精神ストレス
2023.03.20
☆〜ストレスと漢方!〜☆
コロナ禍のこの頃、精神的不調のご相談が増えました。新型コロナウイルスに対する恐怖心と、色々なことを我慢することから精神的ストレスがたまるのでしょう。
漢方(中医学)では、肝、心、脾、肺、腎という5つの蔵があると考えています。そのうち、特に肝と心は、精神的ストレスに関係があります。
★肝の大事な働きの一つは、体の働きをのびのびとスムーズにする、あるいは促進することです。
A. 気の流れをスムーズにする。
*流れが減退すると→肝気鬱結→胸脇・乳房・少腹などに気が滞り、張痛や詰まったような不快感
*流れが亢進すると→気の昇発が強すぎる→頭痛・目痛・赤目・面紅、血も昇るので喀血・鼻血・脳溢血
B. 脾の運化(食物を消化吸収して気血津液に変え、全身に運ぶ)の促進
*脾の昇清作用(消化吸収)を促せないと→目弦・慢性の下痢
*胃の降濁作用(下げる作用)を抑えてしまうと→げっぷ・嘔吐・腹張・便秘
C. 情志の調節
*疏泄(流す)作用→精神活動をスムーズにする
★肝のもう一つの大事な働きは、血液を貯蔵し、血流量を調節することです。
*十分な血液が貯蔵されていないと→めまい・手足のしびれ・冷え
*興奮のため疏泄が亢進すると→吐血・鼻血・脳溢血
*肝血が不足すると、栄養不足から疏泄(流す)がうまくいかなくなります。全身に血液が行き渡らなくなります。また、血液(潤い)不足はかえって熱を生じます。
肝の問題には、『婦宝当帰膠』、『逍遥顆粒』などオススメです。
☆心の第一の働きは血液を全身にスムーズに送ることです。それには、心気(エネルギー)の充実と、十分な心血が必要です。
*心気が不足すると→脈に力がない、不整脈、動悸・息切れ
*心血が不足すると→脈が細く力がない、血色が悪い
*心気・心血さらに不足→瘀血→チアノーゼ、脇部に閉塞感、刺すような痛み
☆心のもう一つの働きは、神明(精神・意識・思慮)をコントロールすることです。
・これらの精神活動は神が行なっており、心はこの神を蔵しています。
・神は心血によって栄養され、心気によってコントロールされているので、五官や精神 活動が正常に行われるためには、心の気血が充実していなければなりません。
*心気が不足すると→反応が鈍くなる
*心血が不足すると→不眠・不安
心の問題には『酸棗仁湯』『心脾顆粒』などオススメです。
≪動物生薬のススメ≫
動物生薬は、1.即効性がある 2.効きが良い 3.安全性が高いという特徴があります。
精神ストレスには持って来いの生薬です。
牛黄 『霊黄参』『長城清心丸』
☆開竅薬ー心の穴を開けて神と通じさせる。古典では、神は“もの”ではなく、外に存在する「神」(かみ)でした。神と通じていると生きていると考えました。
麝香 『救心感應丸気』
☆睡眠の質をよくする!
☆漠然とした不安・緊張してドキドキする・不眠に。
羚羊角 『能活精』
☆対象がはっきりしている焦り、不安に。
(例えば普段はわりと健康な人がコロナでストレス)
☆頭の中がいっぱい、頭のフラツキ、筋肉の痙攣、歯ぎしり、寝付けない、眠りが浅い、落ち着きがない
≪精神ストレスに対する補血薬≫
補血薬は通常、血虚の症状(血色不良、めまい感、脱毛、月経異常、皮膚乾燥、爪の割れなど)に対して使われますが、なかなか治らない精神症状に対して補血薬(四物湯)を足すと、改善がみられたという報告がありました。肝も心も血液を必要としているので、納得できますね。
例)起床困難・意識消失・集中力低下→通学可能に
社会不安・多愁訴→軽減
睡眠の重要性
◉ ノンレム睡眠とレム睡眠を何回か繰り返して朝を迎える。一晩でどれくらい深い眠り(ノンレム睡眠)の時間帯があるかが重要。
◉ 最初のノンレム睡眠で、成長ホルモンの70〜80%が分泌される。
◉ ストレスで最初のノンレム睡眠の質が悪くなると、それ以降の睡眠の質も乱れて、深い眠りであるノンレム睡眠が減少。ちょっとした刺激で目がさめる
☆〜婦宝当帰膠でイライラがなくなった!~☆
私は、いわゆるPMSで、生理前によくイライラしていました。
婦宝当帰膠は「肝」の「血」を補う漢方薬です。
人間は「血」「気」「水」3つのバランスをうまくとりながら健康を維持しています。
「血」気によって全身に栄養を循環させる赤い液体(血液)
「気」生命活動を営むエネルギー
「水」リンパ液や尿、汗など血液以外の水分
そのうちの「血」「気」に深く関わっているのが「肝」で、次のような作用があります。
1⃣「蔵血作用」
これは、血液を蓄え、必要に応じて全身に血液を供給する働きです。
もし、肝に充分な血液が貯蔵されていないと、
血色が悪い、髪や皮膚の乾燥、めまいや立ち眩み、手足の冷えやしびれ、
眼精疲労、爪が割れやすい、筋がつる、肩こりなどなど・・・
全身に栄養が行き渡らないため様々な症状がでます。
2⃣「疏泄(そせつ)作用」
これは、様々な臓器の生理機能をスムーズにする働きです。
肝は「気」の流れを整えることにより、臓器などの生理機能を正常に保ちます。
また、気の流れが正常であれば精神状態も良好に保てます。
疏泄作用が弱まり気の巡りが悪くなると、気が滞った所で不快な張り感や痛みを感じたり、気持ちが不安定になったりします。
月経前には子宮に血液が多く送られるため、肝の「血」の不足に陥りやすくなります。それによる体の不調に加え、肝の「血」の不足により「気」の流れを整える作用も弱まり心の不調もあらわれます。これが、女性特有の月経前症候群(PMS)の一因です。
私自身も、生理前のイライラがひどかったので、婦宝当帰膠を1日ティースプーン1杯ずつ続けてみたところいつの間にかイライラがなくなりました。婦宝当帰膠は、70%が当帰で血液を補う作用に優れています。PMSでお悩みの方、ぜひお試しください!!
☆〜お家で出来るヨーガ~☆
**春のフレッシュスタートに**
ヨーガの数秘学では「2022年は直感が鍵」。直感を受け取ること、直感に従って行動することが普段より大切な年とされています。ピンときた瞬間を逃がさずキャッチ! あれこれ考えずに素直に行動してみましょう。
<直感を鍛える呼吸法>
やり方
1.背筋を伸ばして座る。顎は軽く引く。目は閉じて、天井を見るように目を動かし、寄り目にする。直感をつかさどる第6チャクラ(眉間の第3の目)に集中した状態にする。
2.舌の先を上の前歯の根元に押し付けたまま、鼻から呼吸する。眉間に集中すると、特に青や紫などの光が舞うと言う方もいます。吸う息、吐く息に気持ちを戻して、数分間行ってみましょう。
**春先のうつに!**
<汗をかいて、笑おう!>
やり方
1.脚を肩幅に広げて立ち、両腕を身体のそばに楽に下ろす。
2.おなかの底から声を上げて笑いながら、両腕を万歳するように大きく上げて胸を軽くそらせる。腕を上げるとき、視線は思い切り遠くに。そして元の姿勢に戻る。1と2を繰り返す。数分から11分間行う。数回行うだけでも胸が開き、気持ちが明るくなるでしょう。
東野英治郎の
初代水戸黄門になりきって高らかに笑い声をあげてみましょう。
参考:「クンダリーニヨーガ 人生を変えるエクササイズで潜在能力を開放する」
鈴木晶子監修
笑うのが苦手、心からの笑いでなくても…「作り笑い」でも効果があるようです。口角を上げる事によって表情筋が動いて、笑顔ができます。この表情を作るだけで脳は笑っていると錯覚し、気分がほぐれるそうです。
☆おうちでできるヨガ ~暑さにサヨナラ編~☆
【イライラ!どかん!の防止にシターリー・プラーナーヤーマ】
夏場の暑さも最近は長引きますね。毎日の暑さのせいで疲れがたまり、ついイライラしてしまったり、普段ならやり過ごせるところを爆発してしまったりしませんか?
余分な熱を冷ます呼吸法として、インドでは発熱のケアにも使われるのがシターリー・プラーナーヤーマです。体温をむやみに下げるわけではなく、バランスを取ります。気化熱で涼しくなるのを感じるでしょう。
<やり方>
1. 背筋を伸ばして座る。椅子に腰かけてもよい。顎は軽く引く。両手を親指と人差し指の先をつけた“ギャンムドラ”にして、膝の上に置く。
2. 舌を出して、舌の左右の端を上げて溝を作る。上の歯で押さえて舌の形を保つ。
3. 舌で作った溝の間から息を吸う。空気中の水分を全部自分のところに集めるように、ズズッと音をたてながら吸う。鼻から息を吐き、繰り返す。
テキストには「10人に3人程度、遺伝により舌をこの形にできない」とあります。その場合は最初に指でつまんで舌の形を作っても良いですし、できているふりでも良いでしょう。
舌を使った呼吸法は解毒力が強いため、人によっては舌に金属のような血のような、嫌な味を感じるかもしれません。解毒が進んでいるというサインですので、しっかり練習を続けましょう。