お客様の声
今まで「ファーマシーそま」をご利用いただいておりますお客様からの声を掲載しております。
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たん・せき
2023.03.22
☆~痰(たん)と咳(せき)~☆
スタッフより
痰と咳の協同作業
鼻腔から肺までの気道の粘膜は、線毛を持った細胞に覆われ、分泌される粘液とともにホコリやウイルスなどの異物が肺へ侵入するのを防いでいます。粘液は異物を絡めとり、塊となります。その「塊」が痰です。線毛はベルトコンベヤーのような動きで痰を外に追い出します。痰は約90%が水分で、残りの多くがムチンと呼ばれる粘液成分です。ムチンはサラサラ成分とネバネバ成分がバランスよく存在しています。通常、少量でサラサラ成分が多い粘液は線毛で流され、嚥下されますが、異物が多いとネバネバ成分が増えて痰が線毛にへばりつきます。そうなると線毛がうまく痰を排除できなくなってジェット気流で強制的に吐き出そうと身体が反射的に働きます。これが「咳」です。
つまり痰や咳は異物侵入の注意報であり、線毛と粘液は、私たちが持っている自然の防御隊なのです。冬は寒さや空気の乾燥により線毛の動きが弱くなるので、防御隊のケアも必要です。
去痰と鎮咳
「ゴホン」の咳1回で2キロカロリー消費すると言われています。1分間に2回の「ゴホン、ゴホン」が1時間続くと、240キロカロリーを消費します。これは体重50㎏の人が1時間軽いジョギングをした時の260キロカロリーに匹敵します。咳は体力を消耗させるだけでなく、気道を傷つけ、睡眠を邪魔したりするので、咳を止める(鎮咳)ことが重要になるのですが、むやみに止めると痰が排出されにくくなって息苦しくなったり、かえって咳が長引くことにつながりかねません。咳の原因となっている痰を排泄すること(去痰)も大切なのです。
風邪などの呼吸器感染症の場合は通常2週間程度で諸症状は落ち着いてきます。しかし、鼻に炎症が残ると蓄膿症となり、ネバネバ成分の多い鼻水がのどに流れて痰のようにへばりつく後鼻漏で咳が長引くことがあります。
新型コロナウイルス感染症でも咳や痰、息苦しさが長引くことがよく起きているようです。
去痰・鎮咳ともに大事。症状に合わせたお薬で自然の防衛隊の後押しをしてあげましょう。