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ファーマシ―そま通信2022秋号

2022.11.23

ファーマシーそま通信 2022秋号
私たちのオススメ
 
「若返りホルモン」DHEAとは!!!
                 兒玉眞理子
 
 DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)とは、副腎皮
質より分泌されるホルモンの一種です。DHEAは男性ホルモンや女性ホルモンをはじめ、約50種類のホルモンに形を変えることが可能です。
 DHEAは様々な健康効果が報告されており、特に健康長寿の人では血中濃度が高かったことから通称「アンチエイジングホルモン」や「若返りホルモン」などとも呼ばれています
 DHEAの働きとしては例えば動脈硬化や糖尿病の予防、骨量や妊娠機能の維持、炎症を抑える働きなど多岐にわたります。特に女性ホルモンが持つ、身体を守るための様々な働きと近い役割を持つことから女性ホルモンの分泌量が少なくなったポスト更年期世代の健康維持に一層重要なホルモンです。
 DHEAは、海外では「若返りサプリ」などの呼び名でサプリメントとして販売されていますが、日本では医薬区分であるため、DHEA自体をサプリメントに配合することができません。体内でのDHEAは通常20歳頃をピークとして加齢とともに減少していく傾向が見られます。生活習慣や日々の運動、質の良い睡眠や食事などにより、DHEAの分泌量を増やすことができるといわれていますが、その一助としてアグリマックスの摂取をおススメします。
 アグリマックスは、体内でのDHEAの産生促進を確認している唯一の大豆イソフラボン原料です。。更年期障害を持つ日本人女性40名を対象とし、イソフラボン20~40㎎/日となる量のアグリマックスを8週間以上投与した結果、血中のDHEA濃度は3倍にまで増加することが確認されました。
 他に、「LDLコレステロールを下げ、HDLコレステロールを上げる」「内臓脂肪・皮下脂肪レベルを下げる」「骨量を改善する」「卵巣機能を維持する(抗ミュラー管ホルモンを増加する)」「炎症を抑制する」といった研究が発表されています。
 アグリマックスは『AGMAX』の独自の原料です。更年期の方も、ポスト更年期の方も、身体を若々しく保つために『AGMAX』おススメです!!!


 
 
〜食物繊維を摂ろう~
                       兒玉眞理子
 
 食物繊維は、食べ物の中に含まれ、人の消化酵素で消化することができない物質です。野菜やキノコ、豆、海藻などに豊富に含まれています。食事量のカサマシによるカロリー低減や、便通改善の目的に摂取する方が多いですが、それらにとどまらない働きがあります。
 「糖尿病が気になる方は、食事の際、野菜から食べると良い」という栄養学のお話を何年か前にそま通信に載せました。近頃は「ベジタブル・ファースト」という言葉になって、食べる順をご存知の方も多いと思います。
 野菜から食べると、野菜に含まれている食物繊維が水を吸収して膨らむことで満腹感を高めて食べ過ぎを防いだり、糖の吸収を緩やかにする効果などがあります。この働きだけでも食物繊維を摂る意義は大きいですが、継続して摂取すると、更なる働きが期待できます。
 まず、食物繊維を日常的に摂取することで、腸内環境が整えられます。すると、腸内細菌によって短鎖脂肪酸と呼ばれる物質の産生が誘導されます。短鎖脂肪酸は、食欲の抑制や、血糖値の抑制に関わるインシュリンの分泌、炎症の抑制、腸粘膜の機能維持に働くことが分かっています。
また、食物繊維が豊富な食習慣は、糖尿病などの生活習慣病や循環器疾患、一部の癌の発症リスクを低下させることが分かっています。
 
 <では、どれくらい食物繊維を摂れば良いでしょうか?>
 
 日本人の食事摂取基準(2020年版)では、1日の食物繊維摂取目標量は女性18g、男性21g以上とされています。しかし、現在の日本成人の食物繊維摂取量の中央値は約14gにすぎず、大きく不足しています。ただ、食物繊維の健康増進効果を最大限に発揮させるためには、この目標値でも不足していることはご存知でしょうか
 欧米の研究では、14g/1000kcalの摂取量で最も大きな生活習慣病予防効果が観察されたことから、アメリカ・カナダの食事摂取基準では、この量を目標としています。   
 日本においてもこの基準を参考にし、1日24g、できれば14g/1000kcal以上を目標値とすることが検討されたものの、現在の摂取量を鑑み、実現可能な目標として男性21g、女性18gの数値が設定されたという経緯があるようです目標値をクリアされている方も摂取量をさらに増やしても良いでしょう。

 
<食物繊維もバランスよく!>
食物繊維は、大きく分けると水に溶けると粘度を増しゼリー状になる水溶性食物繊維と水分を吸収して膨らむ不溶性食物繊維に分けられます。不溶性食物繊維の摂り過ぎは便秘の原因にもなりますので、どちらか一方を摂取するのではなく、バランスよく摂ることが大切です。
  代表例
不溶性
食物繊維を多く含む
キノコ類(キクラゲなど)、豆類(大豆など)
野菜(ブロッコリー、キャベツなど)
水溶性
食物繊維を多く含む
海藻類(ワカメ、メカブなど)、大麦、
果物(リンゴ、モモなど)
 


 
〜野菜をよく食べている人は全死亡リスクが低下!~
【国立がん研究センターの多目的コホート研究「Journal of Nutrition」(2022年6月28日WEB先行公開)からの成果】
 
 果物と野菜は、ビタミン、ミネラル、食物繊維、カロテノイド、ポリフェノールなどが豊富であり、主に欧米人で行われた前向きコホート研究では、果物や野菜の摂取量が多いと全死因による死亡や循環器疾患による死亡のリスクが低いことが報告されています
 一方アジア人は、食習慣、その他の生活習慣、遺伝的背景が欧米人と異なり、野菜や果物の摂取と死亡リスクとの関係はまだよくわかっておらず、国内の大規模調査で裏付けされたのは今回が初めてとのことです。
 
 国立研究開発法人国立がん研究センターと横浜市立大学などで構成される研究グループが40~69歳の9万5千人を対象に、アンケート調査を行い、約20年間追跡した調査結果をもとに、果物と野菜の摂取量と死亡リスクとの関連を調べました。その結果、果物・摂取量が少ないグループに比べ、果物摂取量が多いグループでは全死亡リスクが約8-9%低く、野菜摂取量が多いグループでは全死亡リスクが約7-8%低いことがわかりました中でも、果物摂取量が多いグループでは、心血管イベントの死亡リスクが約9%低いという結果でした。
 
 今回の研究では、果物・野菜の摂取量が多ければ多いほどリスクが下がるという結果ではありませんでした。  
 本研究で用いた食事摂取頻度調査票から摂取量を正確に推定することは困難です。
 しかし、一部の集団で行われたより詳細な食事記録の 
              摂取量に当てはめて推定すると、野菜は300g以上、果 
              物は140g以上摂取することが望ましいと考えられまし 
              
 
 一方、欧米を中心とした過去のコホート研究では、果物や野菜の摂取は、がん死亡や呼吸器疾患死亡の低下ともに関連を認めていましたが、本研究ではそれらの関連を認めませんでした。今回のコホート研究では呼吸器疾患死亡が少なかったために、関連を認めなかった可能性があります。また、欧米人と比較してがん罹患率が異なることや、アジア人では、がんの原因に感染症が多いことが、関連を認めなかった理由と考えられます。
 
 ※コホート研究とは、特定の要因に暴露した集団と暴露していない集団を一定期間追跡し、疾患の罹患率や死亡率を比較することで、要因と疾患との関連を調べる観察研究です。
参考:国立研究開発法人国立がん研究センター プレスリリース


 
~自律神経のバランスが健康を左右する~
                        兒玉眞理子

 体調が悪くて病院に行くと、お医者さんから病名や治療法をはっきりと説明してもらえないことがあります。そのような不調を不定愁訴と言います。そして自律神経失調症という原因不明の症状に分類されるのです。
 神経を大まかに分けると、感覚神経、運動神経、自律神経の3つに分けられます。視覚、聴覚、嗅覚、触覚は感覚神経によるものです。実際に身体を動かすのが運動神経です。おにぎりを手に取って口に運び、咀嚼するのは運動神経です。飲み込んだおにぎりは胃腸で消化されますが、胃腸を動かすのは自律神経です。
 自律神経は、私たちが自分の意志ではコントロールできない、消化・吸収、解毒、排泄、体温や脈拍の調節、睡眠時の呼吸、血液循環、ホルモンの分泌など、数え切れないほど多くの生命活動を担ってくれています。
 自律神経は交感神経と副交感神経に分けられ、交感神経はアクセル、副交感神経はブレーキの役割です。現代人は過労やストレスで交感神経が緊張しがちです。そして疲労をごまかすために、交感神経を刺激するカフェインを含むコーヒーやドリンク剤などを飲むことで、1日中アクセルを踏んでいるような状態に陥っています
 
 自律神経に関する著書が多数ある、順天堂大学医学部の小林弘幸氏は、実は「自律神経の調整の鍵は副交感神経にある」と、書いておられます。
 順天堂大学が行った大規模調査の結果、男性は30歳を、女性は40歳を過ぎたころに急激な体力の衰えを感じる方が多く、その方々は心身をリラックスさせる副交感神経の働きがガクッと低下していたのです

 副交感神経の低下=回復力の低下なので、疲労が抜けない方が増えるそうです。

 
 副交感神経の低下により自律神経のバランスが乱れると、人生の質は10年で15%低下するそうです。自律神経の乱れによって起こる身体の不調は多岐にわたります。慢性疲労、更年期障害、高血糖症、高血圧症、感染症、アレルギー、便秘などのリスクが高まります。
 さらに現代人は心身に活力をもたらす交感神経も低下している方が多く、全体のレベルが低い状態で、かつバランスも乱れていると指摘しておられます。
 
 生活習慣を変えることはもちろん大切ですが、なかなかそうは行かないもの。交感神経、副交感神経のいずれにも働く紅蔘、十蒸十曝黒人参をおススメします。