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ファーマシーそま通信2024年夏号

2024.06.08

ファーマシーそま通信 2024夏号       私たちのオススメ ☆暑い時期こそ血管の詰まりにご用心!!!☆     ―夏のゴルフのお供に漢方薬を―                                                                川元尚子   暑くなってきました。今年の夏も猛暑になる予報です。 暑さで汗をかくと体液が減少して血液が濃くなり、血流が悪くなります。 夏は冬と並んで、心筋梗塞や脳梗塞を発症する確率が高い季節です。 “漢方薬のポカリスエット”と呼ばれる漢方薬、『麦味参顆粒』があります。 麦門冬、五味子、人参の3種類の生薬からできていて、身体の「気」と「津(体液)」を補う薬です。  また血流を改善する漢方薬を一緒に服用することで、更に血液の滞りを予防することができます。   “冠心Ⅱ号方”という漢方薬です。『冠元顆粒』や『冠心調血飲』という名前で商品としてあります。 丹参、紅花、川きゅうなどの生薬からできていて、血液を力強く流してくれます。 これらの漢方薬で血液サラサラにして、夏を乗り越えましょう!   暑い日のゴルフ。プレー前に『麦味参顆粒』と『冠元顆粒』又は『冠心調血飲』を1包ずつ飲んで行きましょう。 血管も安心。スコアもきっと最高でしょう!    店頭でご相談ください。   ☆こむら返り!☆                 兒玉眞理子 いたたたーっ!!とふくらはぎなどに急に強い痛みが走る“アレ”。 こむら返りは、「筋肉のつり」。神経から筋肉への「動け」という指令にエラーが生じ、筋肉が縮んだままになった状態のことです。 <こむら返りはなぜ起こる?>  実は、こむら返りの原因はよくわかっていません。「筋肉が疲れた時に神経と筋肉の伝達がうまくいかない」「脱水により、体内の塩分やミネラルのバランスが崩れ、神経の過敏性に影響する」という二つの説が有力と言われています。 <中高年で起こりやすいのはなぜ?> こむら返りが中高年に起こりやすいのは、筋肉量が減って血行が悪くなり、疲労がたまりやすくなるためです。特に運動不足で筋肉が衰えていると、ちょっとしたことで、長時間運動したあとに足がつるのと同じような体の変化が起こりやすくなります。  また、加齢とともに体内の水分量も減るため、脱水が起こりやすくなるとも考えられます。中には使っている薬や何らかの病気が原因の場合もあります。   <こむら返りが起こりやすい時間帯は、夜>  就寝中には、交感神経と副交感神経のバランスの変化や、末梢の血液循環が悪くなるために起こりやすくなると考えられています。布団の重みで足首がピンと伸びたままだと起こりやすいので、軽いかけ布団にするなどの工夫をしましょう。 <こむら返りの予防法> 〇運動 毎日の散歩など、自分の体力に合わせ、疲れが残らないようにしましょう。 ストレッチ・マッサージ:起こりやすい部分は1回10~30秒のストレッチで数回伸ばし、これを1日2~4度行います。就寝前はマッサージでさすったりもんだりすると良いでしょう。 〇水分やミネラルを摂る *まとめて水分を摂っても不要分は排出されてしまいます。こまめに摂る ようにしましょう。 *コーヒーや紅茶・緑茶などカフェインを含むものは利尿作用があります。 カフェインを含まないのをお勧めします。 *お酒・ビールの摂りすぎも脱水を起こします。 *就寝時の脱水予防として枕元に水を用意しておくのもお勧めです。 <こむら返りにおススメの漢方薬・サプリメント> こむら返りが起きてしまった時は、芍薬甘草湯を。即効性があります。痛みが治まったら服用を中止してください。甘草の量が多いため、長く服用するときは副作用の出現に注意が必要です。 予防法としては、バランスよくミネラルが摂れる『ワタナベオイスター』『プログリーン』体質的に体の水分が少ない方は『亀鹿霊仙廣』『亀鹿仙』『開豊ケイギョク膏』がおススメです。 ☆ 認知症対策の最前線☆ 兒玉眞理子 <アルツハイマー型認知症>  アルツハイマー型認知症は、ドイツのアルツハイマー博士の名にちなんで命名されました。博士は、普通には見られない精神疾患で亡くなった女性の脳を調べ、多数の異常な凝集体と線維のもつれを発見しました。この変化は神経線維の外側にアミロイドβというたんぱく質が蓄積した結果と考えられています。  最近承認された新薬レカネマブの臨床試験結果により、アミロイドβの減少と認知機能低下の抑制が関連するとわかりました。レカネマブで、投与18か月で臨床認知尺度の悪化が5~7か月遅延しましたが、残念ながら認知症の進行を完全に抑制するものではありません。それに、新薬なので、まだ一定期間有効性・安全性を調べることになっています。  でもせっかくアミロイドβの減少と認知症の進行抑制が関連することが分かったので、レカネマブ以外でアミロイドβを減らす方法を考えましょう。   <運動>  運動で筋肉の収縮が起きると、筋肉からイリシンというホルモン様のものが分泌されます。 イリシンはアミロイドβを分解する酵素の活性を高めます。また、BDNF(脳神経栄養因子)を増やします。  運動はオートファジー(細胞の新陳代謝)を活性化し、結果、細胞内の不要たんぱくが分解されると考えられます。また、運動によりアセチルコリンが分泌され、血管が広がって脳血流の維持に役立ちます。 <睡眠>  脳は神経細胞やグリア細胞で埋め尽くされており、隙間があまりないのですが、睡眠中はグリア細胞の突起が小さくなって脳に隙間ができ、老廃物を流しだすことができます。 ぐっすり眠れている人は脳内アミロイドβが少ないとの報告もあります。 <歯周病対策>  脳外で作られたアミロイドβは脳内に入らないというのが定説でしたが、歯周病菌がアミロイドβの受容体を増やして脳内にアミロイドβを流入させることがわかりました。歯周病を予防することが大切です。   ☆猫のアレルギー!☆                 兒玉眞理子  我が家の猫“タマ”の話です。タマは元、地域猫でしたが、だんだん、うちの猫になりました。 もう2~3年になるでしょうか。近所に地域猫活動している方がいらして、タマも去勢手術していました。うちに居つく前に5年くらいは近所で暮らしていたようです。  ラグドールという長毛種の大型の猫に似ていて、心配になるくらいとても人懐こいです。  この子は、気の毒なことに、アレルギー体質のようです。夏になると耳や鼻にプツプツと硬い吹き出物のようなものが繰り返し出てきます。調べると、蚊にアレルギーがある場合に刺されると起きる「粟粒性皮膚炎」に違いなさそうでした。獣医さんに聞くと、外に行く猫の場合、どうしようもないとのこと。結局秋も深まり蚊がいなくなると自然に出なくなります。 ところで、昨年の秋から冬にかけて、お腹がかゆいのかペロペロなめて毛がすっかり抜け、さらになめるので皮膚に傷ができ、化膿してきました。範囲は後ろ足の内側まで広がり、ぐちゃぐちゃになってしまいました。お腹をなめて毛が抜けるのは、その前の冬から起き始めていたので、蚊とは関係がありません。以前、うちにいた猫に母が海老をやり続けていたら、いつも腹部がつんつるてんになっていました。海老を止めたら治ったので、食物アレルギーだったんですね。その経験があるので、キャットフードを変えてみたりもしましたが、著効はなく、状態が酷いので、動物病院で診てもらいました。獣医さんは「アレルギー体質ですよねえ。」   結局、治療はステロイドと抗生剤の内服になりました。途中で食べてくれなくなり、ちょっとぶり返しましたが、投薬用チュールが気に入ってくれて2か月くらいで一応傷と炎症は治まりました。しかし、再発するたびにステロイドを使うわけにはいきません。8㎏の体重が8.3㎏、8.5㎏と徐々に増えましたし、免疫力の低下も心配です。そこで、免疫はやっぱり腸内環境なので、フェカリンの姉妹品『チサフェルナ』を1包ずつ食べさせました。フェカリンよりは食べやすかったようです。その後、お腹をなめることはなくなり、毛も元通り生えてきました。今年の冬はお腹は痒くなかったみたいです。  問題は「粟粒性皮膚炎」です。もう蚊が出てきています。残念ながら、全く出ないというわけにはいきませんでした。でも、出来てもすぐ引っ込んでいく気がします。それから、私が3日ほど出かけて、夫が『チサフェルナ』または『フェカリン』をやらなかったとき、急にブツブツ出来ていました。そこで『フェカリンスーパー』をあげると、さっさと引っ込みはじめました。乳酸菌のせいにしては反応が急すぎるなとは思うけれど続けていないといけないのだと感じました。 今後も「粟粒性皮膚炎」が出なくなることを期待して続けて行きたいと思います。

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ファーマシーそま通信2024年春号

2024.05.03

       ファーマシーそま通信 2024春号                   私たちのオススメ  〜いよいよ「花粉症」の季節が始まります!!!~     漢方薬なら眠くならずに症状を改善できます。                                          川元尚子 今年も花粉が飛び始め、既に鼻や目がムズムズしている人もいらっしゃるのではないでしょうか。 鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目の痒み、不快で苦しいですね。 漢方薬を症状に合わせて服用することで、これらの症状を改善させることが可能です。 「病院のアレルギーの薬を飲むと眠くなって困る」という方も漢方薬ならばそのような心配はありません。 白い鼻水がタラタラ出る 〈小青竜湯〉 身体を温めて水分代謝を改善します。 鼻づまり、黄色い鼻水 〈辛夷清肺湯〉 肺の熱を取り除き鼻の通りを良くします。 目の痒み 〈荊芥連翹湯〉 血液中の熱を取り除き、痒みを発散させて改善させます。 アレルギー症状が強い時、くしゃみが止まらない、などの時 〈麻黄附子細辛湯〉 漢方薬の抗アレルギー剤的な働きをします。 また場合によっては、喉のイガイガ、咳が出る、目が赤く充血する、などということもあります。その時も症状に合った漢方薬がございます。   あるお客様の場合です。 花粉の時期になると、ものすごい目の痒みと鼻水が止まらずにティッシュペーパーが手放せない、という方がいらっしゃいます。症状に合わせて漢方薬を何種類か組み合わせておすすめしたところ、「服用すると1回目から痒みと鼻水がピタッと止まった。」とおっしゃっていただきました。それ以降花粉の時期には漢方薬を手放せないそうです。 学生さんです。病院のアレルギーの薬を飲むとどうしても授業中に眠くなってしまう、ということで漢方薬をお勧めしました。 鼻水、くしゃみ、目の痒みの症状でしたが、漢方薬で乗り切り大学受験も見事に合格されました。   ただし、漢方薬はその時々の症状に合わせて的確に選択し、組み合わせて服用することで効果を発揮することができます。 当店では各種漢方薬を取りそろえ、ご相談をお受けしています。 あなたに合った漢方薬をお選びします。 ~運動と脳の健康  ~                           兒玉眞理子    日本の認知症高齢者数は2025年には700万人となり、65歳以上の5人に1人の割合に達すると厚生労働省から発表されています。最近アルツハイマー病に対する新薬が承認されましたが、未だ根治療法や予防薬が確立されていない現在、服薬以外で、認知症の予防もしくは発症遅延の方法を実践するしかありません。 <認知症の関連因子> 認知症の予防には、危険因子や保護因子を明確にして各々に対応する必要があります。生涯を通じて12の危険因子(教育歴、聴力低下、高血圧、肥満、過度の飲酒、頭部外傷、喫煙、うつ、身体活動低下、社会的孤立、大気汚染、糖尿病)をコントロールして脳の健康状態を改善できれば認知症の40%は予防できる可能性があると「2020年ランセット認知症予防・介入・ケア委員会」の見解が報告されています。 その代表的な危険因子の高血圧、肥満や糖尿病といった生活習慣病の予防策の1つである運動や身体活動を増やすことは、認知症予防の面からも重要であると推測されます。 脳は、知覚、記憶、学習、思考、判断などの認知機能と感情(情動)を含めた精神(心理)機能を司る中枢です。これらの機能が障害され、日常生活に支障をきたす状態を総称したものが認知症です。 <MCI> 認知機能が低下して、健康な状態と認知症の中間の状態を軽度認知障害(MCI)と言います。MCIの状態の高齢者は400万人(全高齢者の13.5%)いると推定されています。 MCIは1年で5~15%の人が認知症に移行しますが、1年で16~40%の人は健常な状態になることが分かっており、適切な予防対策を講じることで、健常な状態への回復や認知症への移行を遅らせることが期待できます。 <海馬> 海馬は記憶を司る脳の部位で、記憶、学習、判断といった重要な役割を果たしています。 アルツハイマー型認知症は特に海馬の強い萎縮が特徴的です。  私たちの脳は、一般的に30代から様々な要因で徐々に萎縮が始まり、65歳くらいになると肉眼的にも「あきらかな萎縮がある」状態であることがわかるようになります。  脳では毎日、神経細胞の脱落が起きており、これが脳の萎縮の主な理由のひとつです。しかし、大脳皮質には140億個もの膨大な数の神経細胞が存在していること、脳には強い「代償能力」があり、脱落した神経細胞の代わりに新たな神経伝達の経路を作り出すため、脳の機能に急に大きな影響を与えることはありません。また、海馬には神経細胞を新生する細胞(幹細胞)が存在しているので、脳の機能や体積が何歳になっても増大する可能性のある部位であることが海外の研究で明らかになっています。 <運動習慣>  日頃の運動習慣がアルツハイマー病などの認知症発症リスクを低減させる可能性が、これまでの大規模疫学研究において示唆されています。  たとえば、認知機能障害のない1740名の高齢者を対象に平均6.2年間追跡して、習慣的な運動の有無と認知症の発症を調査した米国で行われた研究では、運動習慣が週3回未満であった高齢者と比較して週3回以上の高齢者の認知症発症リスクが約30%低くなっていることがわかりました。さらにその運動の内容は、ウォーキング、サイクリング、水泳、ゴルフなどの複数の種目をくみあわせて実施することが高い予防効果に繋がると示されました。  また、カナダで行われた4615名の65歳以上の認知機能に問題のない高齢者を5年間追跡した調査においても、ウォーキングよりも高強度の運動を週3回以上行った群は、運動習慣の少ない群に比べて、認知症の発症が有意に少ないことが報告されています。  近年の研究から運動は単に体に良いというだけでなく、認知機能の向上や、神経障害からの回復等、脳・神経系へも多様な効果を持つことが明らかになってきています。  アルツハイマー病モデルのマウスの実験でも、運動したマウスのほうが、安静にしていたマウスよりも海馬の大きさが増大し、記憶・学習機能が改善していたと報告があります。  120名の高齢者を対象に有酸素運動群とストレッチ群に分け、1年後に海馬の大きさを比較したところ、有酸素運動群の方が有意に海馬が大きくなっていました。   このように健常高齢者を対象とした研究では、運動の実施によって認知機能の向上の可能性が報告されていますが、MCIを有する高齢者に対する研究では、必ずしも有意差のある効果は認められていません。しかし、「コグニサイズ」と称される有酸素運動課題と脳活性を促す認知課題を組み合わせた運動に加えて、運動の習慣化を取り入れた複合的運動プログラムでは、全体的な認知機能や言語流暢性、記憶や脳萎縮に対する維持・改善効果が認められたという報告がありました。   ドイツ製イチョウ葉エキス 運動は認知症の予防に効果があることがはっきりしてきたのですね。でも、MCIの段階に突入してしまうと、かなり努力が要りそうです。  ドイツ製イチョウ葉エキス(EGB761)は、ドイツでは医薬品です。他のイチョウ葉エキスとは一線を画しています。数々の研究がおこなわれており、軽度認知障害(MCI)の人にも、認知機能の改善、全体印象度の改善が認められています。もちろん健常な人の認知機能へもメリットがあります。 日本では、皆様ご存じの『GBE-24』と名前を変えていますが、同じものです!! 運動が苦手な方、出来ない方、ぜひ、お手伝いさせてください。 ~枕が合わなくて眠れない!?~                     兒玉眞理子  私は、枕がなかなかピッタリ合いません。寝てしばらくすると首が痛くなったり、肩が凝ってきたりするのです。朝になると、首がガチガチに固まっていることもあります。寝具売り場でオーダーしたり、整形外科医設計の枕、水枕、低反発枕、そば殻枕、パイプ枕、羽枕など様々な素材、また、テレビで紹介していたバスタオルを重ねる枕、次々に目移りして枕は山のようになりました。不思議なことにホテルで泊まると、よっぽど高い枕でなければ、たいていのところで眠れます。家では、新しい枕は初めはいいのですが、しばらくすると不具合が起きてきます。不思議です。 以前、漢方の勉強会で、「起床時に首や肩が凝っている人は寝る前に、睡眠の質を良くする『救心感應丸気』をのむとよい。」と聞いたものの、私は物理的に枕の形が合わないから関係ないなあと思っていましたが、まあ、試してみようと、寝る前に3粒服用しました。さて、朝はどうかというと、首は凝っていて全然効いてない! やっぱり関係ないか。 それからしばらく経って、思いついたのが皆様にお勧めしている舌下におく方法。寝る前に舌下に置いて、朝までそのままにしておいたらどうだろうか。 そうすると、割と朝スッキリしたのです。数日続けてみて、同じような結果。抜群に良いとは言えない日でも、 酷いことにはなりませんでした。  あまりにも合わない形の枕は凝りの原因になるでしょうが、意外と睡眠の質が関係していたのかもしれません。 同じようなお悩みの方、一度トライしてみても良いのではないでしょうか。 ~鹿茸の抗腫瘍効果~ 鹿茸(鹿の若い角)は漢方でいうところの腎を補う漢方薬として最高のものですが、現代医学でもいろいろ研究がなされています。中国やその他の国の研究機関から、鹿茸の抗ガン作用についていくつか発表されています。 前立腺がん細胞の増殖を抑制し、がん細胞のアポトーシスを誘導する作用のあることが知られています。また、PSA値(前立腺がんのマーカー)を低下させる効果があるほか、抗がん剤シスプラチンの毒性を低下させることが分かったそうでうす。 大腸がんを発生しやすくしたマウスに鹿茸エキスを投与したところ、大腸がんの前がん病変である異常陰窩巣が有意に少なくなりました。大腸がんの予防効果があるとする韓国の研究もあるそうです。 膠芽腫は進行の早い悪性の脳腫瘍です。鹿茸はヒト神経膠腫細胞のアポトーシスを誘導し、腫瘍細胞の増殖を阻害する効果が認められたそうです。 (アポトーシス:細胞の自然死)  

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ファーマシーそま通信2024年冬号

2024.05.03

 ファーマシーそま通信 2024年冬号       私たちのオススメ ~体の中に“風”が吹く~    兒玉眞理子  漢方では、体のなかで“風(内風)”が発生することで生じると考えられる症状があります。まぶたや手足のけいれん、頭痛、めまい、血圧上昇、イライラ、フワフワ感などは “内風”のせいかもしれません。   “内風”は、五臓の“肝”が関係しており、精神的なストレスや高熱などによって発生するとされています。また、体質的に胃腸虚弱の方は内風が発生しやすくなります。さらに現代社会特有の要因として、幼少期よりスマホやタブレットの多用などによって、“肝”と繋がっている目から大量の刺激が入って来ることにより、“内風”の一つの表れである多動性を伴うADHD(注意欠如多動性障害)になりやすいとされています。ADHDは脳の神経伝達物質の不足が原因と考えられています。  また、一般的にてんかんは脳の神経細胞の過剰な興奮と、とらえられています。国立精神・神経医療センターによると小児のてんかん患者の3割にADHDも同時に存在しているそうです。 いずれも漢方的に考えると、“内風”による脳内の神経伝達系の暴走が原因とも言えます。 中国の山東中医学大学などの研究発表では、漢方薬の「羚羊角」を小児てんかん薬ラモトリギンと併用することで、小児てんかん治療の臨床効果を上げたそうです。 「羚羊角」には“内風”を鎮める作用(熄風作用)があり、てんかんやADHDにおける脳内の神経伝達系を正常化してくれるのではないかと考えられます。   筋肉のけいれんや多動性がなくても、身近なところでは、「羚羊角」の“熄風作用”は、焦りの感情を抑えてくれます。 焦って失敗しやすい方、受験シーズンに、発表会に、仕事が立て込んでいる方にも、「羚羊角」がたっぷり入った『能活精』をオススメします!!      ~お肌も気分も癒されるスキンケア用品!~                            藤本仁美   去年の夏から秋そして冬へと季節変わりしていた頃、私のお肌も少し変化してきていました。夏の疲れに加え、気温も下がってきたせいか、お肌がいつもよりカサカサになり始めていました。 いつも使い慣れているスキンケア用品も私には合っているのですが、「何か他にも私に合うものはないかな?!」と色々探していました。  まさにそんな時!! 「こんな商品があるのよ!一度試してみて☆」とスタッフの方に言ってもらったのが、『ineuly〔イニューリィ〕』というシリーズでした。 昨年10月25日に新発売したばかりで、保湿成分ライスパワーエキスを作っている勇心酒造の初となるナチュラルコスメブランドのものでした。 肌が敏感な私は、スキンケアを新規開拓するのには実は少し勇気がいるタイプなのですが、パンフレットやホームページなどで内容を見ているうちに、どんどん試してみたくなりました。 早速、サンプルを使ってみました。 洗顔をしようと泡立てていてビックリ! とっても弾力のある泡でした! そんな泡で洗顔をしているからこそ…お肌を傷めている気が全くしない上に、なんと! とってもいい香りが漂ってきて気分もスッキリとなっていきました。   その後に、美容液も化粧水もクリームも使ってみました。 しっとりしているけれども、いわゆるベタベタ感はなく、肌の中の奥のほうまでスーッと浸透していくような感覚になりました。 そして、またまた、いい香りがほんのり漂っていました。 爽やかさがあり癒し効果が得られリラックスできる香りでした。   香りのコンセプトは『自分との対話と浄化』だそうです。 多幸感に包まれ心身ともリラックスできる11種の精油がブレンドされているようです。 納得できました! 深呼吸と同時に肌と対話できた時間だったのですね。   このシリーズは、肌細胞が生まれる基底層まで届いて働きかけ、肌本来の力(皮膚水分保持能)を改善してくれるそうなので、お肌トラブルを繰り返さない肌になることを期待させます。   お肌のことでお悩みの方は、ぜひともお試しください!! サンプルもご用意してお待ちしております!! (パラベン、石油系界面活性剤、鉱物油、シリコン、動物由来成分、合成着色料、合成香料不使用です) ~DHA・EPA(オメガ3脂肪酸)でコレステロール値が正常に!~                                兒玉眞理子  あぶら(脂質)の種類                  脂質には大きく分けて3つの種類があります。 1.サラダ油のように常温で液体で、主に植物由来のものを『油』『脂肪酸』。 2.バターのように常温で固体で、主に動物由来のものを『脂(脂肪)』『中性脂肪』『トリグリセリド』と呼び、脂肪酸や炭水化物が身体の中で蓄えやすい形になったもの。 身体の脂肪組織には『中性脂肪』が蓄えられています。また、アルコールを過剰に摂取すると肝臓での中性脂肪の合成が促進され、血液中の中性脂肪値が上昇します。 3.『コレステロール』は厳密には油ではありませんが、栄養素としては油の一つに分類され、我々の身体の細胞やホルモンの材料となる成分です。体内で必要量の7~8割が作られるほか、食事から摂取されます。多く含む食品は、卵類、魚介類、肉類などの動物性食品です。LDLコレステロールとHDLコレステロールはコレステロールとしては同じものですが、存在の状態がちがうので区別しています。健康診断では血液中の中性脂肪とコレステロールの量を測っています。  『脂肪酸』 脂肪酸は大きく不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸2つのグループに分けることができます。 飽和脂肪酸は脂肪や乳製品、パーム(ヤシ油)に多く含まれ、不飽和脂肪酸に比べると身体に蓄積されやすく、LDLコレステロールを増加させ、結果的に心血管疾患のリスクを高める要因となります。飽和脂肪酸は体内で合成できるので不足することはまずありません。 DHA・EPA(オメガ3脂肪酸)は不飽和脂肪酸に属します。不飽和脂肪酸はオリーブオイルやアボカド、青魚やえごま油などに多く含まれ、健康効果が高いとされています。しかし、残念ながら熱に弱く、しっかり摂るのは難しいものです。 私の夫は2年くらい前からLDLコレステロール値が上がってきて、薬の処方も提案されたのですが、コレステロール自体は体の細胞の材料となるものですし、服薬はお断りしました。日頃の食事が悪いはずもないのですが、運動量が減ったせいでしょうか、理由はわかりません。 DHA・EPAは主に中性脂肪を下げる目的で医薬品にも採用されており、臨床試験によればLDLコレステロールの低下も少しは期待できます。そこでDHA・EPAを1日2グラム程度、3か月間摂り、コレステロール値が下がるのを楽しみにしていましたが、血液検査の結果は変化なし。ちょっとガッカリでした。でもDHA・EPAを摂るのは良いことなので、続けて9か月経ったころ、LDLコレステロール値が正常範囲内に滑り込みました。やはり続けることが大事なんですね!! 手軽に摂れるDHA・EPAとしては、『シーアルパ』がオススメ! DHA・EPA製品はイワシから取る油を精製して作ります。精製度の良い『シーアルパ』がオススメです!! ~認知症リスク~                         兒玉眞理子   <超加工食品の摂取と認知症リスク>  超加工食品の摂取が、うつ病、心血管疾患、すべての原因による死亡といった健康への悪影響と関連することを示唆する証拠が増加しています。中国・天津医科大学のHuiping Li氏らは、UK Biobankのデータを用いて、超加工食品と認知症発症との関連を調査しました。その結果、超加工食品の摂取量が多いほど認知症リスクが上昇し、超加工食品の一部を未加工食品または最小限の加工食品に置き換えることで、認知症リスクが低下することを報告しました。(Neurology誌オンライン版2022年7月27日号) *超加工食品とは、ソーダ、キャンディ、クッキー、ケーキ、冷凍食品など。   <わさび>  わさびには記憶力を高める効果がある可能性が、示唆されました。論文の筆頭著者である人間環境大学総合心理学部教授の野内類氏と東北大学加齢医学研究所教授の川島隆太郎氏を中心とする研究グループによる研究結果が「Nutrients」に10月30日掲載されました。この研究では、健康なボランティア72人(平均年齢65.43歳、女性53人)を対象に二重盲検比較試験を実施し、わさびに含まれている抗酸化・抗炎症化合物であるヘキサラファンの12週間の摂取が認知機能に与える影響について検討しました。  結果、ヘキサラファン群ではエピソード記憶と作業記憶が優位に高くなりました。   <辛い食物と認知症> アルツハイマー病または認知機能低下と辛い食物摂取や身体活動とは、関連があると言われています。韓国・順天郷大学校のJaeuk Hwang氏らが関連を調査したところ、辛い食物の摂取と全体的な認知機能の低下の関連性は、活動量の低い高齢者では確認されましたが、活動量の多い高齢者では関連が認められませんでした。   <日本の食事パターンと認知症リスク> 日本食の順守が健康に有益である可能性が示唆されています。しかし、認知症発症との関連は、あまりよくわかっていません。 国立長寿医療研究センターのShu Zhang氏らは、地域在住の日本人高齢者における食事パターンと認知症発症との関連を、アポリポ蛋白E遺伝子型を考慮して検討しました。その結果、日本食を順守することは、日本人高齢者における認知症発症リスクの低下と関連しており、認知症予防に対する日本食の有益性が示唆されました。 (European Journal of Nutrition誌オンライン版2023年2月17日号)  

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ファーマシーそま通信2023年盛夏号

2024.05.03

     ファーマシーそま通信 2023盛夏号                        私たちのオススメ ☆六神丸(『救心』『律鼓心』)は心臓の薬!?                                        兒玉眞理子    六神丸の処方で作られている日本で有名な薬は『救心』です。他にも少しずつ違った処方でいろいろなお薬が作られています。  『救心』と言えば動悸・息切れ・気付けの薬というイメージですが、中国での適応症は、猩紅熱、扁桃炎、咽頭腫痛、ジフテリア、丹毒、腫れ物、暑気あたりなどがあります。流行性感冒、麦粒腫。がん、白血病、低血圧、慢性活動性B型肝炎、帯状疱疹、心臓疾患などの病気に用いられます。  六神丸の主成分であるセンソは免疫の活性化や抗ガン作用も認められており、動悸・息切れにしか使わないのはもったいないです。  <応用> 1.気付け作用を利用して、昼間は元気に、夜はぐっすり眠れるようにする。 疲労による不眠と動悸にはセンソがよろしいです。 2.のどが痛い風邪には銀翹散などと併用しましょう。 3.熱中症や酸素の薄いところに行く時の高山病の予防に。 4.睡眠時無呼吸症候群対策に。    睡眠時無呼吸症候群 10秒以上呼吸が止まるのを無呼吸と言い、1時間あたり5回以上無呼吸になるのを無呼吸症候群と言います。40代50代の男性、閉経後の女性に多く見られ、日本の潜在患者数は500万人~1000万人。 自覚症状:夜中に目が覚めたり、いびき(毎晩、強弱がある)や夜間頻尿、日中の眠気や起床時の頭痛など。 ☆睡眠中の酸素濃度が低下すると…… ・心臓に負担がかかる、高血圧、脳卒中、心筋梗塞などを引き起こすリスクが3~4倍 ・インスリンの働きが落ちる→糖尿病の悪化につながる。 ・抗利尿ホルモンを抑制する→夜間頻尿につながる。 ・レム睡眠中は脳内の血流が、覚醒時やノンレム睡眠時と比べて2倍になり、脳内の神経細胞が活発に物質交換をしている。睡眠が不足すると物質交換が損なわれ、認知症の発症に関与している可能性がある。 ・睡眠時の低酸素は腸内細菌叢と腸管バリア機能に悪影響を与える。   センソには、心筋の酸素消費量を増やさずに心筋の機能を高める作用や、呼吸興奮作用があり、低酸素状態でも脳をはじめ全身に血液(酸素)を運ぶのを手助けします。 寝る前に『律鼓心』を1粒のんで、寝ている間に酸素を運ぶ。おススメです!! ☆怒りにくい体質への変容☆                              兒玉眞理子           暑い気候も手伝って、ちょっとしたことでイライラしてしまうことがありませんか? 自分の怒り方が1.強度が強い、2.持続性がある、3.頻度が高い、4.攻撃性がある のうち一つでも当てはまれば「問題のある怒り」となります。このような怒り方をする人は周囲から敬遠され、コミュニケーションエラーも頻繁に起こりがちです。それが新たな怒りを生むきっかけになります。  こういう怒りはコントロールしないとあとで後悔することになるかもしれません。  怒りの衝動をコントロールする上で最も大切なことは、怒りに任せた反射的な反応をしないことです。自身に対する脅威を察知した扁桃体が、大脳新皮質の冷静な判断を待たず、大脳全体が怒りの情動で瞬間的にハイジャックされる。そんな結末が良いことはまずありません。大脳新皮質が情報を収集・分析した上で、自分に最も有利な判断を下すには約4~6秒程度かかるとされており、少なくともこの間を何とかやり過ごす必要があります。6秒で怒りがなくなるわけではありませんが、少しでも理性的になるためです。  そうは言っても「怒り=防衛感情」は人間の本能です。反射的に反応しないことは、とてつもない困難を伴います。そこでいくつかのコントロールテクニックが提案されています。  「スケールテクニック」(怒りの温度計) 怒りを感じたら、温度計を思い浮かべて、今何度くらいの温度で怒っているのか自分で点数化してみます。怒りの感情を「見える化」して客観視する習慣をつけるのが狙いです。あれこれ考えているうちに6秒をやり過ごせる可能性が高くなります。  穏やかな状態を「0」人生最大の怒りを「10」と設定して、今のは軽いから「1」かな、今のは結構強かったから「5」くらい、という具合です。  「タイムアウト」  怒りやイライラを感じる場所から離れよう、という方法です。スポーツでいう「タイム」です。その場をいったん離れて戻ってくる、この間に深呼吸や軽いストレッチを行ったりしてある程度冷静になってから、また話し合いに戻ればより望ましい対応ができます。    しかし、怒りの衝動を6秒やり過ごすことを繰り返すより、そもそも怒りが湧きにくい工夫をするのが賢明ですね。いわば、より怒りにくい体質へシフトする「体質改善」です。 “べき”を緩める「思考のコントロール」 「べき型思考」とは、例えば、「公共マナーは守るべき」「目下の者から率先して挨拶すべき」などといったものです。簡単に言うと、自分自身や他人に対して「あるべき姿=理想像」を課す、ということです。この自分自身にとって、とても大切な「べき」が目の前で裏切られると、旧脳(大脳辺縁系)に存在する扁桃体が「好ましくない状態」として瞬時に反応し、防衛感情としての怒りが湧きます。  この「べき」は、各自の根本となる価値観=コアビリーフ(Core belief)を象徴する言葉です。各自のコアビリーフは生まれてから現在に至るまでに、様々な経験を通して形成されてきたものであり、ほとんど無意識的に「正しいこと」として思考に沁みついているので、なかなか自分では意識しにくく、容易には変えることができないという特徴があります。  より怒りにくい体質に変化していくために、日本アンガーマネジメント協会では、この「べき」を可能な範囲で少しずつ緩めていくことを推奨しています。「べき」を消し去るのは困難ですが、緩めることは可能なはずです。  「べき」を緩めるとは、今まで「許せない」と思っていた出来事を、「まあ、いいか、そんなこともあるよね」と許容できるようになることです。これを「思考のコントロール」と呼んでいます。 「思考のコントロール」の三重丸 「思考のコントロール」は三重丸の図を使って考えます。一番中心にあるのが「許せるゾーン」、その外にあるのが「まあ許せるゾーン」、さらに外にあるのが「許せないゾーン」です。ある出来事をどのゾーンに分類するのか、冷静に考えるわけです。そして「まあ許せるゾーンを可能な範囲で広げていきましょうというのが「思考のコントロール」です。  一般的に「まあ許せるゾーン」が狭い人は出来事が許せないゾーンに入る確率が上がり、許容度が低くイラッとすることが多い人です。 思考のコントロールとは、この三重丸を上手に線引きすること。客観的に出来事を判別して意識的に「まあ許せるゾーン」を拡大する習慣をつけることで「心の許容量」は大きくなり、多少のことでは怒りを感じにくくなります。この三重丸の図を思い浮かべることで、より効果的に「べき」を緩めることができるようになるそうです。  怒りにくい体質への変容を目的とした究極の「思考のコントロール」は、怒りの発生源となって自分を苦しめている自身の「べき」を把握し、それを緩め、可能なら手放すことなのです。重要なことは、客観的に自分の思考を見つめることです。 自分がなぜある出来事に怒りを覚えるのか、その理由を考え抜く必要があります。その過程で自身の「べき」が浮き彫りになってきます。その「べき」に、怒りという苦しみを抱えてまで執着するだけの価値があるかどうかを考えるのです。そしてそれを緩める、あるいは手放すかどうかは、最終的に自身に委ねられます。  こうして一つ一つ、地道に自分の怒りと向き合っていく事が、怒りにくい体質改善への王道のようです。 とは言うものの、これにはかなりの努力が要りますね。少しでも楽に改善できるように役立つ漢方薬として『救心感應丸氣』をおススメします。凝り固まっている「気」を流してスーッと楽になる感じです。是非お試しください。 参考:安藤俊介『はじめての「アンガーマネジメント」実践ブック』大浦裕之「医療従事者のためのアンガーマネジメント入門」他 ☆鹿茸は生命の根源物資である“精”を生じる☆          兒玉眞理子  『霊鹿参』や『活命参』に入っている鹿茸の働きを一言でいうと“精を生じる”ということになります。“精”は、生命の熱エネルギーの燃料となります。また、髄(脊髄、骨髄)を生じます。骨髄は骨格を形成し、骨や歯を丈夫にし、精髄は集まって脳になり、頭目を聡明にします。精はまた、血に変化します。「先天の精」は生まれた時に持っている精。生まれてから後は、飲食物から胃腸の働きによって「後天の精」を取り込んで体が成長していきます。老化とは、“精”が減少していく過程です。慢性病など長期に及ぶ闘病は「精」を消耗します。抗がん剤の副作用による骨髄抑制なども精を消耗します。    最近の研究から、鹿茸のがんに対する働きが明らかになってきました。  *子宮頸がん細胞に対してがん細胞増殖を抑制する(2004年 信州大学)  *ラットに対して鹿茸を経口投与したところ、投与群は対照群と比べて腫瘍の転移や腫瘍のレベルにおいて、対照群より有意に低い値を示した。(Fraser et al.2010) *鹿茸にはSPD(スペルミジン)などのポリアミンが豊富にふくまれています。 ポリアミンは炭化水素化合物で、細胞のタンパク質合成や活性化、細胞の成長、増殖以外にも酸化ストレスの抑制やオートファジーの促進などに深く関与しています。動物実験では、寿命の延長や認知機能の低下を防ぐ効果などが確かめられています。 また、母乳にも含まれ乳児の未熟な消化管の発育に寄与しています。コラーゲンの産生や発毛促進作用、生殖能力はじめ精子の形成や卵胞の発達にも強く関与しています。マウスの閉経後骨粗鬆症モデルを用いた動物実験で、破骨細胞活性化を抑制し、骨芽細胞による骨形成を促進し、骨量の低下を抑制しました。 SPD(スペルミジン) はポリアミンの一種です。老化マウスでミトコンドリア機能が低下しているときにSPDを補充すると、がんに対する免疫力が回復することが示されました。(2022年10月 理化学研究所・京都大学) ポリアミンの供給源は細胞内での生合成、経口摂取、腸内細菌による生合成の3つ。加齢とともに生合成能力は低下します。まるで「精」!『霊鹿参』『活命参』で補給できます。   疲労感と疲労は違います! 疲労感=疲労により脳の自律神経領域がダメージを受ける→主に肝臓が体の疲れをモニターして脳に伝えている→回復するために休めというシグナルがでる。 疲労=運動や精神活動で発生した活性酸素が細胞にダメージ→細胞内でタンパク質の合成に関わるeIF2αがリン酸化され、細胞がタンパク質合成できなくなる。 疲労から回復するにはまず休養が必要 良い睡眠、胃腸の健康、良い食事です。*鹿茸に含まれるポリアミンは、eIF2αを復活させるので疲労そのものが取れます。            

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ファーマシーそま通信2023年末号

2024.05.03

     ファーマシーそま通信 2023年末号                         私たちのオススメ 〜春のトラブルは冬の養生で決まる~    <ファーマシーそま健康講座より>  戦冬雲先生 野口一郎氏  春のトラブルと言えば、思い付くのは「花粉症」「憂鬱」ですね。 「花粉症」に対処するのに大切なのは防御機能です。 人には三段階の防御機能が備わっています。 第1バリア 口、喉  第2バリア 粘膜免疫 粘液にウイルスなどをくっつける。繊毛で追い出す。 第3バリア 血液免疫 免疫細胞マクロファージ、IgA抗体などがウイルスを無毒化する。  ウイルスなどを犯人に例えると、 第1バリア 犯人を入れない。 第2バリア 犯人を拘束する。追い出す。 第3バリア 犯人を処分する。 という役目を果たします。 第3バリアは予防注射などでできますが、第2バリアは普段から備えることができます。お城を思い浮かべてください。守るべきお城には兵士(血液免疫)がいます。お城の周囲には堀と城壁があり、堀は満々と水を湛えています。この堀と城壁が第2バリアである粘膜免疫です。 粘膜免疫を中医学(漢方)では、「衛気(えき)」と呼んでいます。 衛気を強くする漢方薬が『衛益顆粒』です。元は「玉屏風散」という処方で、漢方の粘膜ワクチンと言われています。現代の薬理試験でも、鼻粘膜保護作用、気管支粘膜保護作用が認められており、北海道大学のモルモットの試験で、くしゃみや鼻を擦る回数が正常値近くまで減ったという研究があります。想像するとちょっと可愛いですね。  城を守る堀のように、口、鼻、喉の粘膜にしっかり潤いを与えれば病気になりません。 風邪を引きやすい人、汗をたくさんかく人には特にオススメです。  ただ、花粉症を軽くするには、シーズンの2〜3ヶ月前から服用する必要があります。春先に花粉症に悩んでいる方は、今からスタートです!   次は、春の「憂鬱」「うつ状態」です。 冬は血液が身体の中心部の臓器に集中しているので、手足が冷えやすいですが、春は末梢の手足に血液が行って、臓器の血が足りなくなります。そういう時は「うつ状態」になりやすいです。「うつ」には身体に充分な栄養を与えなければなりません。  春に「憂鬱」「うつ状態」で悩む方は、冬の間に身体を潤し、栄養を十分に摂る必要があります。そもそも冬は「蔵」の時期、蓄える季節なのです。中国では、10月から11月にかけて膠(にかわ)を飲むイベントがあります。膠はトロトロとしていて、潤いと栄養を与え、精神を落ち着かせます。腸粘膜を潤すことで便秘も改善します。    『亀鹿仙』は亀・スッポンの甲羅と鹿の角が入っています。膠がたっぷりです。亀の甲羅は肌を潤し、 鹿の角は肌を温めます。老化防止に役立つので、髪の毛が薄かった80代の方が濃くなった、カルシウムやビタミンDで良くならない骨粗鬆症が改善した例もあります。                          食養生としては、里芋・山芋・百合根を食べると良いでしょう。 また、「うつ状態」を防ぐには、冬に1日15分〜30分でもいいので外に行って日に当たりましょう。セロトニンが分泌されます。夜はメラトニンが出てよく眠れます。   「うつ」に限らず、自律神経のバランスが崩れる方も多いですね。落ち着く、つまり副交感神経を活発にするには、深呼吸です。おへそまで深く吸いましょう。1日に何回か繰り返しましょう。また、首の前面をマッサージすると副交感神経に良いです。 交感神経が高ぶる人は、背中の中心より少し外をトントンと叩いてもらいましょう。感情のコントロールに良いのが頭頂部です。両手の指先で弾むように叩いてください。   『亀鹿仙』と同様な働きがある植物性の『八仙丸』という漢方薬。腎を補強し、潤す働きがあり、講師のお母様の鼻がズルズルとなる症状が治ったそうです。また、風邪を引きにくくなったそうです。花粉症の方、こんなアプローチもあります。   『麦味参顆粒』は肺を潤す作用があります。乾燥の季節にオススメですが、戦先生は、一年中、元気の素として愛用されています。出張の朝1包飲むだけで元気が出るそうです。 やる気が出ない時にも! 家に帰ったらヘトヘトになる人は出かける前に一包飲むのがオススメです。                ~今年、あなたの 未病 は見つかりましたか?      来年もきっと、私たちが、見つけます~        ~血液検査の深読みのおすすめ~                                                         坂本良恵 今年も血液検査を受けた方、たくさんおられると思います。 ・どこか不調を感じて久しぶりに検査を受けたが何も異常は見つからなくてよかったわ。 ・毎年人間ドックで検査しているけど、優秀な結果、異常なし。だったよ。 ・よくわからない項目で、ちょっとの数値に異変があったけど、ドクターはこれくらいなら様子みましょうって。大丈夫かな。 などなど、日常のお買い物の会話のなかで、健康意識が高い方が多く、いろいろ話題にしてくださいます。しかし、実際はどうなのか、話が進んでいきますと、 「でもね、毎日、しんどくて、あまり眠れないんだけど、これは季節の変わり目だからよね。」「年齢のせいかしら。更年期にさしかかってるからね。」 「気分が落ち込んで鬱っぽいけど、病気ってほどではないと思う。なにかいい漢方はないですか?」 そんな時、私たちはまず、「お食事、栄養はしっかり摂られていますか?」とお聞きします。「大丈夫です。しっかり食べています。食べ過ぎるくらいで困っている」などとおっしゃられる方が多いのですが。                     それ、本当に栄養足りていますか?       ・たんぱく質不足、ビタミンB、D不足、血糖調節障害、鉄(フェリチン)不足、マグネシウム不足、亜鉛不足、腸管免疫不調など。 健康に大きく関係するにもかかわらず、これらは血液検査にははっきりと示されにくいものなのです。なかでも、メンタルヘルス(精神の健康状態)は食事、栄養の観点から問題解決点を見出すことが少なからずあると考えられますが、なかなかその大切さに気づいて改善にまで至ることが少ないのが現状だと感じます。 参考までに実際に注目していただきたい項目です。 肝臓の変化を見るために、よく目にされるAST、ALT、γ-GTP。腎臓の場合はBUNなど。     基準値より高いと心配される人が多いのですが、これが低いことに是非注目していただきたいと思います。タンパク質、ビタミンB群の不足が考えられるケースかもしれません。そこを改善して、不調を改善できるケースが少なからず報告されています             <奥平智之、栄養精神医学(5)2018.11 参照>   最近特に鉄(フェリチン)の重要性に関して研究が進んでいます。体内の酸素の運搬や貯蓄に強くかかわる栄養素です。他の国では昔から、小麦粉(アメリカ、イギリス、カナダ、トルコなど)、醤油(中国)、米(フィリピン)など必然的に口に入るものに添加して補っていたために日本ほど鉄不足の人の割合は高くありません。(日本では20歳~49歳の女性で9割近くが、フェリチンの値が充分な量に達していません。) しかし現在の血液検査の標準では、大事な鉄を貯蔵するたんぱく質、フェリチンの含量が項目に入っていません。よって、ヘモグロビン、鉄が足りているから貧血はなし、異常なしで済ませてしまいがちなのです。 不足していると、情緒不安定、キレやすい、イライラしやすい、あざができやすい、のどに不快感、などの症状。大切な体のエネルギーを作り出すミトコンドリアも鉄不足により働きが鈍くなります。元気は出ません。また代謝障害のため細胞分裂が減って、粘膜が弱くなり、胃腸虚弱などにつながります。 妊娠の可能性のある方は、それ以前からの摂取、また妊娠中にももちろん推奨します。胎児への好影響はかなり大きい物があるということです。産後うつにも必要なミネラルです。   ファーマシーそまでは、まずそれらのミネラルを安心、安全な量を確保できるサプリ『ワタナベオイスター』を、自信をもってお勧めしています。また、ビタミン、ミネラル補給に青汁の『プログリーン』、ビタミンD関連、大事な細胞のミトコンドリアのためにも鉄剤(ワタナベオイスター)、ミネラルとともに摂取でさらに効果のあるALA製品『キラリスALA』など。 また漢方薬も様々な植物の根や葉、茎、鉱石や動物生薬など自然のものからできています。よって薬用成分にミネラルを自然のバランスで含んでおり、薬以前の未病の段階にも使われる所以ではないでしょうか。 まずは、血液検査の深読みをお勧めします。 そして薬局に栄養相談をしてみませんか? <日本栄養精神医学研究会 会長 奥平智之先生談 参照>  

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ファーマシーそま通信2023年秋号

2024.05.03

     ファーマシーそま通信 2023秋号                         私たちのオススメ ~学校へ行きたい!~                         谷川美佐  中学生の男の子。                                偏食、少し便秘気味。 朝、学校へ行く前に腹痛が起こり休みがちになる。 毎朝の腹痛のストレスに加えて、学校を休んでしまうことに対してもストレスを感じて悪循環。 病院で過敏性大腸炎の薬などを処方され服用しても改善されず親子でご来店。   整腸剤の『フェカリン』で胃腸を整え、『救心感應丸氣』でストレスにより滞った気の流れを改善、 『ワタナベオイスター』と『グロスミン』で必要な栄養素を補うことを考えてご購入いただきました。 『フェカリンプロ』→1日2回朝夕1包ずつ 『救心感應丸氣』→朝1粒 眠前2粒         『ワタナベオイスター』→朝3錠         『グロスミン』→朝6錠     少しずつ腹痛の回数が減り、2ヶ月を過ぎた頃(救心感應丸氣を2箱飲み終わった頃)には、たまに腹痛は起こるものの学校へ行けるようになりました。 今は『ワタナベオイスター』と『グロスミン』を、毎日続けておられます。   ストレスや偏食は自律神経の乱れにつながります。自律神経の乱れは、消化管の働きにも異常をきたします。また最近よく耳にする起立性調節障害も自律神経の乱れが関係しているといわれています。 ストレスには『救心感應丸氣』、偏食には栄養素を補う健康食品をプラスしてみてください!!    〜ついにかかった、コロナ体験記〜                                  兒玉眞理子        10月初めの日曜日に薬学部の同窓会がありました。3年ほど開かれていなかったので、行ってきました。コロナも第5類になり、マスクも各自の自由でした。当然、食事中は外しておしゃべり。喫茶で短時間ですが2次会も参加。油断しました。  2日後の火曜日に少しだけ喉に怪しい感じがありました。水曜日は朝からはっきり「何か喉に取りついたな」という感じがあり、夕方になって急にとってもしんどくなりました。  帰宅して体温を測ると36.8度くらいの微熱です。まさかと思ってコロナ抗原検査キットで検査してみましたが、陰性でした。  翌日、熱は37度と少し上昇。もう一度抗原検査をしてみると、なんと陽性でした! 流行っているのに、自分に降りかかってくるとは思っていなかったのですね。びっくりでした。  黄色い痰はありましたが、多くはなく、咳もあまり出ませんでした。首のこり、頭痛はありました。『金羚感冒錠』、小柴胡湯加桔梗石膏、葛根湯を服用。 熱は最高が37.4度ほどで、大したことはなかったのですが、遅れて急に鼻と喉の間が痛くなり、耳にも近づいてきて、水を飲むのも辛くなりました。錠剤を飲むのはむずかしく、金羚感冒錠を顆粒に替えて、桔梗石膏を追加しました。 食欲もなく、喉が痛いので、お粥というより重湯で過ごしました。治るのだろうかと不安になりましたが、2日ほどで、ピークは越え、治まり始めると早く、土曜日には熱が引いて、発症5日目の日曜日には喉の痛みも取れました。 でもその後数日経っても身体のしんどさが取れなかったので、ファーマシーそま特製補気補血の煎じ薬を飲みました。身体は5~6日で元気を取り戻しました。 ところで、実は、喉が急に痛くなった時、嗅覚がないことに突然気づきました。喉の痛みが引いても嗅覚異常は続きます。これが噂に聞いたコロナの後遺症か……。味覚は大丈夫なのですが、紅茶はただのお湯、マスカットは甘いだけのゼリーのようなもの、ケーキも甘いだけ。味というのは香りと相互作用で出来ているようです。  ただ、ニオイのない世界というのは、し〜んとしていて、とても静かで、心が穏やかでした。普段は鼻からの情報がけっこう精神状態に影響を与えているのですね。  さて、嗅覚異常をどうするか・・・ニオイを感じる細胞が壊れたのだろうと思ったので、修復力なら鹿茸!普段から飲んでいる『活命参』に『霊鹿参』、気血の流れを良くする川芎をプラス。少しずつ感じるニオイの種類が増え、3~4週間でほぼ戻りました。  喉の微妙な炎症が残りましたが、麦門冬湯を続けていると急迫する咳は避けることができました。 〜飲酒は肝臓だけでなく胃腸にも大きく影響します。〜                                              兒玉眞理子  昨今、『ミラグレーン錠』が大人気で、しょっちゅう品切れ状態。お酒を飲まれる方が二日酔い対策や肝機能を改善したいなどの目的で購入されるのですが、飲酒による影響は肝臓だけではありません。飲酒は胃腸にも影響します。   お酒の濃度と量が適量を超えると、消化管に障害を起こします。口から入ったアルコールは食道を通り、胃で20%、小腸から残りの80%が吸収され、肝臓で代謝されます。  アルコールは、消化管に直接障害を起こすほかに、消化管の血流や、消化液、神経、運動にも影響を与え、発がん作用もあると考えられています。   アルコールと食道   アルコールは、胃の内容物の食道への逆流を防ぐための下部食道括約筋を緩めたり、食道の食べ物を下へ送る運動を低下させ、胃酸の逆流を引き起こします。食道はただれて、食道炎になります。 2.アルコールと胃・十二指腸   摂取するアルコールが大量あるいは高濃度になると、胃の粘膜防御機能が壊れ、血流障害が起こるなどして、浅い潰瘍や出血性のただれが多発します。腹痛、吐血、血便、嘔吐などの症状が現れます。    3.  アルコールと小腸・大腸   下痢 アルコールを大量に摂取すると、水分や電解質の腸から身体への吸収が悪くなり、水分と電解質の排出量が増えます。さらに脂肪や糖の分解・吸収も低下し、下痢を起こしやすくなります。   大腸ポリープ アルコール長期大量摂取者は、大腸ポリープができやすいと言われています。   痔核 アルコール摂取により、血流のうっ滞が起こり痔が悪化しやすくなります。これに下痢が加わると症状は強くなります。            (参考:厚生労働省e―ヘルスネット アルコールの消化管への影響)   飲酒は文化でもあり、適量を守れば良いこともあるのですが、アルコール自体は少なからず身体の細胞に影響を及ぼすものです。胃腸の保護も考えて上手に付き合いましょう!!  〜コロナ感染の症状には漢方薬を~                                 ――おうちに用意をしておいて、症状にあった漢方薬を使いましょう                                      川元尚子  新型コロナの感染が再びじわじわと増えてきているようです。最近は一時期のウイルスと違いあまり重症化はしないようですが、それでもさまざまな症状が現れます。 症状に合わせて漢方薬を使い分けて改善させましょう。   〇感染初期にみられる喉の痛みや違和感、軽い発熱 には   金羚感冒散(きんれいかんぼうさん)    羚羊角や金銀花など清熱作用がある生薬を含み、ウイルスに対しても効果があると考えられています。    「おかしいな」と思ったらすぐに服用しましょう。 〇激しい悪寒、高熱、頭痛、関節痛、胃が気持ち悪いなどの消化器の不調 等には   柴葛解肌湯(さいかつげきとう)    葛根湯+小柴胡湯+石膏のようなお薬です。    病邪を身体の表面から追い出す効果と、少し身体の内部に入り込んだ病邪に対する 効果が期待できます。    早めに服用を始めれば、症状がひどくならずにすむことが期待できます。 〇痰が出る 『温胆湯』(うんたんとう)〈イスクラ産業〉    水分代謝を改善して痰を取り除いていきます。 〇咳が続く 『麻杏止咳顆粒』(まきょうしがいかりゅう)〈イスクラ産業〉    肺の熱を取り除いて、咳を鎮めます。   ⭐️コロナ感染時は症状に合わせて素早く薬を服用することが大切です。また感染予防の観点からも外出が難しいことが考えられます。あらかじめこれらの漢方薬をおうちに用意をしておくことをオススメします。  

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ファーマシーそま通信2023年夏号

2024.05.03

       ファーマシーそま通信 2023夏号                                 私たちのオススメ 現代のストレスに『救心感應丸気』!!☆                                            藤野暢子   まだ寒かった2月。そのひと月ほど前から何となく食欲がなく吐き気があったのですが、その日は朝から吐き気がひどく頭痛や動悸を感じ、そのうち立っているのもやっとの状態になってしまいました。もちろん仕事に入ることもできません。その時、すすめられて服用したのが『救心感應丸氣』でした。   すぐ飲んでしまわず口の中で香りと味を感じてから飲むのがおすすめと言われそのようにしたら、独特な香りと味で気持ちが落ち着くようでした。 普段寝つきが悪く、夜中も何度か起きてしまうのですが、その日は不思議とぐっすり眠れました。漢方は効くまでに時間がかかると言われますが、この『救心感應丸氣』は飲んですぐにいいかもと思えるお薬でした。   3日ほどで体調も落ち着き、その後、数回、しんどい時に1粒飲むだけで、すっかり良くなりました。          年末年始の疲れや冬の寒さで身体も冷えストレスから自律神経が乱れてしまっていたのでしょう。今でもお守りで1包をお財布にいれて持ち歩いています。    『救心感應丸氣』は一言で言えば、「気を巡らせる薬」です。生命活動に必要なエネルギーである気血を全身に巡らせて、生体の恒常性を保っている経路の滞りを開く作用があります。   ストレスなどからくる急な心身の不調に おすすめの漢方です!!     ☆突然!サプリメント活躍の本番がやってきました!☆                       坂本良恵 首筋に、腫れが見つかり、灼熱感が定期的におこり、耳鼻咽喉科で悪性リンパ腫の疑いで、1ヶ月検査をしました。 人生で初めて余命を考えた出来事となりました。  しかし、こんな時に、中医学で学び経験してきたことが、まず頭にたくさんよぎり、例え悪性であっても、いろんな考え方、向かい方、方法があることが心の支えになり、うろたえることなく1ヶ月をすごせました。   結果は、単なる炎症で、時間をかけて治すことができました。原因は、歯肉からの細菌、もしくはウイルスなどによる炎症ではないかとのことでした。その際に日々行ったことを今回まとめてみたいと思います。 灼熱感があったため、その炎症を沈めるために、まず、使ったのは、         『  生環研のプロポリスゴールド』でした。悪性であろうとなかろうと、病名から考えるのではなく、 まず不快なところを改善して過ごすことは中医学では基本となるもの。そしてそれを叶えるために、 私の周りの環境には、選び抜かれたサプリメントなどが豊富にあったのです。   『生環研のプロポリスゴールド』が歯痛、口内炎などの炎症の改善に効果があることは経験済みでしたので、一日4カプセルを服用しました。灼熱感は3日ほどでほとんどなくなり、それだけでも充分明るい気分になれました。プロポリスの辛み成分、主な効果をもつアルテピリンがたっぷり含まれたものです。     次に肩こり、首筋のだるさに対して血行、血流を良くすることを考えました。しかし、疑われている悪性リンパ腫は、血流を良くしてしまうと、全身に張り巡らされたリンパの流れを良くし転移してしまうかも?などという不安が頭をよぎりましたが、それは間違いであることは、冷静になれば理解できました。正常な細胞の血行を良くして栄養を正常細胞に戻すことはがんの増殖を抑える方向に働くということになるはずです。   よって、日頃から用意していた、田七人参のサプリメント『夢三七』を一日12粒。止血作用をもちながらも血栓はつくらず血流を改善するという『夢三七』。細胞の正常化にはもってこいではないでしょうか。   疲れがたまっていたことは確かで、落ちているであろう免疫力。免疫力は腸からであるのは明らかとなりつつありますので、『フェカリンプロ』という大量の特別な乳酸菌を含むサプリメントは、もちろん、今までより増やしました。 万が一、悪性であった場合に備えて、転移をとめるのではといわれている生薬を二種類は、用意しておきました。 術後の改善のためにも煎じ薬の準備の確認も。(こちらに関しての詳細はまたの機会にお話したいと思います。)      そして副交感神経を刺激して、気持ちがリラックスするように、爪のツボの刺激を毎日暇さえあれば。 検査入院も不安感は募りそうでしたが、それに関しても日頃から使っていた牡蠣のサプリメント、『ワタナベオイスター』のゼリー、錠剤を服用しながら、なんと!熟睡することができました。          結果は、単なる炎症ということで、悪性に向かう気持ちは空振りとなったわけです。しかしこの一ヶ月の生活はなんと充実していたことでしょうか。周りの人たち、家族に感謝の念などもたっぷり芽生え、少々早とちりなドクターへの対応も冷静(!)に済ませることとなりました。 このように前向きに明るく日々を送れたのは、日頃からたくさんの健康情報を交換しあえる環境にあったことが大きいと思います。改善の道は何かあると信じることができました。 しかし、悪性になるのは、いったいどういう場合なのか、今回は色々新たに日々の過ごし方の気付きとなったように感じます。 いわゆる、免疫力がおちていた。それなら、なぜ、炎症で治まったのか。悪性にならなかったのはなぜなのか。新たな課題です。 先のことなどは、わからぬものですが、未病のうちに、今ある不調は、今日のうちに。 日々はまだまだ続くことを願って。たくさんの情報をお伝えできたらと願っています。  ☆座りすぎに注意!☆                  兒玉眞理子 「あなたは1日何時間座っていますか」と聞かれても、能動的でない行動を自覚するのは難しく、把握されてない場合も多いようです。しかし、座っている時間が長いと健康を害するリスクが上昇することがわかっており、注意が必要です。 「座位行動」とは、座っている、横になっているといった、就寝中以外で身体的活動をしていない状態のことです。近年の研究で、この時間が長いと健康問題が発生することが明らかになっています。 テレビ視聴時間は座位時間の代替指標としてよく使われます。25歳以上の成人を対象とした調査で、テレビ視聴時間が1日1時間増えるごとに、総死亡率が11%増えるとの報告があります。また、テレビを1時間視聴するごとに、寿命が21.8分短くなるとの指摘もあります。 重要な点は、日頃から運動習慣がある場合でも、座っている時間が長い場合、これらの健康リスクは充分には減らないということです。   20か国を調査したところ、日本人の平均座位時間は、世界最長の7時間であったという報告があります。日本人の座位時間を上昇させている要因として、デスクワーカーの多さや、不用意に立ち歩く人が少ない文化などが影響しているかもしれません。 昨今はリモートワークの環境なども整備され、座りすぎに拍車がかかっているかもしれません。   これまで、多くの国の身体活動ガイドラインにて、中強度以上の活動が推奨されてきましたが、近年では、座りすぎ対策も徐々に盛り込まれる方向で動いています。身体活動指針について、イギリスでは2011年に、オーストラリアでは2014年に、WHOでは2020年に、これまで提唱してきた中強度以上の身体活動に加えて、座位時間を減少させることに言及しています。 残念ながら、座位時間をどこまで減らせば良いかについては、まだ、国際的な基準があるわけではありません。ただ、1日の座位時間が8時間以上を「座りすぎ」に分類している報告が多いようです。 ひとまず、座位時間が8時間を超えていないか日頃の生活を振り返ってみましょう。仕事で座る時間を短くすることが困難なケースもあります。その場合は、30分に1回立って歩くだけで、リスクを軽減できると言われています。 こまめに立ち上がって動く習慣をつけましょう。ウォーキングやランニングといった運動習慣に加えて、日常生活におけるちょっとした活動の積み重ねが大事です。   参考:1)座位行動の定義とその実態      6)「座位行動」厚生労働省HP 2)Circulation.2010 Jan26;121(3):384-91    7)Chief medical officers London:Enbland.2011 3)Br J Sports Med.2012 Oct;46(13):927-30. 8)Australian Government,Department of Health,2014 4)ストレス科学研究、29,20-27(2014) 9)WHO guidelines on physical activity and sedentary behavior 5)スポーツ庁Web広報マガジン「日本人の座位時間は世界最長7時間」  

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ファーマシーそま通信2023年春号

2024.05.02

ファーマシーそま通信 2023春号 2023.3.30 ファーマシーそま通信 2023春号 私たちのオススメ 〜板藍根の効き目に感謝!!~                                                                         下岡久子              1か月前のこと、のどの右側に痛みを感じ、日に日に痛みが強くなり、首にも感じるようになりました。痛みが増し、 どうしようと思っていた時、『板藍茶』と『板藍のど飴』が少し残っているのを思い出し、藁にもすがる思いで飲む事にしました。  1日目 『板藍茶』 1日3回1包ずつ、うがいをしながら飲みました。     『板藍のど飴』 1日4回1粒ずつ。 2日目  痛みは変わらず。                       1日目と同じ様に飲みました。  3日目  何か違う? 効いてる感じ。                                         1日目と同じ様に飲みました。  4日目  ずいぶん楽になってきました。          『板藍のど飴』を1日4回1粒ずつ。  5日目  のどの痛みはなくなり、首の痛みも楽になってきました。  6日目  残っていた『板藍のど飴』を1粒。   板藍根の効き目に思わず、“ありがとう”と言ってしまいました。 板藍根はアブラナ科ホソバタイセイの根のことで、日本では松藍または大青と呼ばれ、古くから藍染で用いられてきました。 中国の家庭では板藍根のお茶が常備されており、風邪やインフルエンザ、コロナの予防にうがいをしたり、お茶として飲んだり、 家庭の守り神のように様々な生活シーンで愛飲されています。 『板藍のど飴』2個で『板藍茶』1包分です。 家では『板藍茶』、外出時には『板藍のど飴』をお供になさってくださいませ。   ~六神丸の話 ~                           兒玉眞理子   六神丸は歴史的に様々な処方がありますが、中国で六神丸と言えば今は「雷氏六神丸」をさすようになりました。 日本で売られている六神丸も、この雷氏六神丸を参考にしています。皆様ご存知の『救心』は六神丸の一種です。 日本では強心作用が協調されますが、中国では、感染症などの抗炎症作用が主な使用目的になっています。    富山医科薬科大学の木村正康教授(当時)の雷氏六神丸に関する研究では、次のことがわかりました。 炎症の初期段階である血管透過性亢進に関してはセンソ>牛黄>麝香の順で阻止作用がある 炎症の次の段階で見られる白血球遊走の抑制効果に関しては、牛黄に効果がみられセンソ単独では白血球遊走を逆に増強する作用があるものの、センソと牛黄が一緒になることで白血球の遊走を強力に抑制する。 さらに炎症の後期に見られる増殖性炎症に対する抗肉芽作用では、センソ、牛黄、麝香それぞれ単独での作用は弱いものの、3つが一緒になることで対照に用いたステロイドの約50%の作用があった。  白血球の遊走を強力に抑制する作用は、インフルエンザ脳症や新型コロナの肺炎の重症化などで見られるサイトカインストームの抑制にもつながります。 実際に今般の新型コロナ発生時に武漢に大量の雷氏六神丸が送られ、良好な治療成績を収めたことが現地の医療チームから報告されています。   また、中国におけるマウスの実験で、抗腫瘍効果と延命効果がみとめられました。 日本においては、昭和大学薬学部の中谷一泰教授(当時)らのグループによって六神丸の主成分であるセンソに含まれる強心配糖体のブファリンは人の種々のがん細胞の増殖を特異的に阻害するほか、HL60という人間の白血病細胞を用いた実験で、このがん細胞のアポトーシスを強力に誘導し、がんを自滅させる効果のあることが示されています。   六神丸の重要な成分 センソは『救心』『律鼓心』『れいめいしん』に入っています。  牛黄は『霊黄参』『長城清心丸』『若甦インペリアル』『れいめいしん』など、 麝香は『救心感応丸気』『れいめいしん』に入っています。   「雷氏六神丸」の処方 センソ・牛黄・麝香・龍脳・真珠・腰黄   〜なかなか取れない痛みに朗報!!〜      丸茂佳補子         痛みには大きく分けて3つの種類があります。
                                                                              ①侵害受容性疼痛: ケガ等で身体が損傷を受けることで起こる疼痛。関節痛や、変形性関節症、腰痛、スポーツ外傷、手術後の痛みなど、身体性の痛みがこれにあたります。   ②神経障害性疼痛: 体性感覚をつかさどる神経そのものが損傷し、機能障害によって起きる疼痛。身体のダメージや病気によって発生し、身体のどこにでも起こる可能性があり、身体的所見がないことも少なくありません。   ③心因性疼痛:仕事や日常生活の中において、慢性的もしくは強いストレスを蓄積することで身体に痛みを生じるなど、社会的要因の何らかの理由で脳自体で痛みを感じている疼痛。原因不明の痛みと言われてます。   交感神経が優位になると痛みは体の緊張を高めます。すると神経が興奮し、そのため血管が収縮し、筋肉の緊張も高まるために血流が悪化し、そして痛みが誘発されてしまいます。 痛みが慢性化すると、痛みを引き起こした原因がなくなっても、痛みを取り去ることがなかなかできなくなり、さらに、痛みが続くことで痛みにばかり注意が向きがちになり、眠れなくなったり、不安や恐怖からうつ状態につながり、ますます痛みにとらわれて症状が重くなるという悪循環に陥ることもあります。   痛みに役立つ2つの人参 高麗人参 当店のショーウインドウに飾ってある、「人蔘七効」のパネル。その中に「養心安神」…『心を安らかにし、ストレスを解消させる』働きがあると説かれてます。 痛みは脳が感知するので、ストレスが強くなると痛みを強く感じることになります。高麗人蔘の特有の成分であるジンセノサイドのサポニンにはストレスを軽減させる働きがあり、副交感神経を適度に働かせることで、過剰なストレスを緩めて痛みの軽減が期待できます。 『黒人参』(高麗人参を十蒸十曝加工)と漢方薬で肩関節の痛みが取れた方があります。   三七人参(田七人参) 腰から足にかけての神経痛のお客様、『夢三七』(三七人蔘)を服用。「服用3か月目から症状が和らぎ、今ではほとんど痛みがなくなりました。」と喜んでいただいています。 『夢三七』は「根」の部分ですが、『夢・健茶 』の「葉」も凄いんです。痛みで不眠に悩んでおられたお客様、副交感神経が優位に働き、痛みが和らぎ、身体が軽く感じるようになったと喜んでいただきました。   [~オイスタードリンク~]                            兒玉眞理子 『ワタナベオイスター』の錠剤を何度か試したことがあるかたです。最近は、家庭の事情から来るストレスで疲労感を感じていました。ご本人は肉体的疲労を感じているとのこと。さらにめまいも感じておられました。 の錠剤は良かったけれど、少し良くなると止めてしまっていました。 『ワタナベオイスタードリンク』をオススメしたところ、錠剤では感じられなかった疲労感の減少を実感された様子で、続けて購入され、ご本人曰く、「しかたないかと流せるくらいのレベルまで軽減した。」とおっしゃられました。 『ワタナベオイスタードリンク』は実感するのが早く、お役にたてたようです。   ストレスには、不安や不満、我慢などのように、平穏で楽しい状態を脅かす外敵である「ストレス源」と、「ストレス源」から身を守ろうとする「ストレス応答」の2種類があります。私たちの身体では、不安、我慢などのストレス源から身を守るために血糖値や血圧などを上昇させ「がんばれ!」と心身を鼓舞する働きが生じます。これが「ストレス応答」です。ストレスが続くと、起こりやすくなる、イライラする、眠りの質が悪くなるといった状態になることがあります。これは、「ストレス応答」が行き過ぎた状態と言えます。  さらに「疲労感」も私たちの生命や健康を守るための重要な「生体アラーム」です。簡単に言うと「疲労」が溜まりすぎて動けなくなる前に「休め」とブレーキをかけるのが「疲労感」。かといって休んでばかりは何もできないので「大変だけど頑張れ!」と心身を鼓舞するのが「ストレス応答」です。疲労がたまり疲労感が大きくなるほど、ストレス応答も負けじと大きくなり、「コルチゾール」と「アドレナリン」というホルモンがどんどん分泌され、血糖値、心拍数などが上昇し、疲労感に対抗して動けるようになります。しかしコルチゾールが長期に分泌され続けると睡眠の質の低下、倦怠感、虚無感などが生じやすくなり、健康を害することもあります。   疲労感が強い日ほど、寝つきが悪かったり、夢見が良くないことがあります。ストレス過剰なときは、コルチゾールが過剰に 分泌され、血糖値が高くなり、脳が興奮して、眠りの質が低下してしまいます。 『ワタナベオイスタードリンク』の成分DHMBAはこれらの反応の暴走を止め、ストレス応答を正常に戻します。血中コルチ ゾール濃度も低下、ストレスが緩和されることが確認されています。 ストレスが続く方、ストレス応答を正常に戻すよう、ぜひ『ワタナベオイスタードリンク』を試してみてください!!      

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ファーマシ―そま通信2023冬号

2023.01.25

ファーマシーそま通信 2023年冬号  私たちのオススメ   ~痰(たん)と咳(せき)~                   兒玉眞理子  痰と咳の協同作業  鼻腔から肺までの気道の粘膜は、線毛を持った細胞に覆われ、分泌される粘液とともにホコリやウイルスなどの異物が肺へ侵入するのを防いでいます。粘液は異物を絡めとり、塊となります。  その「塊」が痰です。線毛はベルトコンベヤーのような動きで痰を外に追い出します。痰は約90%が水分で、残りの多くがムチンと呼ばれる粘液成分です。ムチンはサラサラ成分とネバネバ成分がバランスよく存在しています。通常、少量でサラサラ成分が多い粘液は線毛で流され、嚥下されますが、異物が多いとネバネバ成分が増えて痰が線毛にへばりつきます。そうなると線毛がうまく痰を排除できなくなってジェット気流で強制的に吐き出そうと身体が反射的に働きます。これが「咳」です。     つまり痰や咳は異物侵入の注意報であり、線毛と粘液は、私たちが持っている自然の防御隊なのです。冬は寒さや空気の乾燥により線毛の動きが弱くなるので、防御隊のケアも必要です。   去痰と鎮咳  「ゴホン」の咳1回で2キロカロリー消費すると言われています。1分間に2回の「ゴホン、ゴホン」が1時間続くと、240キロカロリーを消費します。これは体重50㎏の人が1時間軽いジョギングをした時の260キロカロリーに匹敵します。咳は体力を消耗させるだけでなく、気道を傷つけ、睡眠を邪魔したりするので、咳を止める(鎮咳)ことが重要になるのですが、むやみに止めると痰が排出されにくくなって息苦しくなったり、かえって咳が長引くことにつながりかねません。咳の原因となっている痰を排泄すること(去痰)も大切なのです。  風邪などの呼吸器感染症の場合は通常2週間程度で諸症状は落ち着いてきます。しかし、鼻に炎症が残ると蓄膿症となり、ネバネバ成分の多い鼻水がのどに流れて痰のようにへばりつく後鼻漏で咳が長引くことがあります。  新型コロナウイルス感染症でも咳や痰、息苦しさが長引くことがよく起きているようです。  去痰・鎮咳ともに大事。症状に合わせたお薬で自然の防衛隊の後押しをしてあげましょう。   ~新型コロナウイルス感染症と血管内皮細胞!!~                         兒玉眞理子    新型コロナウイルス感染症では、ウイルスのスパイク蛋白質が、主に血管にあるACE2受容体に結合することが知られています。昨年の8月に京都府立医科大学の研究チームによって、老化した血管内皮細胞は若い血管内皮細胞に比べて800倍ものウイルスが細胞内に侵入していることを突き止めたとする論文が発表されました。また、同論文によると、老化した血管内皮細胞ではウイルスが消失した後でも多くの遺伝子発現に影響が及んでおり、特に血栓の形成に関与する遺伝子発現が強い影響を受けることが分かりました。すなわち血管、特に血管内皮細胞が老化していると感染リスクが高まるばかりか、血栓の発生リスクも上昇するなど重症化リスクが高くなるとのことです。    昨年10月に中国科学院の研究チームがネイチャー誌に発表した論文によれば、すべての血管の内側は内皮細胞で覆われており、血管内皮細胞は血管の緊張や抗酸化、抗炎症作用などを調節するほか、血液が固まらないよう、多くの抗凝固・抗血栓因子を合成・分泌し、血液をサラサラに保つのに必須の役割を果たしている。この血管内皮細胞が新型コロナウイルスのスパイク蛋白質の影響、また、炎症性サイトカインの影響で機能不全に陥ることが新型コロナウイルス感染症の病態の本質であるとしています。  新型コロナウイルス感染症に関しては、当初、若い人では重症化リスクが低いとされていました。自然免疫力の強さもさることながら、そもそも血管が若いことが感染と重症化リスクの低下につながっていた可能性が高いと思われます。  中国科学院の論文では、感染後の後遺症に関しても主に血管内皮細胞の障害が影響を与えている可能性が高いとしています。    ところで、ワクチン接種後に死亡または後遺症を発症するケースがあることから、厚生労働省も実態調査を計画しているようです。今年の9月に広島大学で新型コロナワクチンを接種後に死亡した4名を解剖したところ、1回目接種で免疫機能がワクチンに反応しやすくなり、2回目接種で過剰反応つまりサイトカインストームが発生して死亡(死亡時の体温は39℃~46℃)したと推定されるとの発表がありました。また、ワクチン接種後の後遺症に関しては、免疫反応以外にも体内で生成されるスパイク蛋白質が血管内皮細胞にダメージを与えている可能性もあるかもしれません。  ワクチンを何回も接種する方は、丹参製剤(冠元顆粒・冠心調血飲)や田七人参(夢三七)、牛黄製剤(霊黄参・清心丸等)、GBE-24で血流や血管の状態を良くしておくことが必要かと思います。   ~桂皮のよもやま話~                     兒玉眞理子    桂皮(シナモン)は漢方薬には頻繁に使われる生薬です。華僑の人達のなかでは「少しずつ服用していると病気にならない」と言われているそうです。  桂皮は胃腸の不調によく使われます。マウスのエサに桂皮の粉末を混ぜて3週間から4週間飼育した後にストレスを与えて胃潰瘍ができるかどうか、実験したところ、桂皮入りのエサを食べたマウスは、桂皮なしのエサを食べていたマウスに比べて、胃潰瘍の面積が小さくなりました。桂皮を食べた期間は1週間より4週間と長い方が胃潰瘍を良く予防しました。  また、アルコールによる胃潰瘍には効果が大きかったのですが、インドメタシン(消炎鎮痛剤)による胃潰瘍は予防しなかったとのことです。  桂皮の主成分はシンナムアルデヒドですが、シンナムアルデヒドのみでは胃潰瘍の予防効果はあまり強くありませんでした。桂皮の複数成分の共働作業によるようです。  この実験の際、桂皮入りのエサを食べたマウスは食べる量が増えたのですが体重はふえませんでした。後にわかったことですが、運動量も増えたそうです。また、桂皮の香りのみを与えても食欲が増すことがわかりました。       ~乾燥のかゆみには保湿剤の理由~ -NHKかゆみのトリセツより-    冬は空気が乾燥して乾燥肌になります。身体を守るため、かゆみ神経が表皮に伸びてきます。すると少しの刺激でもかゆみを感じやすくなってしまします。  かゆみ神経の伸びを抑えてくれているのが「セマフォリン3A」というタンパク質です。しかし、乾燥により皮膚から水分とカルシウムが向けだすと「セマフォリン3A」は生み出されなくなり、その結果かゆみ神経が延びてしまいます。  その上皮膚をかきむしると、皮膚のバリアーである角層が壊れてしまい、もっと水分とカルシウムイオンが減り、セマフォリン3Aも減ってさらにかゆみを感じやすくなってしまいます。  かゆみ神経の伸びを抑えるには、保湿剤を塗ることです。  塗り方  ① 量はたっぷり(人差し指の第一関節までの量が手のひら2枚分)  ② ゆっくり優しく30回塗り伸ばす。皮膚は摩擦に弱いので、優しく!  ③ 朝と夜。着替えの時や入浴後など、肌を露出したときに塗ると、面倒くさくない。      良く洗う手などは、その都度塗った方が良いでしょう。   〜収束しないコロナ…結局は免疫力!~                    丸茂佳補子    今年の友人からの年賀状に「もう…コロナに飽きました」とありました。 「たしかに…」と思いつつ、まだまだ上手く付き合っていかないといけない現状でもあります。さらにインフルエンザ猛威も重なり、コロナとインフルエンザの同時感染の『フルロナ』感染も増えてきて、ますます終わりが見えずですが「もう…慣れっこ」になってきているのも事実です。    皆様ご存知のお話ですが、コロナ禍に負けない、健康でいられる為には、自身を守る力の免疫力が大きく関わってきます。免疫力を上げるコツは、食べ物、生活習慣、運動、ストレスコントロールと様々です。    〇腸内環境を整える 善玉菌を活性化させる発酵食品(いろいろな種類)を毎日摂ることで腸内細菌の多様性を高めます。  〇自律神経のバランスを整える 起きている日中に優位になる交感神経とリラックスしている時や睡眠中に優位になる副交感神経を、バランス良く保つように心がけ、規則正しい生活でストレスを貯めないことが大事です。  〇基礎代謝を上げる 基礎代謝を上げるためには体温36.5度以上を目指し、体を温める食材を摂り適度な運動で筋肉量を保つこともポイントです。頑張りすぎない運動で大丈夫!続けることで筋肉を保ち脳細胞も刺激されボケ防止やストレス解消にもなります。  〇1日1回大笑いで免疫力を即アップ 笑うと自律神経が安定し病気になりにくいと言われています。鏡の前でニッコリ笑う、口角を上げるだけでも効果があります。     新年が明け、卯年。新しいことに挑戦する最適な年と言われています。今一度、生活習慣を見直し、よく噛んでバランスの良い食事をして腸内環境を整え、適度な運動を行い、笑顔で毎日を過ごし、ウイルスに負けない身体を作りませんか。    私の現状は…冬は寒さに負けてしまい、身体を動かす機会を逃す。じゃなく… あきらめてしまう私です。身体を動かさないと筋肉がどんどん衰えます。筋肉量が減ると代謝も低下し、痩せにくい身体になってしまうのも承知なのですが、なかなか運動習慣を定着できません。 うさぎ年!ずっと使うこのカラダを健康的に維持するために頑張りすぎない運動習慣を身につけ「ピョンピョン!」と飛躍の年を目指します。    2023年も心身共に皆様の健康をお手伝いさせていただけたらと存じます。 ご相談お待ちしております。

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ファーマシ―そま通信2022年末号

2022.12.17

ファーマシーそま通信 2022年末号  私たちのオススメ   ~ストレスがあっても熟睡しましょう!~     坂本良恵  現代医学では、脳が外界からの刺激に対して反応した結果、様々な感情を生み出すと考えますが、東洋医学では、五個の臓器が感情を生み出すと考えます。脳の機能は五臓と呼ばれる内臓に分散され外界のストレスに対しても五臓が反応し、それが過ぎると五臓が障害される。つまり五臓六腑を健康に、そして元気にさせる方法こそ、脳の健康に役立ち熟睡脳に結びつくというわけです。    西洋医学では「心身医学」という言葉が生まれて心と身体の関係について研究され始めていますが、これは比較的新しい分野です。  東洋医学では数千年前の古代からその関係を見つめ、身体、つまり五臓六腑を心(感情)が障害するという発想から、その臓腑をまもる養生法、中成薬がたくさん生まれています。  まさに五臓六腑を健康にさせる方法が、脳、心の健康につながり、これこそが熟睡脳を目指す鍵となります。    コロナウイルスが我々に恐怖感を植え付け初めて早4年近く。ワクチンの恩恵をうけ、少しずつ明るい先が見えてきそうな状況があるなか、まだまだ油断はできません。漢方薬のご相談の内容で、以下のようなものが増えている状況です。     ・どこが悪いのでもないけど常にしんどい、つらいような気がする。眠れてはいる             が熟睡感が得られない。元気になる漢方薬を紹介してもらえないか。   ・眠れないのは、もう仕方ない。いつものこと。病院の先生からもらった錠剤の睡  眠薬は体に良くないと聞いたけど、本当か。体に良い漢方薬で眠れるものないですか。    しかし思い出してみてください。コロナ禍が始まった頃は皆さん、なんとかこの危機的状況に打ち勝とうと一生懸命でした。     ・免疫力をあげて、罹患しても大丈夫なもの、ないですか。   ・ワクチンの副作用を防止するような漢方薬は?   ・完璧なマスクはないですか。    ウイルスと戦おうと前向きで、我々もなんとかお答えしようと、がむしゃらでした。    実はこの変化は、今から80年ほど前の1936年、カナダの生理学者ハンス・セリエが提示した「セリエのストレス説」にあてはめることができます。  セリエは、「外界から受けるさまざまな刺激や負荷(ストレス)が心と身体に影響を与える」と、それまで物理学での考え方であった「ストレス」を初めて生理学に応用し、ストレスにさらされる時間と体の変化の第一段階を警告反応期、第二段階を抵抗期、第三段階を疲弊期と3つの段階に分けて定義したのです。    コロナウイルスの発生により、ストレスを受けたときから順に考えてみます。 *警告反応期 体温、血圧、血糖値の低下、急性胃腸潰瘍などが数分から1日くらい。 体は徐々に適応していこうとします。(コロナ発生、日本上陸発覚直後)   *抵抗期 生体防御反応は完成されます。心身のバランスを保つ機構が自律神経系、内分泌系、免疫系によってなんとか保たれている状況です。抵抗力はあがりますが、それと同時に抵抗し続けることにより体や心の調子も悪くなり、不眠状態に陥ってしまいます。(3密対策、ワクチン、免疫アップの漢方薬の探求)   *疲弊期  それらに対応する時期が長くなればなるほどエネルギーが消耗され、適応力が徐々に低下します。(自覚できない五臓六腑の変化) 再び第一段階のショック警告期に似て副腎皮質が機能低下、対処しなければ、ついには致命的な状況になるかもしれません。    以上から現在の自身の立ち位置を少し俯瞰して考えていただきたいと思います。    自分は、もしかしたら疲弊期に近づいているのではないか、いやいや、まだまだ抵抗期でがんばっているよ、など。  いずれにしても、ストレスがかかると増えるといわれるストレスホルモン、コルチゾールに我々の体は長期間さらされているはずです。脳の海馬の神経細胞に影響を与え、海馬の萎縮、障害へと結びつき記憶障害、気力低下、不眠、熟睡感が得られないなど日常生活に支障をきたすようになるのです。    そこで今回は睡眠薬ではない、それぞれのストレスからくる五臓六腑の変化にみあった中成薬、熟睡脳に結びつく漢方薬をご紹介したいとおもいます。(詳しくは、スタッフにお尋ねください)   ~ストレスに襲われた警告ショック反応期~       ・牛黄製剤   ~抵抗期から疲弊期にかけて~       ・瀉火利湿顆粒(怒りっぽい、めまい、目は充血、               口は苦い)       ・温胆湯(吐き気、不安、恐怖、多夢、舌苔厚)       ・冠元顆粒(肩こり、頭痛、気血不足)       ・晶三仙(食べ過ぎ、消化不良)       ・シベリア人参(補気)       ・心脾顆粒(思慮過度、健忘)       ・酸棗仁湯(心肝血虚、不安)       ・瀉火補腎丸(ほてり、耳鳴り、めまい、足腰のだるさ)       ・天王補心丹(のぼせ、動悸、いらいら、潮熱盗汗)       ・ミンハオ(鎮静)   ☆ 大事なことは、疲弊期を迎えないように、ストレスに抵抗しようとする期間をできるだけ短くし、脳を痛めつけるストレスホルモンと緩やかな付き合いをすることです。ストレスを全くなくすることは不可能で、体の抵抗力の出番がなくなることは、かえって、マイナスにもなります。    また弱った脳を活性化しようと、いわゆる脳トレのドリルなどを解いたりする、楽しいが過度に熱中する、などは、ストレスを増やすこと。熟睡脳に必要なのはリラクゼーションにより脳を休ませることなのです。ここで紹介した中成薬の力が助けになることを心から願っています。ご相談お待ちしております。          参考図書 自分でできる熟睡脳のこつ  (東京大学大学院、医学博士 酒谷薫)   ~風邪(コロナ・インフルエンザも)は自分でしか治せない!〜                     兒玉眞理子     厚生労働省は10月17日に、「発熱した患者が病院に殺到するのを避けるため、解熱剤を常備しておいてください。」とういう趣旨の発信をしました。医療機関の混乱を避けるための発信でしょうが、解熱剤を使えば良いというのは正しいでしょうか?    「重症患者における発熱と解熱処置に関するsystematic review」(日本集中治療学会雑誌2011年18巻1号p25-32) では、「重症患者の発熱を解熱すべきであることを示す根拠は乏しく、一概に解熱処置を行うことは推奨されない。」と結論しています。 「解熱処置の患者予後に対する有効性・有害性を検討したランダム化比較試験は、小規模研究が2つ存在し、38.5℃以上の発熱を積極的に解熱することで、患者死亡率が増加する可能性が示唆された。」  そもそも発熱はウイルスを退治するために体温中枢の設定を38~40℃に上げているのです。身体はウイルスが減るまで高体温を維持します。解熱剤で熱を下げるとその間にウイルスは急速に増えてしまいます。    国立感染症研究所毒性病理室長 小舟冨美夫氏が発表した論文「ウイルス感染症と解熱剤」(1987)によれば、ウサギにリンダ―ペストウイルス(RVウイルス)という麻疹に似たウイルスに感染させた後、解熱剤を与えるとウイルスが100倍に増え(最高は1000倍)、7羽中6羽のウサギは死亡しました。しかし、解熱剤を与えなかったウサギは6羽中1羽のみでした。  アセトアミノフェンは、日本小児科学会で安全な解熱剤とされていますが、解熱効果が弱いので、使い過ぎに注意が必要、また肝障害に注意が必要です。ロキソニンなどの非ステロイド消炎鎮痛剤はミトコンドリア障害を起こします(日本薬物動態学会セッション)。近年、ミトコンドリアは自然免疫に重要な働きをすることが知られるようになってきました。  つまり、ウイルス感染症で解熱剤を使うのは有益ではない。治りを遅くする恐れがあるということになりそうです。    風邪・コロナ・インフルエンザ(ウイルス感染症)を治せるの自分の自然免疫(ミトコンドリアの力)だけ!! 日頃の養生はもちろん大切ですが、漢方薬・サプリメントを上手に利用して、ウイルスに負けない身体を作りましょう!!!  ちなみに牛黄は「余分な熱だけ取る」という現代医学にはない高貴薬です!!  

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