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ファーマシーそま通信2025年冬号

2025.02.04

ファーマシーそま通信 2025年冬号     私たちのオススメ ~血糖値スパイクを防ごう!!~                   兒玉眞理子       【血糖値スパイクとは?】 普段の血糖値は正常なのにもかかわらず、食後に限って血糖値が急上昇、急降下する現象のことです。この現象は、血糖値のグラフがまるで突出した「スパイク」のように上昇することから「血糖値スパイク」と呼ばれています。 血糖値が上がると糖をエネルギーに変えるインスリンが大量に分泌され、反動で血糖値が急降下するのです。 ・空腹時血糖値は、通常80~100   ・食後2時間の血糖値は、通常110以下 ・血糖値スパイクは、140以上(食後2時間)   【血糖値スパイクの代表的な自覚症状】 ・食後の強い眠気 ・食事を食べたのにすぐお腹がすく。また、甘いものが欲しくなる。 ・集中力、判断力が鈍る。イライラ感。やる気が出ない。だるい。 一般の健康診断では空腹時の血糖値しか調べないため、血糖値スパイクが見逃されている可能性も。ある調査では健康診断で正常といわれていた働き盛り世代65人のうち20人が血糖値スパイクだったとの結果が報告されています。   【血糖値スパイクが招く怖いリスク】 ◆心筋梗塞や脳梗塞などのリスクが上昇 血糖値スパイクの繰り返しで血管の壁がボロボロに傷つき、動脈硬化が進行するので、詰まりやすくなる。 ◆放置することで糖尿病に移行・重症化 糖尿病予備軍や糖尿病を発症して間もない方に多く、重症化につながる。 ◆認知症の一因に インスリンの過剰がアルツハイマー型認知症の原因とされる「アミロイドβ」の蓄積を促し、認知症を進行させる。 ◆がん細胞を増殖させ、発症の危険性も。 インスリンには細胞を増殖させる働きがあるため、過剰になるとがん細胞を増殖させてがんの発症につながる危険性が指摘されている。 ◆血糖値の急変動で集中力が低下 血糖値の急上昇時には強い眠気が起こり、急降下時には強い空腹感、イライラ感、集中力、判断力の低下などを引き起こします。 ◆肌の老化 血糖値スパイクが続くと、血液中に余った糖が体内の組織や細胞にたまり、「糖化」という反応が進みます。糖化が進むと、くすみやシミ、シワなどの肌の老化を引き起こします。 【血糖値スパイクを起こしやすい人】 ①早食い(10分以内の食事) ②炭水化物の多い食事 ③座る時間が長い人(1日10時間以上) ④怒りやストレスの多い人 ⑤睡眠不足の人 【食後の血糖値急上昇を避けるには】 1.食べる順番を意識する 血糖値が上がりにくい順番 ビタミン、ミネラル →  ②タンパク質  → ③糖質 緑黄色野菜     →  肉、魚    → ご飯、パン 脂肪は案外ゆっくり上昇します。 油のほか、柑橘類や酢などの酸っぱいものに含まれる酢酸には消化を遅らせる働きがあり、血糖値の急上昇も防ぎます。酢とオリーブオイルにレモンをプラスしてドレッシングにするのもおすすめです。 2. 食材を意識する 主食は「白」より「黒」の物を意識して。白米や食パン、うどんより、玄米やライ麦パン、そばをチョイスするとよいでしょう。精製されていない物は食物繊維が豊富なので、血糖値の上昇スピードが遅くなります。 また、ネバネバした食品もおすすめ。オクラや納豆、山芋など粘りのある食材も糖の吸収を遅らせ、血糖値の上昇を緩やかにする働きがあります。ちなみにりんごは皮つきのほうが糖化予防に効果的です。 3.食べる量をコントロールする。 4. 食べる時間を意識する。 甘いものは身体活動が盛んな朝や昼間に食べると、糖代謝がスムーズに。また、欠食やドカ食いは血糖値スパイクを招きやすいので、1日3食を基本にする。   とは言え、毎食、理想的な食事をするのは難しいかもしれません。そこで、活躍するのが『バイオリンク』の粒です。実験の例として、食前に粒を食べると食後血糖値が160にもなっていたのが110前後になります。手軽に血糖値スパイクを防ぐことができます!! 『バイオリンク』は九州で培養したクロレラを消化しやすいようにして錠剤の形にしたものです。免疫力アップなど、様々な研究がありますが、こんなところにも役立ちます! 『養命酒だより2018年秋号(養命酒製造株式会社)』など参照。   ~令和7年の運気~                  令和7年は「乙巳(きのとみ)・二黒土星中宮(じこくどせいちゅうぐう) ・金運不及(きんうんふきゅう)」の年まわりです。 恵方巻の恵方(あきのかた)は庚(かのえ)の方(西南西)です。 「乙巳」の乙は「木の弟」で五行の「木」です。巳は五行の「火」ですから、木✖︎火の相生で、火が木を燃やし、その炎が天高く舞い上がるという意味になります。 「乙」は木の弟だから草花を意味し、これが巳と組み合わさると『美しく華やかな見た目で周囲から注目を浴びる夏の花だが、その内実は孤独と不安に揺れ動き、次の行動が予測できない』とされています。  したがって『ちょっとしたはずみで火がつき、ごうごうと燃え広がりやすい年』となります。ですから、暗殺、テロ、暴動、爆発、クーデター、大事件など、一度火がついたら燃え尽きるまで手の施しようがない、などの火の勢いが炸裂します。    5年前の運気は庚子の「金運太過」で瘍疰(ようしゅ)と呼ばれる疫病の新型コロナウイルスがパンデミックになりました。  今年の運気の「金運不及」は五行の金の勢力が弱まり、金に押さえつけられていた五行の木が勢力を盛り返す運気です。五行の金は戦争、ウイルスなどを意味するので、戦争は停戦合意となり一時的に収まります。新型コロナウイルスも収束となります。ただ、新たなウイルスの病が出現します。アメリカはナショナリズムの自国主義へ、ドイツなど欧州も革新派から保守系の層へと拡大して行きます。  株式や相場は乱高下。素人が手を出すと火傷します。  原油価格は引き下げ、ガソリン価格の引き下げになります。  コロナ明けでインバウンドの観光業など景気は上昇します。  「金運不及」につけ込んで五行の火が勢いを増すので 燃え尽きるまで消えない山火事、火山の噴火、船舶火災、工場爆発などが懸念されます。  社会報復型テロが頻発します。日本では未来を失った「無敵の人」や、隣国の中国では「四無五失人員」と呼ばれる「結婚」「子供」「仕事」「持ち家」がない人、「投資」「貯金」「生活」「人間関係」「正常な精神」を失った人が自暴自棄になって事件を起こすことで国が乱れます。  悪いことばかりのようで、心配ですが、「運」を上げる方法をご紹介。 「金運不及」の年は金運が弱まるので、身体を動かし運動することで「運が動いてやって来て」運気が上がります。「筋トレ」をして「金運」をあげましょう。 また、蛇柄の財布を身に付けたり、蛇の皮や巳のお守りを財布に入れたり、財布を新調すると金運がアップします。                                                                                                                                              荒川充洋氏講義より

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ファーマシーそま通信2024年末号

2024.12.10

   ファーマシーそま通信 2024年末号           私たちのオススメ   ~受験生の風邪対策にお役立ち!!~                    兒玉眞理子  そろそろインフルエンザ流行が始まってきました。コロナも時々顔を出しているようです。この時期、風邪を一番引きたくないのは、受験生ですよね。風邪を引かないためには普段から免疫力を上げておかねばなりません。 もちろん、バランスのとれた食事、十分な睡眠、適度な運動、休養が大切なのは言うまでもありません。しかし、人生の中で最重要の一つとも言える大仕事が控えている受験生はそういうわけにもいかず、疲れています。そこで、サポートできるのが、クロレラエキスです。 生体防御のシステムは、おおまかに分けて3段階あります。第1段階は皮膚や粘膜のバリア。第2段階は侵入した細菌や老廃物を食細胞(好中球)が食べる。第3段階はキラーT細胞など免疫細胞がガン細胞やウイルスを排除、不活化し、抗体を作る。 例として、ラットに大腸菌を感染させた実験ですが、クロレラエキスを与えたラットでは、好中球がたくさん菌を食べて処理していることがわかります。 クロレラエキスは、3つのどの段階にも作用して力を発揮します。   クロレラエキスには、生体防御として守る成分と、戦う成分があります。風邪の引き始めには、“戦う”成分がオススメです。 戦うクロレラエキスは『バイオリンクA BCEⅹ』です。ありがたいことに、1本飲むと、1週間は免疫力が上がっていますので、受験の方は、今から1週間に1本飲むことをオススメします!  もし、風邪の後半になってしまったら、早く治すには、戦う力と守る力のバランスがとれた『バイオリンクBCEⅹドリンク』『バイオリンク原液』がオススメです。 身体に入ってきたウイルスは1日で100万倍にもなります。万一風邪気味だと感じたときは、1日でも早く『バイオリンクA BCEⅹ』を飲みましょう!! 〜還暦過ぎたら鹿茸を!!〜                         兒玉眞理子 中国では、これから冬を迎えるにあたって、“冬冷進補”と言って滋養のあるもの(精のつくもの)を積極的に摂ることで、春からの活動期に備えるという風習があり、この時期になるとレストランでも冬冷進補メニューとして鶏肉に高麗人参や枸杞子を合わせたスープなどが提供されます。  また、経済的に余裕のある高齢者の間では、健康であっても鹿角や亀板、高麗人参、枸杞子(亀鹿二仙膠)を、冷え症の方は鹿茸や高麗人参などを煮詰めてドロドロにしたもの(膏方)を作っておいて、冬の時期にお湯に溶いて毎日少しずつ飲むといった習慣もあります。冬は五行説でも“腎”の季節であり、1年で最も補腎を心がけるべき季節とされています。  近年の老化に対する研究では、老化の要因としてゲノムの安定性の欠如、免疫細胞の老化、幹細胞の枯渇、テロメアの短縮、慢性炎症、腸内細菌叢の変化など様々な要素がとりあげられています。   一方、漢方の立場からは、老化とは生命のエネルギー“精”が減少することです。“精”を補うには食養生と脾胃(胃腸機能)を健全に保つことが必要ですし、“精”の消耗を防ぐには過労や房事過多を避けるとともに、睡眠不足にならないようにすることが基本となります。    また、一般的には年とともに徐々に老化が進むというイメージを持つ方が多いですが、実際は年とともに加速度的に老化は進むことが知られており、老化の観点からは100歳の半分は93歳になるそうです。すなわち生存リスクという点では、生まれてから93歳になるのと93歳から100歳まで生きるのとは同じくらいのリスクがあるということです。(*1)  ところで、今年の8月に『natureaging』誌にアメリカのスタンフォード大学の研究成果が掲載され、それによると、人間の老化は44歳と60歳で大きく進むことが分かったそうです。この論文によると、カリフォルニア在住の108人の健康な成人を対象に、老化に関連するRNAやDNAをはじめサイトカインや腸内細菌叢など13万5239種類もの生物学的因子を調べたところ、老化に関わる分子マーカーには一貫した曲がり角が見られ、暦年齢の約44歳と60歳の2つの主要な時期に大幅な調節不全が起こっていることが明らかになったそうです。また、年齢に応じて徐々に変化する因子は全体の6.6%に過ぎないとのことです。(*2) ちなみに満年齢で60歳というのは日本では男女共に厄年です。60歳から老化が一段と加速することを考えると、理にかなっているとも言えます。  基本的に老化予防はもっと若い時から心がける必要がありますが、この論文からも還暦近くになったら、八味地黄丸より“精”を補う力が強い鹿茸を服用することを考えるべきだと思います。  鹿茸がたくさんとれるのは『霊鹿参』『活命参』です。たとえ、1日1カプセルでも、早くから積み立て貯金していけば間に合います!!     ・幹細胞 失われた細胞を再び生み出して補充する能力をもった細胞   ・テロメア 染色体の先端を守るキャップのような役目がある。テロメアが短くなって細胞分裂ができなくなった状態が細胞老化   *1 ニクラス・ブレンボ―著「寿命ハック 死なない細胞、老いない身体」   *2 シャオタオ・シェンら「ヒト老化におけるマルチオミクスプロファイルの非線形ダイナミクス」natureaging nature.com 2024年8月               〜高齢者の認知症予防に最も有用な野菜の種類〜 オーストラリア・エディスコーワン大学のNegar Ghasemifard氏らが、オーストリアの高齢女性における、特定の野菜を含む総野菜摂取量と長期の老年性認知症リスクとの関連を調査した。  対象は地域在住の70歳以上の高齢女性1206人。食物摂取頻度調査票を用いて、野菜の総摂取量、野菜の種類別摂取量(黄・オレンジ・赤い野菜、アブラナ科、ネギ科、緑色の葉野菜、豆類)を推定した。  14.5年間のフォローアップ後、野菜総摂取量が少ない人に比べて、 ○黄・オレンジ・赤の野菜を多く撮った女性は、老年性認知症イベント(47%)、入院(46%)、死亡(50%)のリスクが低かった。 ○緑色の葉野菜を多く摂った女性では、老年性認知症による死亡が45%低かった。 ○ネギ科の摂取量が最も多い女性は、老年性認知症イベント(36%)、死亡(49%)のリスクが低かった。  著者らは、「認知症予防に対し、野菜総摂取量は重要であるが、老年性認知症リスクを考慮すると、ネギ科、赤・オレンジ・黄・緑の野菜が有用である可能性が示唆された。」としている。   Food&Function誌2024年10月28日   〜首こり、肩こりに朗報〜     兒玉眞理子  首こり、肩こりは要するに筋肉が緊張して血流が悪いのでしょうが、治すのはなかなかうまくいかないもので、葛根湯やイチョウ葉エキスでスッキリする方もいれば、ダメな方もあります。運動は一番オススメですが、たまの運動だと運動後しばらくはよくても、わりとすぐに元に戻ったりします。  市販薬では、ビタミンEが試されたりしますが、とても良かったというお話は聞きません。  少し話は変わりますが、今から40年前、「ひどい進行性指掌角化症に、ユベラ(ビタミンE)と無臭ニンニク製剤の併用で、驚くほどの効果があった。」という報告があって、オキソレジン(無臭ニンニク成分)とビタミンEを合わせた『オキソロン』という製品ができました。  それまでオキソレジンがビタミンB1の吸収を高めるデータはありましたが、そのときに、ビタミンEの単独服用に比べて、オキソレジンとの併用で9時間後のビタミンEの血中濃度が3倍になることがわかったのです。  このたび、『オキソロンE』がリニューアル販売されることになりました。こういった薬は手足の先が冷えてしもやけになる人がのむようなイメージですが、今回、手足の冷えは全くなく、どちらかというと脂肪がついているタイプの人が服用されました。 1日のおすすめ量は6錠ですが、朝3錠だけのんで夜は忘れてしばらく続けたとき、なんの効果も感じなかったそうです。そこで一念発起し、朝・昼・夕に2錠ずつ続けてみたところ、2日目の昼頃から、首こり・肩こりが楽になっていることに気が付いたそうです。その後、雨の前の頭痛が起きなくなり、元々浮腫みやすかったのに、一回の尿量が増えて、夕方の足もパンパンではなくなった、今のところ痔が顔を出していない、お腹がゆるくなくなったと、様々にいいことが起きています。触った感じお腹が冷えていたのが、冷たくなくなったとも言われます。がんばって血中濃度が維持できるように服用したのが良かったのでしょうか。 また、『オキソロン』が起立性調節障害によかった例もあるそうです。 オキソレジンには、 疲労回復作用 血流改善、身体を温める作用 筋肉のこりをほぐす作用 老廃物・毒素排泄作用 胃腸の働きを高める作用 ホルモン分泌促進作用 腸内環境改善作用 があります。(小湊潔著「にんにく新発見」)   『オキソロンE』そしてもちろん、キョーレオピンとビタミンEの組み合わせも良し! ニンニクとビタミンEの組み合わせ、試してみる価値はありそうです!

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ファーマシーそま通信2024年秋号

2024.10.15

       ファーマシーそま通信2024秋号                   私たちのオススメ           ~更年期の頃、手指の関節が腫れる!~                    兒玉眞理子  当店の女性スタッフです。手の指の第2関節が腫れて手が動かしにくくなりました。特に思い当たる原因はなく、いろいろと調べた結果、ブシャール結節に行き当たりました。レントゲンを撮ったわけではないので、確定診断ではありませんが、きわめて疑わしい。 ブシャール結節の原因はハッキリ分かっていません。ただ、遺伝、加齢、更年期、妊娠・出産時のホルモンバランスの乱れ、腎機能の低下、手先の使い過ぎなどが原因ではないかと言われています。   50代になり、いわゆる更年期の頃です。女性ホルモンも減ってきます。そこで、『亀鹿霊仙廣』を1日1包夜にのんだところ、2週間経たないうちに腫れが引いてきました。    『亀鹿霊仙廣』は亀の甲羅と鹿の角を配合し、老化によって失われる生命エネルギーを取り戻してくれます。これが功を奏したということは、やはり、老化、女性ホルモンの減少が関わっていたのでしょう。   また、別の女性スタッフは、手の指の第1関節が腫れ、物を掴みにくく、痛みも出ていました。第1関節なので、へバーデン結節が疑われました。へバーデン結節も40代以降の女性に多く、原因は不明。同じく加齢、更年期、手をよく使うなどが関係するのではないかと言われています。遺伝も言われますが、証明はされていません。   彼女も『亀鹿霊仙廣』をのんだところ、やはり手の腫れが治まってきました。原因は加齢によるホルモン減少だったのでしょう。     『亀鹿霊仙廣』は続けてのんでいただければ、エネルギーの源、潤いの源を補っていくことができます。いくつになっても元気でいたい方にオススメです! 〜ファーマシーそま健康講座(10月2日開催)                  ―夏のダメージを放っておいてはいけませんーより〜           中医学講師 戦冬雲氏 イスクラ産業相談員 野口一郎氏                          兒玉眞理子   戦先生の故郷は中国の大連です。冬はマイナス20度にもなるけれど、夏は30度くらいまでで、クーラーを使うのは20日間くらいだそうです。汗をかいてもすぐ乾きます。その点、日本は湿気が多くて乾きにくいです。あまりにも暑いのでエアコンの効いた室内にいることを余儀なくされます。エアコンで寒いと血管は収縮し、昔は無かった夏風邪を引くようになりました。コロナウイルスが夏も死なないです。また、室内と外との寒暖差が大きく、ストレスがかかって中医学でいうところの肝血を消耗します。   夏の有害作用―暑邪の特徴 暑い 汗をかくことで消耗(汗は普通の水ではなくエネルギーと液体を消耗する) 湿邪を伴いやすい 本来、夏に冷えはないが、現代はエアコンによる「冷え」がある。 結果、夏には、熱中症、夏バテ、夏風邪などが起こります。 *中医学では汗は「心の液」と言われ、かきすぎると元の元気が無くなります。 *中国には、塩を取らなかったために髪の毛が真っ白になったという劇があるそうです。塩は「腎」に入るので、塩分が不足して「腎」の働きが低下したということのようです。 「腎」は命のエネルギーを収めているところです。夏はバランスのとれた水分を取らないといけません。 ちなみに、身体の水分の70%は筋肉に存在します。足の筋肉は量が多いので、足を鍛えると熱中症が起こりにくいです。 *日本人は夏に冷たいものを飲みます。中国ではビールを冷やしません。冷たいビールが入ったコップを持ち続けることができるでしょうか? 冷たくて手を離したくなりますよね。その冷たさを胃は耐えているのです。冷たいものは胃にストレスを与えています。 秋に現れる夏のダメージ エネルギー不足(気虚)   髪の毛、肌、粘膜を含む全身の乾燥(陰虚) そもそも秋という季節は  1)気温が下がる 2)乾燥する という特徴があります。   燥邪(乾燥)によって起きること  乾燥して津液(必要な水分)を損傷する。 乾燥というとお肌の乾燥や目の乾燥を思い浮かべますが、内燥と言って身体の中の乾燥もあります。  人間の免疫力のうち、第1番目に外敵を迎え撃つところは、口・咽頭の免疫です。 表面的にうがいすれば良いというものではなく、粘膜の本来の潤いが必要です。 <加齢と免疫力の話> 〇免疫力は20代が最高で、50代になると半分に下がる。 〇男性は「肝」から衰える。感情が切れる。40歳過ぎてからお酒に酔うようになる。 〇女性は胃腸から衰える。お腹周りが太る。 〇年をとると全体的には「腎」が衰える。 〇睡眠は11時~1時が大事。その時間帯に横になっていないと「肝」が解毒できない。  昼寝れば良いというものではない。 〇本当の日本食はバランスが良い。しかし今は食が欧米化していて、負担を与えている。 〇加齢による免疫力の低下は胸腺の萎縮が原因。 秋は乾燥による免疫力低下が起こります。免疫力を上げるには、潤いと「腎」の補強が必要です。 『亀鹿仙』の紹介  腎の潤うエネルギーをアップし、免疫力を上げたり、老化を防止します。 寝るときだけ汗をかくのは腎陰虚(腎のエネルギー不足)→老化の一つの印 腎を補強すると、落ち着く、体力がつきます。膀胱の環境の改善をするので、慢性膀胱炎にも良いです。中国では、亀の甲羅を子供のおねしょに使います。 枸杞の話 〇枸杞の果実=枸杞子は明眼子とも言う。 〇網膜、目の神経に良く、目を守る。目を酷使した時、近視、飛蚊症、老眼に。 〇多糖類、アミノ酸、ゼアキサンチンなどが多い。補腎作用がある。 〇枸杞の果実は楊貴妃も食べた。 『イスクラ枸杞ジュース』  枸杞100%果汁、添加物はクエン酸のみ。美味しい! 『イスクラ貢果枸杞』  枸杞の果実の中で最高のグレードのものを使用。   野口一郎氏のお母様の例  風邪を引きやすかったが、補腎の漢方薬を秋からのんでいたら、冬に風邪を引かなかった。 ≪まとめ≫  忍び寄る免疫力低下に対抗するには、補腎!! 補腎の出来る漢方薬はいろいろと取り揃えております。いくつになっても活力ある毎日のために、是非お役立てください。   〜我が家の猫タマのアレルギー 続編〜                     兒玉眞理子     今年のそま通信夏号で、我が家の猫タマのことについてお話しました。 夏になると蚊が原因のアレルギーで、耳や鼻のあたりに粒々の盛り上がりができる粟粒性皮膚炎になります。お腹も痒いのか、熱心になめるので化膿してジュクジュクになったりするのです。去年はステロイドや抗生剤を服用するハメになりました。 酷い状態が治まってから、『チサフェルナ』を食べてもらい、春までお腹の痒いのはなかったです。その後、一時、『チサフェルナ』を『フェカリンスーパー』に替えていましたが、どうも『チサフェルナ』のほうが効いているようでした。    今年の夏は粟粒性皮膚炎を完全に防ぐことはできませんでした。ただ、『チサフェルナ』がきちんとやれないときに酷くなるようなので、食べていれば軽減していると思われます。  お腹は舐めますが、舐める面積が小さく、股や足まで化膿していた去年とは、明らかに違います。ステロイドなどの薬の内服は必要ありませんでした。蚊がいなくなるまであと少しです。  ひとまず安心ですが、さらなる改善に向けて工夫したいと思います。    

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ファーマシーそま通信2024年盛夏号

2024.08.28

ファーマシーそま通信 2024盛夏号       私たちのオススメ ☆血液検査のコレステロールや中性脂肪の値が気になる!?☆          漢方薬で改善してみませんか!               川元尚子   血液検査の結果を見ると、中性脂肪の検査値が標準より高い。悪玉コレステロール値(LDL―cho)が高くて、善玉コレステロール値(HDL-cho)が低い。 医者から「食事に気をつけなさい。薬出しましょうか。」と言われていませんか。 いわゆる高脂血症の状態が続くと、血液の粘度が高くなって血流が悪くなります。 その結果、高血圧になったり、またその状態が長くなるとコレステロールが血管の内壁に溜まっていくために血管が狭くなることもあります。そうなると狭心症や動脈硬化の心配も出てきます。 「病院から高脂血症の治療薬をもらって飲んでいるけれど、ずっと長年の飲むのは副作用も心配。」          漢方薬で少しずつ改善していきませんか。   不要なものを、便から身体の外に排出する漢方薬があります。この漢方薬を服用することで、血中の中性脂肪やコレステロールを減少させることが可能です。   また中医学では、古い血液によって血流が悪くなっている状態を“瘀血(”と言います。 高脂血症はまさに“お血”の状態です。上記の漢方薬に、血流を強力に改善する漢方薬「冠心調血飲」や「冠元顆粒」を合わせて服用してみることをお勧めします。   病院の薬よりも効果が現れるのはゆっくりですが、身体にやさしく、血液をきれいにしていきます。少し気長に続けていただきたいお薬です。   まずは病院の薬と併用して、始めてみませんか。 でも高脂血症には、食事に気を付けると適度な運動もお忘れなく!   ☆笑って健康になる!☆                          兒玉眞理子   昔からポジティブな感情が心身の健康に良いことは知られていましたが、笑いについて学術的な研究が行われるようになったのは20世紀以降です。   ◎笑いの研究の始まり  1964年、米国のノーマン・カマンズというジャーナリストが、硬直性脊椎炎という自己免疫疾患を発症しました。発熱と耐え難い背中の痛みに苦しめられ、治癒する見込みは500人に一人。彼は既存の治療以外の方法を模索し始めました。当時、精神的負担が心身に悪影響を及ぼすことは知られていたので、医師と相談の上、ビタミンCを静脈注射し、コメディ動画を見て大笑いするという独自の回復プログラムを開発しました。その時の体験から、「数分間本気で笑うと2時間は痛みのない睡眠が得られるという嬉しい発見をした」と報告しました。その後、「笑い」の働きについて研究が活発に行われるようになり、現在も様々な研究が行われています。   ◎笑いの効果①  たった数分笑うだけでも、健康に効果があることが分かっています。 笑うとまず、呼吸が速くなります。たくさんの空気を肺が取り込むことで酸素が血液中の赤血球に届けられ、心臓の鼓動が速くなり、酸素を豊富に含んだ血液が全身に送り出され、新陳代謝が活性化されます。興奮して笑った後は動脈が拡張し、血圧が低下することでリラックスした状態に移行します。この時、自律神経の調節も併せて行われます。   ◎笑いの効果②  笑いはβ-エンドルフィンという物質の分泌を促進します。β-エンドルフィンは、マラソンなど苦しい状態が続いたときに快感を覚える「ランナーズハイ」を起こすことで有名な物質です。幸せホルモンとも呼ばれ、運動後の爽快感、精神的ストレスの解消に働きます。熱いお風呂に入った時も出るそうです。  この物質は血管内皮細胞(血管の内側を覆っている細胞)に作用することで、動脈硬化を予防する働きがあり、血管全体の健康の助けになることが分かっています。  β-エンドルフィンの分泌以外にも、ナチュラルキラー細胞の活性化や免疫グロブリンGの増加といった免疫機能を活性化させることが報告されており、笑いには病気から身体を守る働きも期待できます。   ●笑いの難点 笑いに効果があるのはわかりましたが、難点があります。それは、一人でいるときに自然に笑う人はほとんどいないということです!!お笑い番組を見て笑うというケースはありますが、これも一人で見るよりグループで見る方が笑いの頻度が増すことが分かっています。  これは進化の過程で、笑いがコミュニケーションの手段として発達して来たことが原因だと考えられているそうです。1日の会話時間が長い人ほど、笑う頻度が高いことが分かっているので、積極的に人付き合いを増やした方が良いです。そう言われても人づきあいが苦手な方は、お笑い番組を見ながら意識して笑うだけでも効果があることが分かっているので、機会を逃さないようにしましょう!   ☆国際ニンニクシンポジウム☆                         兒玉眞理子   ニンニクについて国際的な会議があるのをご存知でしょうか?  本年4月26日〜28日まで、ドイツのミュンヘンで、7回目となる国際ニンニクシンポジウムが開催されました。今回は19カ国から約170名の参加者があり、非常に盛況な会議となりました。  41の演題のうち、30題が熟成ニンニク抽出液(AGE)に関する研究でした。 血管内皮機能を高め、血管拡張する結果、認知機能障害を防ぐ傾向にありました。 中年以降の持久系アマチュアアスリートの動脈硬化および有酸素運動時の、酸素をどれだけ効率的に利用できるかの指標、筋力、技量回復速度などで有意な向上効果が認められ、血管の柔軟性も改善する傾向にありました。 AGE 12か月投与で、動脈硬化症患者の末梢組織潅流を再生し、微小循環を増加させることが確認されました。 肺線維症は間質性肺炎とも呼ばれ、呼吸機能が次第に低下する難治性の疾患です。肺線維症の線維芽細胞の増殖を抑制するなど、ヒト肺線維症の治療薬となる可能性が示唆された。 高齢者は、しばしば消化管の運動異常に関連した症状に苦しむことがあり、これは腸管神経系の老化による損失と退化が原因であるとされています。老齢マウスでは、若年マウスに比べて、腸管の神経細胞が減少し、便の重量や水分含量、大腸の蠕動運動が有意に低下していましたが、AGEを混ぜたエサを2週間老齢マウスに与えると、これらの加齢変化はいずれも若年マウスに近いレベルにまで改善していました、 抗がん剤の口腔粘膜炎を緩和することができました。 これらの研究はほんの一部です。これまでAGEの研究は、がんやコレステロール、免疫や循環器といった比較的せまい領域で行われてきたという印象ですが、今回は歯周病や運動機能に代表されるような新たな領域での研究が増えてきているようです。なかなか治療方法のない疾患・症状に役立つようになればいいですね。   ☆胃腸を元気にすれば身体も元気!!☆                        兒玉眞理子         梅雨どきは湿気が多かったですね。漢方理論では湿気が多いと胃腸の機能が低下しやすくなります。 季節の変わり目は温度変化が大きく、体温調節を担う「気」を消耗しやすく、「気」の主な発生源である脾(胃腸)に負担がかかります。  さらに、今は、エアコンが効いている室内と屋外の温度差が大きくなるうえに、冷たいものを摂る機会が増えて、ますます脾(胃腸)がダメージを受けやすくなります。  そこで、暑い時期は、脾(胃腸)の機能を損なわないようにすることが大事です。   最近の科学的研究でも、脾(胃腸)の機能は、腸内細菌が大きく関係していることが明らかになって来ています。腸内細菌叢を健全にするには、水溶性食物繊維を多く含むイモ類、豆類、海藻類などのほか、発酵食品を摂るのが基本となります。特に麹菌が関わる味噌や甘酒、漬物などがお勧めです。これらの発酵食品にはアミノ酸やペプチド(*1)、有機酸などが含まれています。   特にピログルタミルペプチドと呼ばれる特殊なペプチドは腸内細菌バランスを改善し、大腸の炎症や肝炎あるいは肥満などの改善に有効なことが報告されています。  どんな働きをしているか? 京都大学大学院農学研究科の佐藤健司教授らの研究チームによれば、ピログルタミルペプチドが小腸のα-ディフェンシという物質の分泌を刺激することで腸内細菌バランスを改善しているそうです。  α-ディフェンシンとはなんでしょうか? α-ディフェンシンとは、小腸のパネト細胞から分泌され、食物などと共に腸管に侵入してくる病原菌だけに反応する抗菌ペプチドです。口から入る病原菌は、食品に含まれるもの以外にも口腔内の悪玉菌などがありますが、そういった病原菌を退治してくれるのです。北海道大学大学院先端生命科学研究院の中村公則教授らの研究で、精神的ストレスや老化、睡眠不足によってα-ディフェンシンの分泌が低下することが解明されています。分泌が低下すれば、様々な疾患につながります。   通常、口から入ってくる病原菌はまずは胃酸によって殺菌されますが、最近、タケキャブなど胃酸を止める薬を常用されている人が多いです。また、若い人に多い、あまり噛まないでお茶やジュースで流し込む食べ方も胃酸が十分に働かず病原菌が腸まで入り込むリスクは高くなります。そこへ精神的ストレスや老化、睡眠不足などが重なると、α-ディフェンシンの分泌が低下して、間違いなく腸内細菌叢は乱れます。  日本の伝統的な発酵食品は栄養の補給だけでなく、腸内細菌叢を健全に保つ作用があるので、積極的に取り入れて見ましょう。    (*1 アミノ酸が2個以上繋がったもの)  

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ファーマシーそま通信2024年夏号

2024.06.08

ファーマシーそま通信 2024夏号       私たちのオススメ ☆暑い時期こそ血管の詰まりにご用心!!!☆     ―夏のゴルフのお供に漢方薬を―                                                                川元尚子   暑くなってきました。今年の夏も猛暑になる予報です。 暑さで汗をかくと体液が減少して血液が濃くなり、血流が悪くなります。 夏は冬と並んで、心筋梗塞や脳梗塞を発症する確率が高い季節です。 “漢方薬のポカリスエット”と呼ばれる漢方薬、『麦味参顆粒』があります。 麦門冬、五味子、人参の3種類の生薬からできていて、身体の「気」と「津(体液)」を補う薬です。  また血流を改善する漢方薬を一緒に服用することで、更に血液の滞りを予防することができます。   “冠心Ⅱ号方”という漢方薬です。『冠元顆粒』や『冠心調血飲』という名前で商品としてあります。 丹参、紅花、川きゅうなどの生薬からできていて、血液を力強く流してくれます。 これらの漢方薬で血液サラサラにして、夏を乗り越えましょう!   暑い日のゴルフ。プレー前に『麦味参顆粒』と『冠元顆粒』又は『冠心調血飲』を1包ずつ飲んで行きましょう。 血管も安心。スコアもきっと最高でしょう!    店頭でご相談ください。   ☆こむら返り!☆                 兒玉眞理子 いたたたーっ!!とふくらはぎなどに急に強い痛みが走る“アレ”。 こむら返りは、「筋肉のつり」。神経から筋肉への「動け」という指令にエラーが生じ、筋肉が縮んだままになった状態のことです。 <こむら返りはなぜ起こる?>  実は、こむら返りの原因はよくわかっていません。「筋肉が疲れた時に神経と筋肉の伝達がうまくいかない」「脱水により、体内の塩分やミネラルのバランスが崩れ、神経の過敏性に影響する」という二つの説が有力と言われています。 <中高年で起こりやすいのはなぜ?> こむら返りが中高年に起こりやすいのは、筋肉量が減って血行が悪くなり、疲労がたまりやすくなるためです。特に運動不足で筋肉が衰えていると、ちょっとしたことで、長時間運動したあとに足がつるのと同じような体の変化が起こりやすくなります。  また、加齢とともに体内の水分量も減るため、脱水が起こりやすくなるとも考えられます。中には使っている薬や何らかの病気が原因の場合もあります。   <こむら返りが起こりやすい時間帯は、夜>  就寝中には、交感神経と副交感神経のバランスの変化や、末梢の血液循環が悪くなるために起こりやすくなると考えられています。布団の重みで足首がピンと伸びたままだと起こりやすいので、軽いかけ布団にするなどの工夫をしましょう。 <こむら返りの予防法> 〇運動 毎日の散歩など、自分の体力に合わせ、疲れが残らないようにしましょう。 ストレッチ・マッサージ:起こりやすい部分は1回10~30秒のストレッチで数回伸ばし、これを1日2~4度行います。就寝前はマッサージでさすったりもんだりすると良いでしょう。 〇水分やミネラルを摂る *まとめて水分を摂っても不要分は排出されてしまいます。こまめに摂る ようにしましょう。 *コーヒーや紅茶・緑茶などカフェインを含むものは利尿作用があります。 カフェインを含まないのをお勧めします。 *お酒・ビールの摂りすぎも脱水を起こします。 *就寝時の脱水予防として枕元に水を用意しておくのもお勧めです。 <こむら返りにおススメの漢方薬・サプリメント> こむら返りが起きてしまった時は、芍薬甘草湯を。即効性があります。痛みが治まったら服用を中止してください。甘草の量が多いため、長く服用するときは副作用の出現に注意が必要です。 予防法としては、バランスよくミネラルが摂れる『ワタナベオイスター』『プログリーン』体質的に体の水分が少ない方は『亀鹿霊仙廣』『亀鹿仙』『開豊ケイギョク膏』がおススメです。 ☆ 認知症対策の最前線☆ 兒玉眞理子 <アルツハイマー型認知症>  アルツハイマー型認知症は、ドイツのアルツハイマー博士の名にちなんで命名されました。博士は、普通には見られない精神疾患で亡くなった女性の脳を調べ、多数の異常な凝集体と線維のもつれを発見しました。この変化は神経線維の外側にアミロイドβというたんぱく質が蓄積した結果と考えられています。  最近承認された新薬レカネマブの臨床試験結果により、アミロイドβの減少と認知機能低下の抑制が関連するとわかりました。レカネマブで、投与18か月で臨床認知尺度の悪化が5~7か月遅延しましたが、残念ながら認知症の進行を完全に抑制するものではありません。それに、新薬なので、まだ一定期間有効性・安全性を調べることになっています。  でもせっかくアミロイドβの減少と認知症の進行抑制が関連することが分かったので、レカネマブ以外でアミロイドβを減らす方法を考えましょう。   <運動>  運動で筋肉の収縮が起きると、筋肉からイリシンというホルモン様のものが分泌されます。 イリシンはアミロイドβを分解する酵素の活性を高めます。また、BDNF(脳神経栄養因子)を増やします。  運動はオートファジー(細胞の新陳代謝)を活性化し、結果、細胞内の不要たんぱくが分解されると考えられます。また、運動によりアセチルコリンが分泌され、血管が広がって脳血流の維持に役立ちます。 <睡眠>  脳は神経細胞やグリア細胞で埋め尽くされており、隙間があまりないのですが、睡眠中はグリア細胞の突起が小さくなって脳に隙間ができ、老廃物を流しだすことができます。 ぐっすり眠れている人は脳内アミロイドβが少ないとの報告もあります。 <歯周病対策>  脳外で作られたアミロイドβは脳内に入らないというのが定説でしたが、歯周病菌がアミロイドβの受容体を増やして脳内にアミロイドβを流入させることがわかりました。歯周病を予防することが大切です。   ☆猫のアレルギー!☆                 兒玉眞理子  我が家の猫“タマ”の話です。タマは元、地域猫でしたが、だんだん、うちの猫になりました。 もう2~3年になるでしょうか。近所に地域猫活動している方がいらして、タマも去勢手術していました。うちに居つく前に5年くらいは近所で暮らしていたようです。  ラグドールという長毛種の大型の猫に似ていて、心配になるくらいとても人懐こいです。  この子は、気の毒なことに、アレルギー体質のようです。夏になると耳や鼻にプツプツと硬い吹き出物のようなものが繰り返し出てきます。調べると、蚊にアレルギーがある場合に刺されると起きる「粟粒性皮膚炎」に違いなさそうでした。獣医さんに聞くと、外に行く猫の場合、どうしようもないとのこと。結局秋も深まり蚊がいなくなると自然に出なくなります。 ところで、昨年の秋から冬にかけて、お腹がかゆいのかペロペロなめて毛がすっかり抜け、さらになめるので皮膚に傷ができ、化膿してきました。範囲は後ろ足の内側まで広がり、ぐちゃぐちゃになってしまいました。お腹をなめて毛が抜けるのは、その前の冬から起き始めていたので、蚊とは関係がありません。以前、うちにいた猫に母が海老をやり続けていたら、いつも腹部がつんつるてんになっていました。海老を止めたら治ったので、食物アレルギーだったんですね。その経験があるので、キャットフードを変えてみたりもしましたが、著効はなく、状態が酷いので、動物病院で診てもらいました。獣医さんは「アレルギー体質ですよねえ。」   結局、治療はステロイドと抗生剤の内服になりました。途中で食べてくれなくなり、ちょっとぶり返しましたが、投薬用チュールが気に入ってくれて2か月くらいで一応傷と炎症は治まりました。しかし、再発するたびにステロイドを使うわけにはいきません。8㎏の体重が8.3㎏、8.5㎏と徐々に増えましたし、免疫力の低下も心配です。そこで、免疫はやっぱり腸内環境なので、フェカリンの姉妹品『チサフェルナ』を1包ずつ食べさせました。フェカリンよりは食べやすかったようです。その後、お腹をなめることはなくなり、毛も元通り生えてきました。今年の冬はお腹は痒くなかったみたいです。  問題は「粟粒性皮膚炎」です。もう蚊が出てきています。残念ながら、全く出ないというわけにはいきませんでした。でも、出来てもすぐ引っ込んでいく気がします。それから、私が3日ほど出かけて、夫が『チサフェルナ』または『フェカリン』をやらなかったとき、急にブツブツ出来ていました。そこで『フェカリンスーパー』をあげると、さっさと引っ込みはじめました。乳酸菌のせいにしては反応が急すぎるなとは思うけれど続けていないといけないのだと感じました。 今後も「粟粒性皮膚炎」が出なくなることを期待して続けて行きたいと思います。

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ファーマシーそま通信2024年春号

2024.05.03

       ファーマシーそま通信 2024春号                   私たちのオススメ  〜いよいよ「花粉症」の季節が始まります!!!~     漢方薬なら眠くならずに症状を改善できます。                                          川元尚子 今年も花粉が飛び始め、既に鼻や目がムズムズしている人もいらっしゃるのではないでしょうか。 鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目の痒み、不快で苦しいですね。 漢方薬を症状に合わせて服用することで、これらの症状を改善させることが可能です。 「病院のアレルギーの薬を飲むと眠くなって困る」という方も漢方薬ならばそのような心配はありません。 白い鼻水がタラタラ出る 〈小青竜湯〉 身体を温めて水分代謝を改善します。 鼻づまり、黄色い鼻水 〈辛夷清肺湯〉 肺の熱を取り除き鼻の通りを良くします。 目の痒み 〈荊芥連翹湯〉 血液中の熱を取り除き、痒みを発散させて改善させます。 アレルギー症状が強い時、くしゃみが止まらない、などの時 〈麻黄附子細辛湯〉 漢方薬の抗アレルギー剤的な働きをします。 また場合によっては、喉のイガイガ、咳が出る、目が赤く充血する、などということもあります。その時も症状に合った漢方薬がございます。   あるお客様の場合です。 花粉の時期になると、ものすごい目の痒みと鼻水が止まらずにティッシュペーパーが手放せない、という方がいらっしゃいます。症状に合わせて漢方薬を何種類か組み合わせておすすめしたところ、「服用すると1回目から痒みと鼻水がピタッと止まった。」とおっしゃっていただきました。それ以降花粉の時期には漢方薬を手放せないそうです。 学生さんです。病院のアレルギーの薬を飲むとどうしても授業中に眠くなってしまう、ということで漢方薬をお勧めしました。 鼻水、くしゃみ、目の痒みの症状でしたが、漢方薬で乗り切り大学受験も見事に合格されました。   ただし、漢方薬はその時々の症状に合わせて的確に選択し、組み合わせて服用することで効果を発揮することができます。 当店では各種漢方薬を取りそろえ、ご相談をお受けしています。 あなたに合った漢方薬をお選びします。 ~運動と脳の健康  ~                           兒玉眞理子    日本の認知症高齢者数は2025年には700万人となり、65歳以上の5人に1人の割合に達すると厚生労働省から発表されています。最近アルツハイマー病に対する新薬が承認されましたが、未だ根治療法や予防薬が確立されていない現在、服薬以外で、認知症の予防もしくは発症遅延の方法を実践するしかありません。 <認知症の関連因子> 認知症の予防には、危険因子や保護因子を明確にして各々に対応する必要があります。生涯を通じて12の危険因子(教育歴、聴力低下、高血圧、肥満、過度の飲酒、頭部外傷、喫煙、うつ、身体活動低下、社会的孤立、大気汚染、糖尿病)をコントロールして脳の健康状態を改善できれば認知症の40%は予防できる可能性があると「2020年ランセット認知症予防・介入・ケア委員会」の見解が報告されています。 その代表的な危険因子の高血圧、肥満や糖尿病といった生活習慣病の予防策の1つである運動や身体活動を増やすことは、認知症予防の面からも重要であると推測されます。 脳は、知覚、記憶、学習、思考、判断などの認知機能と感情(情動)を含めた精神(心理)機能を司る中枢です。これらの機能が障害され、日常生活に支障をきたす状態を総称したものが認知症です。 <MCI> 認知機能が低下して、健康な状態と認知症の中間の状態を軽度認知障害(MCI)と言います。MCIの状態の高齢者は400万人(全高齢者の13.5%)いると推定されています。 MCIは1年で5~15%の人が認知症に移行しますが、1年で16~40%の人は健常な状態になることが分かっており、適切な予防対策を講じることで、健常な状態への回復や認知症への移行を遅らせることが期待できます。 <海馬> 海馬は記憶を司る脳の部位で、記憶、学習、判断といった重要な役割を果たしています。 アルツハイマー型認知症は特に海馬の強い萎縮が特徴的です。  私たちの脳は、一般的に30代から様々な要因で徐々に萎縮が始まり、65歳くらいになると肉眼的にも「あきらかな萎縮がある」状態であることがわかるようになります。  脳では毎日、神経細胞の脱落が起きており、これが脳の萎縮の主な理由のひとつです。しかし、大脳皮質には140億個もの膨大な数の神経細胞が存在していること、脳には強い「代償能力」があり、脱落した神経細胞の代わりに新たな神経伝達の経路を作り出すため、脳の機能に急に大きな影響を与えることはありません。また、海馬には神経細胞を新生する細胞(幹細胞)が存在しているので、脳の機能や体積が何歳になっても増大する可能性のある部位であることが海外の研究で明らかになっています。 <運動習慣>  日頃の運動習慣がアルツハイマー病などの認知症発症リスクを低減させる可能性が、これまでの大規模疫学研究において示唆されています。  たとえば、認知機能障害のない1740名の高齢者を対象に平均6.2年間追跡して、習慣的な運動の有無と認知症の発症を調査した米国で行われた研究では、運動習慣が週3回未満であった高齢者と比較して週3回以上の高齢者の認知症発症リスクが約30%低くなっていることがわかりました。さらにその運動の内容は、ウォーキング、サイクリング、水泳、ゴルフなどの複数の種目をくみあわせて実施することが高い予防効果に繋がると示されました。  また、カナダで行われた4615名の65歳以上の認知機能に問題のない高齢者を5年間追跡した調査においても、ウォーキングよりも高強度の運動を週3回以上行った群は、運動習慣の少ない群に比べて、認知症の発症が有意に少ないことが報告されています。  近年の研究から運動は単に体に良いというだけでなく、認知機能の向上や、神経障害からの回復等、脳・神経系へも多様な効果を持つことが明らかになってきています。  アルツハイマー病モデルのマウスの実験でも、運動したマウスのほうが、安静にしていたマウスよりも海馬の大きさが増大し、記憶・学習機能が改善していたと報告があります。  120名の高齢者を対象に有酸素運動群とストレッチ群に分け、1年後に海馬の大きさを比較したところ、有酸素運動群の方が有意に海馬が大きくなっていました。   このように健常高齢者を対象とした研究では、運動の実施によって認知機能の向上の可能性が報告されていますが、MCIを有する高齢者に対する研究では、必ずしも有意差のある効果は認められていません。しかし、「コグニサイズ」と称される有酸素運動課題と脳活性を促す認知課題を組み合わせた運動に加えて、運動の習慣化を取り入れた複合的運動プログラムでは、全体的な認知機能や言語流暢性、記憶や脳萎縮に対する維持・改善効果が認められたという報告がありました。   ドイツ製イチョウ葉エキス 運動は認知症の予防に効果があることがはっきりしてきたのですね。でも、MCIの段階に突入してしまうと、かなり努力が要りそうです。  ドイツ製イチョウ葉エキス(EGB761)は、ドイツでは医薬品です。他のイチョウ葉エキスとは一線を画しています。数々の研究がおこなわれており、軽度認知障害(MCI)の人にも、認知機能の改善、全体印象度の改善が認められています。もちろん健常な人の認知機能へもメリットがあります。 日本では、皆様ご存じの『GBE-24』と名前を変えていますが、同じものです!! 運動が苦手な方、出来ない方、ぜひ、お手伝いさせてください。 ~枕が合わなくて眠れない!?~                     兒玉眞理子  私は、枕がなかなかピッタリ合いません。寝てしばらくすると首が痛くなったり、肩が凝ってきたりするのです。朝になると、首がガチガチに固まっていることもあります。寝具売り場でオーダーしたり、整形外科医設計の枕、水枕、低反発枕、そば殻枕、パイプ枕、羽枕など様々な素材、また、テレビで紹介していたバスタオルを重ねる枕、次々に目移りして枕は山のようになりました。不思議なことにホテルで泊まると、よっぽど高い枕でなければ、たいていのところで眠れます。家では、新しい枕は初めはいいのですが、しばらくすると不具合が起きてきます。不思議です。 以前、漢方の勉強会で、「起床時に首や肩が凝っている人は寝る前に、睡眠の質を良くする『救心感應丸気』をのむとよい。」と聞いたものの、私は物理的に枕の形が合わないから関係ないなあと思っていましたが、まあ、試してみようと、寝る前に3粒服用しました。さて、朝はどうかというと、首は凝っていて全然効いてない! やっぱり関係ないか。 それからしばらく経って、思いついたのが皆様にお勧めしている舌下におく方法。寝る前に舌下に置いて、朝までそのままにしておいたらどうだろうか。 そうすると、割と朝スッキリしたのです。数日続けてみて、同じような結果。抜群に良いとは言えない日でも、 酷いことにはなりませんでした。  あまりにも合わない形の枕は凝りの原因になるでしょうが、意外と睡眠の質が関係していたのかもしれません。 同じようなお悩みの方、一度トライしてみても良いのではないでしょうか。 ~鹿茸の抗腫瘍効果~ 鹿茸(鹿の若い角)は漢方でいうところの腎を補う漢方薬として最高のものですが、現代医学でもいろいろ研究がなされています。中国やその他の国の研究機関から、鹿茸の抗ガン作用についていくつか発表されています。 前立腺がん細胞の増殖を抑制し、がん細胞のアポトーシスを誘導する作用のあることが知られています。また、PSA値(前立腺がんのマーカー)を低下させる効果があるほか、抗がん剤シスプラチンの毒性を低下させることが分かったそうでうす。 大腸がんを発生しやすくしたマウスに鹿茸エキスを投与したところ、大腸がんの前がん病変である異常陰窩巣が有意に少なくなりました。大腸がんの予防効果があるとする韓国の研究もあるそうです。 膠芽腫は進行の早い悪性の脳腫瘍です。鹿茸はヒト神経膠腫細胞のアポトーシスを誘導し、腫瘍細胞の増殖を阻害する効果が認められたそうです。 (アポトーシス:細胞の自然死)  

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ファーマシーそま通信2024年冬号

2024.05.03

 ファーマシーそま通信 2024年冬号       私たちのオススメ ~体の中に“風”が吹く~    兒玉眞理子  漢方では、体のなかで“風(内風)”が発生することで生じると考えられる症状があります。まぶたや手足のけいれん、頭痛、めまい、血圧上昇、イライラ、フワフワ感などは “内風”のせいかもしれません。   “内風”は、五臓の“肝”が関係しており、精神的なストレスや高熱などによって発生するとされています。また、体質的に胃腸虚弱の方は内風が発生しやすくなります。さらに現代社会特有の要因として、幼少期よりスマホやタブレットの多用などによって、“肝”と繋がっている目から大量の刺激が入って来ることにより、“内風”の一つの表れである多動性を伴うADHD(注意欠如多動性障害)になりやすいとされています。ADHDは脳の神経伝達物質の不足が原因と考えられています。  また、一般的にてんかんは脳の神経細胞の過剰な興奮と、とらえられています。国立精神・神経医療センターによると小児のてんかん患者の3割にADHDも同時に存在しているそうです。 いずれも漢方的に考えると、“内風”による脳内の神経伝達系の暴走が原因とも言えます。 中国の山東中医学大学などの研究発表では、漢方薬の「羚羊角」を小児てんかん薬ラモトリギンと併用することで、小児てんかん治療の臨床効果を上げたそうです。 「羚羊角」には“内風”を鎮める作用(熄風作用)があり、てんかんやADHDにおける脳内の神経伝達系を正常化してくれるのではないかと考えられます。   筋肉のけいれんや多動性がなくても、身近なところでは、「羚羊角」の“熄風作用”は、焦りの感情を抑えてくれます。 焦って失敗しやすい方、受験シーズンに、発表会に、仕事が立て込んでいる方にも、「羚羊角」がたっぷり入った『能活精』をオススメします!!      ~お肌も気分も癒されるスキンケア用品!~                            藤本仁美   去年の夏から秋そして冬へと季節変わりしていた頃、私のお肌も少し変化してきていました。夏の疲れに加え、気温も下がってきたせいか、お肌がいつもよりカサカサになり始めていました。 いつも使い慣れているスキンケア用品も私には合っているのですが、「何か他にも私に合うものはないかな?!」と色々探していました。  まさにそんな時!! 「こんな商品があるのよ!一度試してみて☆」とスタッフの方に言ってもらったのが、『ineuly〔イニューリィ〕』というシリーズでした。 昨年10月25日に新発売したばかりで、保湿成分ライスパワーエキスを作っている勇心酒造の初となるナチュラルコスメブランドのものでした。 肌が敏感な私は、スキンケアを新規開拓するのには実は少し勇気がいるタイプなのですが、パンフレットやホームページなどで内容を見ているうちに、どんどん試してみたくなりました。 早速、サンプルを使ってみました。 洗顔をしようと泡立てていてビックリ! とっても弾力のある泡でした! そんな泡で洗顔をしているからこそ…お肌を傷めている気が全くしない上に、なんと! とってもいい香りが漂ってきて気分もスッキリとなっていきました。   その後に、美容液も化粧水もクリームも使ってみました。 しっとりしているけれども、いわゆるベタベタ感はなく、肌の中の奥のほうまでスーッと浸透していくような感覚になりました。 そして、またまた、いい香りがほんのり漂っていました。 爽やかさがあり癒し効果が得られリラックスできる香りでした。   香りのコンセプトは『自分との対話と浄化』だそうです。 多幸感に包まれ心身ともリラックスできる11種の精油がブレンドされているようです。 納得できました! 深呼吸と同時に肌と対話できた時間だったのですね。   このシリーズは、肌細胞が生まれる基底層まで届いて働きかけ、肌本来の力(皮膚水分保持能)を改善してくれるそうなので、お肌トラブルを繰り返さない肌になることを期待させます。   お肌のことでお悩みの方は、ぜひともお試しください!! サンプルもご用意してお待ちしております!! (パラベン、石油系界面活性剤、鉱物油、シリコン、動物由来成分、合成着色料、合成香料不使用です) ~DHA・EPA(オメガ3脂肪酸)でコレステロール値が正常に!~                                兒玉眞理子  あぶら(脂質)の種類                  脂質には大きく分けて3つの種類があります。 1.サラダ油のように常温で液体で、主に植物由来のものを『油』『脂肪酸』。 2.バターのように常温で固体で、主に動物由来のものを『脂(脂肪)』『中性脂肪』『トリグリセリド』と呼び、脂肪酸や炭水化物が身体の中で蓄えやすい形になったもの。 身体の脂肪組織には『中性脂肪』が蓄えられています。また、アルコールを過剰に摂取すると肝臓での中性脂肪の合成が促進され、血液中の中性脂肪値が上昇します。 3.『コレステロール』は厳密には油ではありませんが、栄養素としては油の一つに分類され、我々の身体の細胞やホルモンの材料となる成分です。体内で必要量の7~8割が作られるほか、食事から摂取されます。多く含む食品は、卵類、魚介類、肉類などの動物性食品です。LDLコレステロールとHDLコレステロールはコレステロールとしては同じものですが、存在の状態がちがうので区別しています。健康診断では血液中の中性脂肪とコレステロールの量を測っています。  『脂肪酸』 脂肪酸は大きく不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸2つのグループに分けることができます。 飽和脂肪酸は脂肪や乳製品、パーム(ヤシ油)に多く含まれ、不飽和脂肪酸に比べると身体に蓄積されやすく、LDLコレステロールを増加させ、結果的に心血管疾患のリスクを高める要因となります。飽和脂肪酸は体内で合成できるので不足することはまずありません。 DHA・EPA(オメガ3脂肪酸)は不飽和脂肪酸に属します。不飽和脂肪酸はオリーブオイルやアボカド、青魚やえごま油などに多く含まれ、健康効果が高いとされています。しかし、残念ながら熱に弱く、しっかり摂るのは難しいものです。 私の夫は2年くらい前からLDLコレステロール値が上がってきて、薬の処方も提案されたのですが、コレステロール自体は体の細胞の材料となるものですし、服薬はお断りしました。日頃の食事が悪いはずもないのですが、運動量が減ったせいでしょうか、理由はわかりません。 DHA・EPAは主に中性脂肪を下げる目的で医薬品にも採用されており、臨床試験によればLDLコレステロールの低下も少しは期待できます。そこでDHA・EPAを1日2グラム程度、3か月間摂り、コレステロール値が下がるのを楽しみにしていましたが、血液検査の結果は変化なし。ちょっとガッカリでした。でもDHA・EPAを摂るのは良いことなので、続けて9か月経ったころ、LDLコレステロール値が正常範囲内に滑り込みました。やはり続けることが大事なんですね!! 手軽に摂れるDHA・EPAとしては、『シーアルパ』がオススメ! DHA・EPA製品はイワシから取る油を精製して作ります。精製度の良い『シーアルパ』がオススメです!! ~認知症リスク~                         兒玉眞理子   <超加工食品の摂取と認知症リスク>  超加工食品の摂取が、うつ病、心血管疾患、すべての原因による死亡といった健康への悪影響と関連することを示唆する証拠が増加しています。中国・天津医科大学のHuiping Li氏らは、UK Biobankのデータを用いて、超加工食品と認知症発症との関連を調査しました。その結果、超加工食品の摂取量が多いほど認知症リスクが上昇し、超加工食品の一部を未加工食品または最小限の加工食品に置き換えることで、認知症リスクが低下することを報告しました。(Neurology誌オンライン版2022年7月27日号) *超加工食品とは、ソーダ、キャンディ、クッキー、ケーキ、冷凍食品など。   <わさび>  わさびには記憶力を高める効果がある可能性が、示唆されました。論文の筆頭著者である人間環境大学総合心理学部教授の野内類氏と東北大学加齢医学研究所教授の川島隆太郎氏を中心とする研究グループによる研究結果が「Nutrients」に10月30日掲載されました。この研究では、健康なボランティア72人(平均年齢65.43歳、女性53人)を対象に二重盲検比較試験を実施し、わさびに含まれている抗酸化・抗炎症化合物であるヘキサラファンの12週間の摂取が認知機能に与える影響について検討しました。  結果、ヘキサラファン群ではエピソード記憶と作業記憶が優位に高くなりました。   <辛い食物と認知症> アルツハイマー病または認知機能低下と辛い食物摂取や身体活動とは、関連があると言われています。韓国・順天郷大学校のJaeuk Hwang氏らが関連を調査したところ、辛い食物の摂取と全体的な認知機能の低下の関連性は、活動量の低い高齢者では確認されましたが、活動量の多い高齢者では関連が認められませんでした。   <日本の食事パターンと認知症リスク> 日本食の順守が健康に有益である可能性が示唆されています。しかし、認知症発症との関連は、あまりよくわかっていません。 国立長寿医療研究センターのShu Zhang氏らは、地域在住の日本人高齢者における食事パターンと認知症発症との関連を、アポリポ蛋白E遺伝子型を考慮して検討しました。その結果、日本食を順守することは、日本人高齢者における認知症発症リスクの低下と関連しており、認知症予防に対する日本食の有益性が示唆されました。 (European Journal of Nutrition誌オンライン版2023年2月17日号)  

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ファーマシーそま通信2023年盛夏号

2024.05.03

     ファーマシーそま通信 2023盛夏号                        私たちのオススメ ☆六神丸(『救心』『律鼓心』)は心臓の薬!?                                        兒玉眞理子    六神丸の処方で作られている日本で有名な薬は『救心』です。他にも少しずつ違った処方でいろいろなお薬が作られています。  『救心』と言えば動悸・息切れ・気付けの薬というイメージですが、中国での適応症は、猩紅熱、扁桃炎、咽頭腫痛、ジフテリア、丹毒、腫れ物、暑気あたりなどがあります。流行性感冒、麦粒腫。がん、白血病、低血圧、慢性活動性B型肝炎、帯状疱疹、心臓疾患などの病気に用いられます。  六神丸の主成分であるセンソは免疫の活性化や抗ガン作用も認められており、動悸・息切れにしか使わないのはもったいないです。  <応用> 1.気付け作用を利用して、昼間は元気に、夜はぐっすり眠れるようにする。 疲労による不眠と動悸にはセンソがよろしいです。 2.のどが痛い風邪には銀翹散などと併用しましょう。 3.熱中症や酸素の薄いところに行く時の高山病の予防に。 4.睡眠時無呼吸症候群対策に。    睡眠時無呼吸症候群 10秒以上呼吸が止まるのを無呼吸と言い、1時間あたり5回以上無呼吸になるのを無呼吸症候群と言います。40代50代の男性、閉経後の女性に多く見られ、日本の潜在患者数は500万人~1000万人。 自覚症状:夜中に目が覚めたり、いびき(毎晩、強弱がある)や夜間頻尿、日中の眠気や起床時の頭痛など。 ☆睡眠中の酸素濃度が低下すると…… ・心臓に負担がかかる、高血圧、脳卒中、心筋梗塞などを引き起こすリスクが3~4倍 ・インスリンの働きが落ちる→糖尿病の悪化につながる。 ・抗利尿ホルモンを抑制する→夜間頻尿につながる。 ・レム睡眠中は脳内の血流が、覚醒時やノンレム睡眠時と比べて2倍になり、脳内の神経細胞が活発に物質交換をしている。睡眠が不足すると物質交換が損なわれ、認知症の発症に関与している可能性がある。 ・睡眠時の低酸素は腸内細菌叢と腸管バリア機能に悪影響を与える。   センソには、心筋の酸素消費量を増やさずに心筋の機能を高める作用や、呼吸興奮作用があり、低酸素状態でも脳をはじめ全身に血液(酸素)を運ぶのを手助けします。 寝る前に『律鼓心』を1粒のんで、寝ている間に酸素を運ぶ。おススメです!! ☆怒りにくい体質への変容☆                              兒玉眞理子           暑い気候も手伝って、ちょっとしたことでイライラしてしまうことがありませんか? 自分の怒り方が1.強度が強い、2.持続性がある、3.頻度が高い、4.攻撃性がある のうち一つでも当てはまれば「問題のある怒り」となります。このような怒り方をする人は周囲から敬遠され、コミュニケーションエラーも頻繁に起こりがちです。それが新たな怒りを生むきっかけになります。  こういう怒りはコントロールしないとあとで後悔することになるかもしれません。  怒りの衝動をコントロールする上で最も大切なことは、怒りに任せた反射的な反応をしないことです。自身に対する脅威を察知した扁桃体が、大脳新皮質の冷静な判断を待たず、大脳全体が怒りの情動で瞬間的にハイジャックされる。そんな結末が良いことはまずありません。大脳新皮質が情報を収集・分析した上で、自分に最も有利な判断を下すには約4~6秒程度かかるとされており、少なくともこの間を何とかやり過ごす必要があります。6秒で怒りがなくなるわけではありませんが、少しでも理性的になるためです。  そうは言っても「怒り=防衛感情」は人間の本能です。反射的に反応しないことは、とてつもない困難を伴います。そこでいくつかのコントロールテクニックが提案されています。  「スケールテクニック」(怒りの温度計) 怒りを感じたら、温度計を思い浮かべて、今何度くらいの温度で怒っているのか自分で点数化してみます。怒りの感情を「見える化」して客観視する習慣をつけるのが狙いです。あれこれ考えているうちに6秒をやり過ごせる可能性が高くなります。  穏やかな状態を「0」人生最大の怒りを「10」と設定して、今のは軽いから「1」かな、今のは結構強かったから「5」くらい、という具合です。  「タイムアウト」  怒りやイライラを感じる場所から離れよう、という方法です。スポーツでいう「タイム」です。その場をいったん離れて戻ってくる、この間に深呼吸や軽いストレッチを行ったりしてある程度冷静になってから、また話し合いに戻ればより望ましい対応ができます。    しかし、怒りの衝動を6秒やり過ごすことを繰り返すより、そもそも怒りが湧きにくい工夫をするのが賢明ですね。いわば、より怒りにくい体質へシフトする「体質改善」です。 “べき”を緩める「思考のコントロール」 「べき型思考」とは、例えば、「公共マナーは守るべき」「目下の者から率先して挨拶すべき」などといったものです。簡単に言うと、自分自身や他人に対して「あるべき姿=理想像」を課す、ということです。この自分自身にとって、とても大切な「べき」が目の前で裏切られると、旧脳(大脳辺縁系)に存在する扁桃体が「好ましくない状態」として瞬時に反応し、防衛感情としての怒りが湧きます。  この「べき」は、各自の根本となる価値観=コアビリーフ(Core belief)を象徴する言葉です。各自のコアビリーフは生まれてから現在に至るまでに、様々な経験を通して形成されてきたものであり、ほとんど無意識的に「正しいこと」として思考に沁みついているので、なかなか自分では意識しにくく、容易には変えることができないという特徴があります。  より怒りにくい体質に変化していくために、日本アンガーマネジメント協会では、この「べき」を可能な範囲で少しずつ緩めていくことを推奨しています。「べき」を消し去るのは困難ですが、緩めることは可能なはずです。  「べき」を緩めるとは、今まで「許せない」と思っていた出来事を、「まあ、いいか、そんなこともあるよね」と許容できるようになることです。これを「思考のコントロール」と呼んでいます。 「思考のコントロール」の三重丸 「思考のコントロール」は三重丸の図を使って考えます。一番中心にあるのが「許せるゾーン」、その外にあるのが「まあ許せるゾーン」、さらに外にあるのが「許せないゾーン」です。ある出来事をどのゾーンに分類するのか、冷静に考えるわけです。そして「まあ許せるゾーンを可能な範囲で広げていきましょうというのが「思考のコントロール」です。  一般的に「まあ許せるゾーン」が狭い人は出来事が許せないゾーンに入る確率が上がり、許容度が低くイラッとすることが多い人です。 思考のコントロールとは、この三重丸を上手に線引きすること。客観的に出来事を判別して意識的に「まあ許せるゾーン」を拡大する習慣をつけることで「心の許容量」は大きくなり、多少のことでは怒りを感じにくくなります。この三重丸の図を思い浮かべることで、より効果的に「べき」を緩めることができるようになるそうです。  怒りにくい体質への変容を目的とした究極の「思考のコントロール」は、怒りの発生源となって自分を苦しめている自身の「べき」を把握し、それを緩め、可能なら手放すことなのです。重要なことは、客観的に自分の思考を見つめることです。 自分がなぜある出来事に怒りを覚えるのか、その理由を考え抜く必要があります。その過程で自身の「べき」が浮き彫りになってきます。その「べき」に、怒りという苦しみを抱えてまで執着するだけの価値があるかどうかを考えるのです。そしてそれを緩める、あるいは手放すかどうかは、最終的に自身に委ねられます。  こうして一つ一つ、地道に自分の怒りと向き合っていく事が、怒りにくい体質改善への王道のようです。 とは言うものの、これにはかなりの努力が要りますね。少しでも楽に改善できるように役立つ漢方薬として『救心感應丸氣』をおススメします。凝り固まっている「気」を流してスーッと楽になる感じです。是非お試しください。 参考:安藤俊介『はじめての「アンガーマネジメント」実践ブック』大浦裕之「医療従事者のためのアンガーマネジメント入門」他 ☆鹿茸は生命の根源物資である“精”を生じる☆          兒玉眞理子  『霊鹿参』や『活命参』に入っている鹿茸の働きを一言でいうと“精を生じる”ということになります。“精”は、生命の熱エネルギーの燃料となります。また、髄(脊髄、骨髄)を生じます。骨髄は骨格を形成し、骨や歯を丈夫にし、精髄は集まって脳になり、頭目を聡明にします。精はまた、血に変化します。「先天の精」は生まれた時に持っている精。生まれてから後は、飲食物から胃腸の働きによって「後天の精」を取り込んで体が成長していきます。老化とは、“精”が減少していく過程です。慢性病など長期に及ぶ闘病は「精」を消耗します。抗がん剤の副作用による骨髄抑制なども精を消耗します。    最近の研究から、鹿茸のがんに対する働きが明らかになってきました。  *子宮頸がん細胞に対してがん細胞増殖を抑制する(2004年 信州大学)  *ラットに対して鹿茸を経口投与したところ、投与群は対照群と比べて腫瘍の転移や腫瘍のレベルにおいて、対照群より有意に低い値を示した。(Fraser et al.2010) *鹿茸にはSPD(スペルミジン)などのポリアミンが豊富にふくまれています。 ポリアミンは炭化水素化合物で、細胞のタンパク質合成や活性化、細胞の成長、増殖以外にも酸化ストレスの抑制やオートファジーの促進などに深く関与しています。動物実験では、寿命の延長や認知機能の低下を防ぐ効果などが確かめられています。 また、母乳にも含まれ乳児の未熟な消化管の発育に寄与しています。コラーゲンの産生や発毛促進作用、生殖能力はじめ精子の形成や卵胞の発達にも強く関与しています。マウスの閉経後骨粗鬆症モデルを用いた動物実験で、破骨細胞活性化を抑制し、骨芽細胞による骨形成を促進し、骨量の低下を抑制しました。 SPD(スペルミジン) はポリアミンの一種です。老化マウスでミトコンドリア機能が低下しているときにSPDを補充すると、がんに対する免疫力が回復することが示されました。(2022年10月 理化学研究所・京都大学) ポリアミンの供給源は細胞内での生合成、経口摂取、腸内細菌による生合成の3つ。加齢とともに生合成能力は低下します。まるで「精」!『霊鹿参』『活命参』で補給できます。   疲労感と疲労は違います! 疲労感=疲労により脳の自律神経領域がダメージを受ける→主に肝臓が体の疲れをモニターして脳に伝えている→回復するために休めというシグナルがでる。 疲労=運動や精神活動で発生した活性酸素が細胞にダメージ→細胞内でタンパク質の合成に関わるeIF2αがリン酸化され、細胞がタンパク質合成できなくなる。 疲労から回復するにはまず休養が必要 良い睡眠、胃腸の健康、良い食事です。*鹿茸に含まれるポリアミンは、eIF2αを復活させるので疲労そのものが取れます。            

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ファーマシーそま通信2023年末号

2024.05.03

     ファーマシーそま通信 2023年末号                         私たちのオススメ 〜春のトラブルは冬の養生で決まる~    <ファーマシーそま健康講座より>  戦冬雲先生 野口一郎氏  春のトラブルと言えば、思い付くのは「花粉症」「憂鬱」ですね。 「花粉症」に対処するのに大切なのは防御機能です。 人には三段階の防御機能が備わっています。 第1バリア 口、喉  第2バリア 粘膜免疫 粘液にウイルスなどをくっつける。繊毛で追い出す。 第3バリア 血液免疫 免疫細胞マクロファージ、IgA抗体などがウイルスを無毒化する。  ウイルスなどを犯人に例えると、 第1バリア 犯人を入れない。 第2バリア 犯人を拘束する。追い出す。 第3バリア 犯人を処分する。 という役目を果たします。 第3バリアは予防注射などでできますが、第2バリアは普段から備えることができます。お城を思い浮かべてください。守るべきお城には兵士(血液免疫)がいます。お城の周囲には堀と城壁があり、堀は満々と水を湛えています。この堀と城壁が第2バリアである粘膜免疫です。 粘膜免疫を中医学(漢方)では、「衛気(えき)」と呼んでいます。 衛気を強くする漢方薬が『衛益顆粒』です。元は「玉屏風散」という処方で、漢方の粘膜ワクチンと言われています。現代の薬理試験でも、鼻粘膜保護作用、気管支粘膜保護作用が認められており、北海道大学のモルモットの試験で、くしゃみや鼻を擦る回数が正常値近くまで減ったという研究があります。想像するとちょっと可愛いですね。  城を守る堀のように、口、鼻、喉の粘膜にしっかり潤いを与えれば病気になりません。 風邪を引きやすい人、汗をたくさんかく人には特にオススメです。  ただ、花粉症を軽くするには、シーズンの2〜3ヶ月前から服用する必要があります。春先に花粉症に悩んでいる方は、今からスタートです!   次は、春の「憂鬱」「うつ状態」です。 冬は血液が身体の中心部の臓器に集中しているので、手足が冷えやすいですが、春は末梢の手足に血液が行って、臓器の血が足りなくなります。そういう時は「うつ状態」になりやすいです。「うつ」には身体に充分な栄養を与えなければなりません。  春に「憂鬱」「うつ状態」で悩む方は、冬の間に身体を潤し、栄養を十分に摂る必要があります。そもそも冬は「蔵」の時期、蓄える季節なのです。中国では、10月から11月にかけて膠(にかわ)を飲むイベントがあります。膠はトロトロとしていて、潤いと栄養を与え、精神を落ち着かせます。腸粘膜を潤すことで便秘も改善します。    『亀鹿仙』は亀・スッポンの甲羅と鹿の角が入っています。膠がたっぷりです。亀の甲羅は肌を潤し、 鹿の角は肌を温めます。老化防止に役立つので、髪の毛が薄かった80代の方が濃くなった、カルシウムやビタミンDで良くならない骨粗鬆症が改善した例もあります。                          食養生としては、里芋・山芋・百合根を食べると良いでしょう。 また、「うつ状態」を防ぐには、冬に1日15分〜30分でもいいので外に行って日に当たりましょう。セロトニンが分泌されます。夜はメラトニンが出てよく眠れます。   「うつ」に限らず、自律神経のバランスが崩れる方も多いですね。落ち着く、つまり副交感神経を活発にするには、深呼吸です。おへそまで深く吸いましょう。1日に何回か繰り返しましょう。また、首の前面をマッサージすると副交感神経に良いです。 交感神経が高ぶる人は、背中の中心より少し外をトントンと叩いてもらいましょう。感情のコントロールに良いのが頭頂部です。両手の指先で弾むように叩いてください。   『亀鹿仙』と同様な働きがある植物性の『八仙丸』という漢方薬。腎を補強し、潤す働きがあり、講師のお母様の鼻がズルズルとなる症状が治ったそうです。また、風邪を引きにくくなったそうです。花粉症の方、こんなアプローチもあります。   『麦味参顆粒』は肺を潤す作用があります。乾燥の季節にオススメですが、戦先生は、一年中、元気の素として愛用されています。出張の朝1包飲むだけで元気が出るそうです。 やる気が出ない時にも! 家に帰ったらヘトヘトになる人は出かける前に一包飲むのがオススメです。                ~今年、あなたの 未病 は見つかりましたか?      来年もきっと、私たちが、見つけます~        ~血液検査の深読みのおすすめ~                                                         坂本良恵 今年も血液検査を受けた方、たくさんおられると思います。 ・どこか不調を感じて久しぶりに検査を受けたが何も異常は見つからなくてよかったわ。 ・毎年人間ドックで検査しているけど、優秀な結果、異常なし。だったよ。 ・よくわからない項目で、ちょっとの数値に異変があったけど、ドクターはこれくらいなら様子みましょうって。大丈夫かな。 などなど、日常のお買い物の会話のなかで、健康意識が高い方が多く、いろいろ話題にしてくださいます。しかし、実際はどうなのか、話が進んでいきますと、 「でもね、毎日、しんどくて、あまり眠れないんだけど、これは季節の変わり目だからよね。」「年齢のせいかしら。更年期にさしかかってるからね。」 「気分が落ち込んで鬱っぽいけど、病気ってほどではないと思う。なにかいい漢方はないですか?」 そんな時、私たちはまず、「お食事、栄養はしっかり摂られていますか?」とお聞きします。「大丈夫です。しっかり食べています。食べ過ぎるくらいで困っている」などとおっしゃられる方が多いのですが。                     それ、本当に栄養足りていますか?       ・たんぱく質不足、ビタミンB、D不足、血糖調節障害、鉄(フェリチン)不足、マグネシウム不足、亜鉛不足、腸管免疫不調など。 健康に大きく関係するにもかかわらず、これらは血液検査にははっきりと示されにくいものなのです。なかでも、メンタルヘルス(精神の健康状態)は食事、栄養の観点から問題解決点を見出すことが少なからずあると考えられますが、なかなかその大切さに気づいて改善にまで至ることが少ないのが現状だと感じます。 参考までに実際に注目していただきたい項目です。 肝臓の変化を見るために、よく目にされるAST、ALT、γ-GTP。腎臓の場合はBUNなど。     基準値より高いと心配される人が多いのですが、これが低いことに是非注目していただきたいと思います。タンパク質、ビタミンB群の不足が考えられるケースかもしれません。そこを改善して、不調を改善できるケースが少なからず報告されています             <奥平智之、栄養精神医学(5)2018.11 参照>   最近特に鉄(フェリチン)の重要性に関して研究が進んでいます。体内の酸素の運搬や貯蓄に強くかかわる栄養素です。他の国では昔から、小麦粉(アメリカ、イギリス、カナダ、トルコなど)、醤油(中国)、米(フィリピン)など必然的に口に入るものに添加して補っていたために日本ほど鉄不足の人の割合は高くありません。(日本では20歳~49歳の女性で9割近くが、フェリチンの値が充分な量に達していません。) しかし現在の血液検査の標準では、大事な鉄を貯蔵するたんぱく質、フェリチンの含量が項目に入っていません。よって、ヘモグロビン、鉄が足りているから貧血はなし、異常なしで済ませてしまいがちなのです。 不足していると、情緒不安定、キレやすい、イライラしやすい、あざができやすい、のどに不快感、などの症状。大切な体のエネルギーを作り出すミトコンドリアも鉄不足により働きが鈍くなります。元気は出ません。また代謝障害のため細胞分裂が減って、粘膜が弱くなり、胃腸虚弱などにつながります。 妊娠の可能性のある方は、それ以前からの摂取、また妊娠中にももちろん推奨します。胎児への好影響はかなり大きい物があるということです。産後うつにも必要なミネラルです。   ファーマシーそまでは、まずそれらのミネラルを安心、安全な量を確保できるサプリ『ワタナベオイスター』を、自信をもってお勧めしています。また、ビタミン、ミネラル補給に青汁の『プログリーン』、ビタミンD関連、大事な細胞のミトコンドリアのためにも鉄剤(ワタナベオイスター)、ミネラルとともに摂取でさらに効果のあるALA製品『キラリスALA』など。 また漢方薬も様々な植物の根や葉、茎、鉱石や動物生薬など自然のものからできています。よって薬用成分にミネラルを自然のバランスで含んでおり、薬以前の未病の段階にも使われる所以ではないでしょうか。 まずは、血液検査の深読みをお勧めします。 そして薬局に栄養相談をしてみませんか? <日本栄養精神医学研究会 会長 奥平智之先生談 参照>  

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ファーマシーそま通信2023年秋号

2024.05.03

     ファーマシーそま通信 2023秋号                         私たちのオススメ ~学校へ行きたい!~                         谷川美佐  中学生の男の子。                                偏食、少し便秘気味。 朝、学校へ行く前に腹痛が起こり休みがちになる。 毎朝の腹痛のストレスに加えて、学校を休んでしまうことに対してもストレスを感じて悪循環。 病院で過敏性大腸炎の薬などを処方され服用しても改善されず親子でご来店。   整腸剤の『フェカリン』で胃腸を整え、『救心感應丸氣』でストレスにより滞った気の流れを改善、 『ワタナベオイスター』と『グロスミン』で必要な栄養素を補うことを考えてご購入いただきました。 『フェカリンプロ』→1日2回朝夕1包ずつ 『救心感應丸氣』→朝1粒 眠前2粒         『ワタナベオイスター』→朝3錠         『グロスミン』→朝6錠     少しずつ腹痛の回数が減り、2ヶ月を過ぎた頃(救心感應丸氣を2箱飲み終わった頃)には、たまに腹痛は起こるものの学校へ行けるようになりました。 今は『ワタナベオイスター』と『グロスミン』を、毎日続けておられます。   ストレスや偏食は自律神経の乱れにつながります。自律神経の乱れは、消化管の働きにも異常をきたします。また最近よく耳にする起立性調節障害も自律神経の乱れが関係しているといわれています。 ストレスには『救心感應丸氣』、偏食には栄養素を補う健康食品をプラスしてみてください!!    〜ついにかかった、コロナ体験記〜                                  兒玉眞理子        10月初めの日曜日に薬学部の同窓会がありました。3年ほど開かれていなかったので、行ってきました。コロナも第5類になり、マスクも各自の自由でした。当然、食事中は外しておしゃべり。喫茶で短時間ですが2次会も参加。油断しました。  2日後の火曜日に少しだけ喉に怪しい感じがありました。水曜日は朝からはっきり「何か喉に取りついたな」という感じがあり、夕方になって急にとってもしんどくなりました。  帰宅して体温を測ると36.8度くらいの微熱です。まさかと思ってコロナ抗原検査キットで検査してみましたが、陰性でした。  翌日、熱は37度と少し上昇。もう一度抗原検査をしてみると、なんと陽性でした! 流行っているのに、自分に降りかかってくるとは思っていなかったのですね。びっくりでした。  黄色い痰はありましたが、多くはなく、咳もあまり出ませんでした。首のこり、頭痛はありました。『金羚感冒錠』、小柴胡湯加桔梗石膏、葛根湯を服用。 熱は最高が37.4度ほどで、大したことはなかったのですが、遅れて急に鼻と喉の間が痛くなり、耳にも近づいてきて、水を飲むのも辛くなりました。錠剤を飲むのはむずかしく、金羚感冒錠を顆粒に替えて、桔梗石膏を追加しました。 食欲もなく、喉が痛いので、お粥というより重湯で過ごしました。治るのだろうかと不安になりましたが、2日ほどで、ピークは越え、治まり始めると早く、土曜日には熱が引いて、発症5日目の日曜日には喉の痛みも取れました。 でもその後数日経っても身体のしんどさが取れなかったので、ファーマシーそま特製補気補血の煎じ薬を飲みました。身体は5~6日で元気を取り戻しました。 ところで、実は、喉が急に痛くなった時、嗅覚がないことに突然気づきました。喉の痛みが引いても嗅覚異常は続きます。これが噂に聞いたコロナの後遺症か……。味覚は大丈夫なのですが、紅茶はただのお湯、マスカットは甘いだけのゼリーのようなもの、ケーキも甘いだけ。味というのは香りと相互作用で出来ているようです。  ただ、ニオイのない世界というのは、し〜んとしていて、とても静かで、心が穏やかでした。普段は鼻からの情報がけっこう精神状態に影響を与えているのですね。  さて、嗅覚異常をどうするか・・・ニオイを感じる細胞が壊れたのだろうと思ったので、修復力なら鹿茸!普段から飲んでいる『活命参』に『霊鹿参』、気血の流れを良くする川芎をプラス。少しずつ感じるニオイの種類が増え、3~4週間でほぼ戻りました。  喉の微妙な炎症が残りましたが、麦門冬湯を続けていると急迫する咳は避けることができました。 〜飲酒は肝臓だけでなく胃腸にも大きく影響します。〜                                              兒玉眞理子  昨今、『ミラグレーン錠』が大人気で、しょっちゅう品切れ状態。お酒を飲まれる方が二日酔い対策や肝機能を改善したいなどの目的で購入されるのですが、飲酒による影響は肝臓だけではありません。飲酒は胃腸にも影響します。   お酒の濃度と量が適量を超えると、消化管に障害を起こします。口から入ったアルコールは食道を通り、胃で20%、小腸から残りの80%が吸収され、肝臓で代謝されます。  アルコールは、消化管に直接障害を起こすほかに、消化管の血流や、消化液、神経、運動にも影響を与え、発がん作用もあると考えられています。   アルコールと食道   アルコールは、胃の内容物の食道への逆流を防ぐための下部食道括約筋を緩めたり、食道の食べ物を下へ送る運動を低下させ、胃酸の逆流を引き起こします。食道はただれて、食道炎になります。 2.アルコールと胃・十二指腸   摂取するアルコールが大量あるいは高濃度になると、胃の粘膜防御機能が壊れ、血流障害が起こるなどして、浅い潰瘍や出血性のただれが多発します。腹痛、吐血、血便、嘔吐などの症状が現れます。    3.  アルコールと小腸・大腸   下痢 アルコールを大量に摂取すると、水分や電解質の腸から身体への吸収が悪くなり、水分と電解質の排出量が増えます。さらに脂肪や糖の分解・吸収も低下し、下痢を起こしやすくなります。   大腸ポリープ アルコール長期大量摂取者は、大腸ポリープができやすいと言われています。   痔核 アルコール摂取により、血流のうっ滞が起こり痔が悪化しやすくなります。これに下痢が加わると症状は強くなります。            (参考:厚生労働省e―ヘルスネット アルコールの消化管への影響)   飲酒は文化でもあり、適量を守れば良いこともあるのですが、アルコール自体は少なからず身体の細胞に影響を及ぼすものです。胃腸の保護も考えて上手に付き合いましょう!!  〜コロナ感染の症状には漢方薬を~                                 ――おうちに用意をしておいて、症状にあった漢方薬を使いましょう                                      川元尚子  新型コロナの感染が再びじわじわと増えてきているようです。最近は一時期のウイルスと違いあまり重症化はしないようですが、それでもさまざまな症状が現れます。 症状に合わせて漢方薬を使い分けて改善させましょう。   〇感染初期にみられる喉の痛みや違和感、軽い発熱 には   金羚感冒散(きんれいかんぼうさん)    羚羊角や金銀花など清熱作用がある生薬を含み、ウイルスに対しても効果があると考えられています。    「おかしいな」と思ったらすぐに服用しましょう。 〇激しい悪寒、高熱、頭痛、関節痛、胃が気持ち悪いなどの消化器の不調 等には   柴葛解肌湯(さいかつげきとう)    葛根湯+小柴胡湯+石膏のようなお薬です。    病邪を身体の表面から追い出す効果と、少し身体の内部に入り込んだ病邪に対する 効果が期待できます。    早めに服用を始めれば、症状がひどくならずにすむことが期待できます。 〇痰が出る 『温胆湯』(うんたんとう)〈イスクラ産業〉    水分代謝を改善して痰を取り除いていきます。 〇咳が続く 『麻杏止咳顆粒』(まきょうしがいかりゅう)〈イスクラ産業〉    肺の熱を取り除いて、咳を鎮めます。   ⭐️コロナ感染時は症状に合わせて素早く薬を服用することが大切です。また感染予防の観点からも外出が難しいことが考えられます。あらかじめこれらの漢方薬をおうちに用意をしておくことをオススメします。  

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