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ファーマシーそま通信2023年末号

2024.05.03

     ファーマシーそま通信 2023年末号
                        私たちのオススメ

〜春のトラブルは冬の養生で決まる~
   
<ファーマシーそま健康講座より>  戦冬雲先生 野口一郎氏

 春のトラブルと言えば、思い付くのは「花粉症」「憂鬱」ですね
「花粉症」に対処するのに大切なのは防御機能です。
人には三段階の防御機能が備わっています。
第1バリア 口、喉 
第2バリア 粘膜免疫 粘液にウイルスなどをくっつける。繊毛で追い出す。
第3バリア 血液免疫 免疫細胞マクロファージ、IgA抗体などがウイルスを無毒化する。
 ウイルスなどを犯人に例えると
第1バリア 犯人を入れない。
第2バリア 犯人を拘束する。追い出す。
第3バリア 犯人を処分する。
という役目を果たします。
第3バリアは予防注射などでできますが、第2バリアは普段から備えることができます。お城を思い浮かべてください。守るべきお城には兵士(血液免疫)がいます。お城の周囲には堀と城壁があり、堀は満々と水を湛えています。この堀と城壁が第2バリアである粘膜免疫です
粘膜免疫を中医学(漢方)では、「衛気(えき)」と呼んでいます。
衛気を強くする漢方薬が『衛益顆粒』です。元は「玉屏風散」という処方で、漢方の粘膜ワクチンと言われています。現代の薬理試験でも、鼻粘膜保護作用、気管支粘膜保護作用が認められており、北海道大学のモルモットの試験で、くしゃみや鼻を擦る回数が正常値近くまで減ったという研究があります。想像するとちょっと可愛いですね。
 城を守る堀のように、口、鼻、喉の粘膜にしっかり潤いを与えれば病気になりません
風邪を引きやすい人、汗をたくさんかく人には特にオススメです
 ただ、花粉症を軽くするには、シーズンの2〜3ヶ月前から服用する必要があります。春先に花粉症に悩んでいる方は、今からスタートです!
 
次は、春の「憂鬱」「うつ状態」です。

冬は血液が身体の中心部の臓器に集中しているので、手足が冷えやすいですが、春は末梢の手足に血液が行って、臓器の血が足りなくなりますそういう時は「うつ状態」になりやすいです「うつ」には身体に充分な栄養を与えなければなりません
 春に「憂鬱」「うつ状態」で悩む方は、冬の間に身体を潤し、栄養を十分に摂る必要があります。そもそも冬は「蔵」の時期、蓄える季節なのです。中国では、10月から11月にかけて(にかわ)を飲むイベントがあります。膠はトロトロとしていて、潤いと栄養を与え、精神を落ち着かせます。腸粘膜を潤すことで便秘も改善します。
 
 『亀鹿仙』は亀・スッポンの甲羅と鹿の角が入っています。膠がたっぷりです。亀の甲羅は肌を潤し、
鹿の角は肌を温めます。老化防止に役立つので、髪の毛が薄かった80代の方が濃くなった、カルシウムやビタミンDで良くならない骨粗鬆症が改善した例もあります。                       
 
食養生としては、里芋・山芋・百合根を食べると良いでしょう。
また、「うつ状態」を防ぐには、冬に1日15分〜30分でもいいので外に行って日に当たりましょう。セロトニンが分泌されます。夜はメラトニンが出てよく眠れます。
 
「うつ」に限らず、自律神経のバランスが崩れる方も多いですね。落ち着く、つまり副交感神経を活発にするには、深呼吸です。おへそまで深く吸いましょう。1日に何回か繰り返しましょう。また、首の前面をマッサージすると副交感神経に良いです。
交感神経が高ぶる人は、背中の中心より少し外をトントンと叩いてもらいましょう。感情のコントロールに良いのが頭頂部です。両手の指先で弾むように叩いてください。
 
『亀鹿仙』と同様な働きがある植物性の『八仙丸』という漢方薬。腎を補強し、潤す働きがあり、講師のお母様の鼻がズルズルとなる症状が治ったそうです。また、風邪を引きにくくなったそうです。花粉症の方、こんなアプローチもあります。
 
麦味参顆粒は肺を潤す作用があります。乾燥の季節にオススメですが、戦先生は、一年中、元気の素として愛用されています。出張の朝1包飲むだけで元気が出るそうです。
やる気が出ない時にも! 家に帰ったらヘトヘトになる人は出かける前に一包飲むのがオススメです。

            
 


~今年、あなたの 未病 は見つかりましたか?
     来年もきっと、私たちが、見つけます~
       ~血液検査の深読みのおすすめ~

                                                        坂本良恵

今年も血液検査を受けた方、たくさんおられると思います。
・どこか不調を感じて久しぶりに検査を受けたが何も異常は見つからなくてよかったわ。
・毎年人間ドックで検査しているけど、優秀な結果、異常なし。だったよ。
・よくわからない項目で、ちょっとの数値に異変があったけど、ドクターはこれくらいなら様子みましょうって。大丈夫かな。
などなど、日常のお買い物の会話のなかで、健康意識が高い方が多く、いろいろ話題にしてくださいます。しかし、実際はどうなのか、話が進んでいきますと、
「でもね、毎日、しんどくて、あまり眠れないんだけど、これは季節の変わり目だからよね。」「年齢のせいかしら。更年期にさしかかってるからね。」
「気分が落ち込んで鬱っぽいけど、病気ってほどではないと思う。なにかいい漢方はないですか?」
そんな時、私たちはまず、「お食事、栄養はしっかり摂られていますか?」とお聞きします。「大丈夫です。しっかり食べています。食べ過ぎるくらいで困っている」などとおっしゃられる方が多いのですが。      
             
それ、本当に栄養足りていますか?      
・たんぱく質不足、ビタミンB、D不足、血糖調節障害、鉄(フェリチン)不足、マグネシウム不足、亜鉛不足、腸管免疫不調など。
健康に大きく関係するにもかかわらずこれらは血液検査にははっきりと示されにくいものなのです。なかでも、メンタルヘルス(精神の健康状態)は食事、栄養の観点から問題解決点を見出すことが少なからずあると考えられますが、なかなかその大切さに気づいて改善にまで至ることが少ないのが現状だと感じます。
参考までに実際に注目していただきたい項目です。
肝臓の変化を見るために、よく目にされるAST、ALT、γ-GTP。腎臓の場合はBUNなど。
 
 
基準値より高いと心配される人が多いのですが、これが低いことに是非注目していただきたいと思います。タンパク質、ビタミンB群の不足が考えられるケースかもしれません。そこを改善して、不調を改善できるケースが少なからず報告されています
            <奥平智之、栄養精神医学(5)2018.11 参照>
 
最近特に鉄(フェリチン)の重要性に関して研究が進んでいます。体内の酸素の運搬や貯蓄に強くかかわる栄養素です。他の国では昔から、小麦粉(アメリカ、イギリス、カナダ、トルコなど)、醤油(中国)、米(フィリピン)など必然的に口に入るものに添加して補っていたために日本ほど鉄不足の人の割合は高くありません。(日本では20歳~49歳の女性で9割近くが、フェリチンの値が充分な量に達していません。)
しかし現在の血液検査の標準では、大事な鉄を貯蔵するたんぱく質、フェリチンの含量が項目に入っていません。よって、ヘモグロビン、鉄が足りているから貧血はなし異常なしで済ませてしまいがちなのです。
不足していると、情緒不安定、キレやすい、イライラしやすい、あざができやすい、のどに不快感、などの症状。大切な体のエネルギーを作り出すミトコンドリアも鉄不足により働きが鈍くなります。元気は出ません。また代謝障害のため細胞分裂が減って、粘膜が弱くなり、胃腸虚弱などにつながります。
妊娠の可能性のある方は、それ以前からの摂取、また妊娠中にももちろん推奨します。胎児への好影響はかなり大きい物があるということです。産後うつにも必要なミネラルです。
 
ファーマシーそまでは、まずそれらのミネラルを安心、安全な量を確保できるサプリ『ワタナベオイスター』を、自信をもってお勧めしています。また、ビタミン、ミネラル補給に青汁の『プログリーン』、ビタミンD関連、大事な細胞のミトコンドリアのためにも鉄剤(ワタナベオイスター)、ミネラルとともに摂取でさらに効果のあるALA製品『キラリスALA』など。
また漢方薬も様々な植物の根や葉、茎、鉱石や動物生薬など自然のものからできています。よって薬用成分にミネラルを自然のバランスで含んでおり、薬以前の未病の段階にも使われる所以ではないでしょうか。
まずは、血液検査の深読みをお勧めします。
そして薬局に栄養相談をしてみませんか?

<日本栄養精神医学研究会 会長 奥平智之先生談 参照>