お知らせ・ご案内
紫雲膏を手作りしています。
2024.04.17
紫色で少々においのする軟膏で「紫雲膏」というのがあります。 清熱作用があり、皮膚の再生を促すので、やけどや痔、アトピー性皮膚炎などに使われます。 当店では 店内で紫雲膏を手作りしています。 柴根や当帰などの生薬と、ごま油やミツロウなどをお鍋で煮て溶かします。 その後かき混ぜながら冷ましていくと、だんだん固まっていきます。 絶妙な温度管理が必要です。 出来上がった紫雲膏は、他のものよりも香りが強く、色も鮮やかです。 使用時の効果も高くなります。 ぜひ一度当店の紫雲膏をお試しください。
続きを読むファーマシ―そま通信2023冬号
2023.01.25
ファーマシーそま通信 2023年冬号 私たちのオススメ ~痰(たん)と咳(せき)~ 兒玉眞理子 痰と咳の協同作業 鼻腔から肺までの気道の粘膜は、線毛を持った細胞に覆われ、分泌される粘液とともにホコリやウイルスなどの異物が肺へ侵入するのを防いでいます。粘液は異物を絡めとり、塊となります。 その「塊」が痰です。線毛はベルトコンベヤーのような動きで痰を外に追い出します。痰は約90%が水分で、残りの多くがムチンと呼ばれる粘液成分です。ムチンはサラサラ成分とネバネバ成分がバランスよく存在しています。通常、少量でサラサラ成分が多い粘液は線毛で流され、嚥下されますが、異物が多いとネバネバ成分が増えて痰が線毛にへばりつきます。そうなると線毛がうまく痰を排除できなくなってジェット気流で強制的に吐き出そうと身体が反射的に働きます。これが「咳」です。 つまり痰や咳は異物侵入の注意報であり、線毛と粘液は、私たちが持っている自然の防御隊なのです。冬は寒さや空気の乾燥により線毛の動きが弱くなるので、防御隊のケアも必要です。 去痰と鎮咳 「ゴホン」の咳1回で2キロカロリー消費すると言われています。1分間に2回の「ゴホン、ゴホン」が1時間続くと、240キロカロリーを消費します。これは体重50㎏の人が1時間軽いジョギングをした時の260キロカロリーに匹敵します。咳は体力を消耗させるだけでなく、気道を傷つけ、睡眠を邪魔したりするので、咳を止める(鎮咳)ことが重要になるのですが、むやみに止めると痰が排出されにくくなって息苦しくなったり、かえって咳が長引くことにつながりかねません。咳の原因となっている痰を排泄すること(去痰)も大切なのです。 風邪などの呼吸器感染症の場合は通常2週間程度で諸症状は落ち着いてきます。しかし、鼻に炎症が残ると蓄膿症となり、ネバネバ成分の多い鼻水がのどに流れて痰のようにへばりつく後鼻漏で咳が長引くことがあります。 新型コロナウイルス感染症でも咳や痰、息苦しさが長引くことがよく起きているようです。 去痰・鎮咳ともに大事。症状に合わせたお薬で自然の防衛隊の後押しをしてあげましょう。 ~新型コロナウイルス感染症と血管内皮細胞!!~ 兒玉眞理子 新型コロナウイルス感染症では、ウイルスのスパイク蛋白質が、主に血管にあるACE2受容体に結合することが知られています。昨年の8月に京都府立医科大学の研究チームによって、老化した血管内皮細胞は若い血管内皮細胞に比べて800倍ものウイルスが細胞内に侵入していることを突き止めたとする論文が発表されました。また、同論文によると、老化した血管内皮細胞ではウイルスが消失した後でも多くの遺伝子発現に影響が及んでおり、特に血栓の形成に関与する遺伝子発現が強い影響を受けることが分かりました。すなわち血管、特に血管内皮細胞が老化していると感染リスクが高まるばかりか、血栓の発生リスクも上昇するなど重症化リスクが高くなるとのことです。 昨年10月に中国科学院の研究チームがネイチャー誌に発表した論文によれば、すべての血管の内側は内皮細胞で覆われており、血管内皮細胞は血管の緊張や抗酸化、抗炎症作用などを調節するほか、血液が固まらないよう、多くの抗凝固・抗血栓因子を合成・分泌し、血液をサラサラに保つのに必須の役割を果たしている。この血管内皮細胞が新型コロナウイルスのスパイク蛋白質の影響、また、炎症性サイトカインの影響で機能不全に陥ることが新型コロナウイルス感染症の病態の本質であるとしています。 新型コロナウイルス感染症に関しては、当初、若い人では重症化リスクが低いとされていました。自然免疫力の強さもさることながら、そもそも血管が若いことが感染と重症化リスクの低下につながっていた可能性が高いと思われます。 中国科学院の論文では、感染後の後遺症に関しても主に血管内皮細胞の障害が影響を与えている可能性が高いとしています。 ところで、ワクチン接種後に死亡または後遺症を発症するケースがあることから、厚生労働省も実態調査を計画しているようです。今年の9月に広島大学で新型コロナワクチンを接種後に死亡した4名を解剖したところ、1回目接種で免疫機能がワクチンに反応しやすくなり、2回目接種で過剰反応つまりサイトカインストームが発生して死亡(死亡時の体温は39℃~46℃)したと推定されるとの発表がありました。また、ワクチン接種後の後遺症に関しては、免疫反応以外にも体内で生成されるスパイク蛋白質が血管内皮細胞にダメージを与えている可能性もあるかもしれません。 ワクチンを何回も接種する方は、丹参製剤(冠元顆粒・冠心調血飲)や田七人参(夢三七)、牛黄製剤(霊黄参・清心丸等)、GBE-24で血流や血管の状態を良くしておくことが必要かと思います。 ~桂皮のよもやま話~ 兒玉眞理子 桂皮(シナモン)は漢方薬には頻繁に使われる生薬です。華僑の人達のなかでは「少しずつ服用していると病気にならない」と言われているそうです。 桂皮は胃腸の不調によく使われます。マウスのエサに桂皮の粉末を混ぜて3週間から4週間飼育した後にストレスを与えて胃潰瘍ができるかどうか、実験したところ、桂皮入りのエサを食べたマウスは、桂皮なしのエサを食べていたマウスに比べて、胃潰瘍の面積が小さくなりました。桂皮を食べた期間は1週間より4週間と長い方が胃潰瘍を良く予防しました。 また、アルコールによる胃潰瘍には効果が大きかったのですが、インドメタシン(消炎鎮痛剤)による胃潰瘍は予防しなかったとのことです。 桂皮の主成分はシンナムアルデヒドですが、シンナムアルデヒドのみでは胃潰瘍の予防効果はあまり強くありませんでした。桂皮の複数成分の共働作業によるようです。 この実験の際、桂皮入りのエサを食べたマウスは食べる量が増えたのですが体重はふえませんでした。後にわかったことですが、運動量も増えたそうです。また、桂皮の香りのみを与えても食欲が増すことがわかりました。 ~乾燥のかゆみには保湿剤の理由~ -NHKかゆみのトリセツより- 冬は空気が乾燥して乾燥肌になります。身体を守るため、かゆみ神経が表皮に伸びてきます。すると少しの刺激でもかゆみを感じやすくなってしまします。 かゆみ神経の伸びを抑えてくれているのが「セマフォリン3A」というタンパク質です。しかし、乾燥により皮膚から水分とカルシウムが向けだすと「セマフォリン3A」は生み出されなくなり、その結果かゆみ神経が延びてしまいます。 その上皮膚をかきむしると、皮膚のバリアーである角層が壊れてしまい、もっと水分とカルシウムイオンが減り、セマフォリン3Aも減ってさらにかゆみを感じやすくなってしまいます。 かゆみ神経の伸びを抑えるには、保湿剤を塗ることです。 塗り方 ① 量はたっぷり(人差し指の第一関節までの量が手のひら2枚分) ② ゆっくり優しく30回塗り伸ばす。皮膚は摩擦に弱いので、優しく! ③ 朝と夜。着替えの時や入浴後など、肌を露出したときに塗ると、面倒くさくない。 良く洗う手などは、その都度塗った方が良いでしょう。 〜収束しないコロナ…結局は免疫力!~ 丸茂佳補子 今年の友人からの年賀状に「もう…コロナに飽きました」とありました。 「たしかに…」と思いつつ、まだまだ上手く付き合っていかないといけない現状でもあります。さらにインフルエンザ猛威も重なり、コロナとインフルエンザの同時感染の『フルロナ』感染も増えてきて、ますます終わりが見えずですが「もう…慣れっこ」になってきているのも事実です。 皆様ご存知のお話ですが、コロナ禍に負けない、健康でいられる為には、自身を守る力の免疫力が大きく関わってきます。免疫力を上げるコツは、食べ物、生活習慣、運動、ストレスコントロールと様々です。 〇腸内環境を整える 善玉菌を活性化させる発酵食品(いろいろな種類)を毎日摂ることで腸内細菌の多様性を高めます。 〇自律神経のバランスを整える 起きている日中に優位になる交感神経とリラックスしている時や睡眠中に優位になる副交感神経を、バランス良く保つように心がけ、規則正しい生活でストレスを貯めないことが大事です。 〇基礎代謝を上げる 基礎代謝を上げるためには体温36.5度以上を目指し、体を温める食材を摂り適度な運動で筋肉量を保つこともポイントです。頑張りすぎない運動で大丈夫!続けることで筋肉を保ち脳細胞も刺激されボケ防止やストレス解消にもなります。 〇1日1回大笑いで免疫力を即アップ 笑うと自律神経が安定し病気になりにくいと言われています。鏡の前でニッコリ笑う、口角を上げるだけでも効果があります。 新年が明け、卯年。新しいことに挑戦する最適な年と言われています。今一度、生活習慣を見直し、よく噛んでバランスの良い食事をして腸内環境を整え、適度な運動を行い、笑顔で毎日を過ごし、ウイルスに負けない身体を作りませんか。 私の現状は…冬は寒さに負けてしまい、身体を動かす機会を逃す。じゃなく… あきらめてしまう私です。身体を動かさないと筋肉がどんどん衰えます。筋肉量が減ると代謝も低下し、痩せにくい身体になってしまうのも承知なのですが、なかなか運動習慣を定着できません。 うさぎ年!ずっと使うこのカラダを健康的に維持するために頑張りすぎない運動習慣を身につけ「ピョンピョン!」と飛躍の年を目指します。 2023年も心身共に皆様の健康をお手伝いさせていただけたらと存じます。 ご相談お待ちしております。
続きを読むファーマシ―そま通信2022年末号
2022.12.17
ファーマシーそま通信 2022年末号 私たちのオススメ ~ストレスがあっても熟睡しましょう!~ 坂本良恵 現代医学では、脳が外界からの刺激に対して反応した結果、様々な感情を生み出すと考えますが、東洋医学では、五個の臓器が感情を生み出すと考えます。脳の機能は五臓と呼ばれる内臓に分散され外界のストレスに対しても五臓が反応し、それが過ぎると五臓が障害される。つまり五臓六腑を健康に、そして元気にさせる方法こそ、脳の健康に役立ち熟睡脳に結びつくというわけです。 西洋医学では「心身医学」という言葉が生まれて心と身体の関係について研究され始めていますが、これは比較的新しい分野です。 東洋医学では数千年前の古代からその関係を見つめ、身体、つまり五臓六腑を心(感情)が障害するという発想から、その臓腑をまもる養生法、中成薬がたくさん生まれています。 まさに五臓六腑を健康にさせる方法が、脳、心の健康につながり、これこそが熟睡脳を目指す鍵となります。 コロナウイルスが我々に恐怖感を植え付け初めて早4年近く。ワクチンの恩恵をうけ、少しずつ明るい先が見えてきそうな状況があるなか、まだまだ油断はできません。漢方薬のご相談の内容で、以下のようなものが増えている状況です。 ・どこが悪いのでもないけど常にしんどい、つらいような気がする。眠れてはいる が熟睡感が得られない。元気になる漢方薬を紹介してもらえないか。 ・眠れないのは、もう仕方ない。いつものこと。病院の先生からもらった錠剤の睡 眠薬は体に良くないと聞いたけど、本当か。体に良い漢方薬で眠れるものないですか。 しかし思い出してみてください。コロナ禍が始まった頃は皆さん、なんとかこの危機的状況に打ち勝とうと一生懸命でした。 ・免疫力をあげて、罹患しても大丈夫なもの、ないですか。 ・ワクチンの副作用を防止するような漢方薬は? ・完璧なマスクはないですか。 ウイルスと戦おうと前向きで、我々もなんとかお答えしようと、がむしゃらでした。 実はこの変化は、今から80年ほど前の1936年、カナダの生理学者ハンス・セリエが提示した「セリエのストレス説」にあてはめることができます。 セリエは、「外界から受けるさまざまな刺激や負荷(ストレス)が心と身体に影響を与える」と、それまで物理学での考え方であった「ストレス」を初めて生理学に応用し、ストレスにさらされる時間と体の変化の第一段階を警告反応期、第二段階を抵抗期、第三段階を疲弊期と3つの段階に分けて定義したのです。 コロナウイルスの発生により、ストレスを受けたときから順に考えてみます。 *警告反応期 体温、血圧、血糖値の低下、急性胃腸潰瘍などが数分から1日くらい。 体は徐々に適応していこうとします。(コロナ発生、日本上陸発覚直後) *抵抗期 生体防御反応は完成されます。心身のバランスを保つ機構が自律神経系、内分泌系、免疫系によってなんとか保たれている状況です。抵抗力はあがりますが、それと同時に抵抗し続けることにより体や心の調子も悪くなり、不眠状態に陥ってしまいます。(3密対策、ワクチン、免疫アップの漢方薬の探求) *疲弊期 それらに対応する時期が長くなればなるほどエネルギーが消耗され、適応力が徐々に低下します。(自覚できない五臓六腑の変化) 再び第一段階のショック警告期に似て副腎皮質が機能低下、対処しなければ、ついには致命的な状況になるかもしれません。 以上から現在の自身の立ち位置を少し俯瞰して考えていただきたいと思います。 自分は、もしかしたら疲弊期に近づいているのではないか、いやいや、まだまだ抵抗期でがんばっているよ、など。 いずれにしても、ストレスがかかると増えるといわれるストレスホルモン、コルチゾールに我々の体は長期間さらされているはずです。脳の海馬の神経細胞に影響を与え、海馬の萎縮、障害へと結びつき記憶障害、気力低下、不眠、熟睡感が得られないなど日常生活に支障をきたすようになるのです。 そこで今回は睡眠薬ではない、それぞれのストレスからくる五臓六腑の変化にみあった中成薬、熟睡脳に結びつく漢方薬をご紹介したいとおもいます。(詳しくは、スタッフにお尋ねください) ~ストレスに襲われた警告ショック反応期~ ・牛黄製剤 ~抵抗期から疲弊期にかけて~ ・瀉火利湿顆粒(怒りっぽい、めまい、目は充血、 口は苦い) ・温胆湯(吐き気、不安、恐怖、多夢、舌苔厚) ・冠元顆粒(肩こり、頭痛、気血不足) ・晶三仙(食べ過ぎ、消化不良) ・シベリア人参(補気) ・心脾顆粒(思慮過度、健忘) ・酸棗仁湯(心肝血虚、不安) ・瀉火補腎丸(ほてり、耳鳴り、めまい、足腰のだるさ) ・天王補心丹(のぼせ、動悸、いらいら、潮熱盗汗) ・ミンハオ(鎮静) ☆ 大事なことは、疲弊期を迎えないように、ストレスに抵抗しようとする期間をできるだけ短くし、脳を痛めつけるストレスホルモンと緩やかな付き合いをすることです。ストレスを全くなくすることは不可能で、体の抵抗力の出番がなくなることは、かえって、マイナスにもなります。 また弱った脳を活性化しようと、いわゆる脳トレのドリルなどを解いたりする、楽しいが過度に熱中する、などは、ストレスを増やすこと。熟睡脳に必要なのはリラクゼーションにより脳を休ませることなのです。ここで紹介した中成薬の力が助けになることを心から願っています。ご相談お待ちしております。 参考図書 自分でできる熟睡脳のこつ (東京大学大学院、医学博士 酒谷薫) ~風邪(コロナ・インフルエンザも)は自分でしか治せない!〜 兒玉眞理子 厚生労働省は10月17日に、「発熱した患者が病院に殺到するのを避けるため、解熱剤を常備しておいてください。」とういう趣旨の発信をしました。医療機関の混乱を避けるための発信でしょうが、解熱剤を使えば良いというのは正しいでしょうか? 「重症患者における発熱と解熱処置に関するsystematic review」(日本集中治療学会雑誌2011年18巻1号p25-32) では、「重症患者の発熱を解熱すべきであることを示す根拠は乏しく、一概に解熱処置を行うことは推奨されない。」と結論しています。 「解熱処置の患者予後に対する有効性・有害性を検討したランダム化比較試験は、小規模研究が2つ存在し、38.5℃以上の発熱を積極的に解熱することで、患者死亡率が増加する可能性が示唆された。」 そもそも発熱はウイルスを退治するために体温中枢の設定を38~40℃に上げているのです。身体はウイルスが減るまで高体温を維持します。解熱剤で熱を下げるとその間にウイルスは急速に増えてしまいます。 国立感染症研究所毒性病理室長 小舟冨美夫氏が発表した論文「ウイルス感染症と解熱剤」(1987)によれば、ウサギにリンダ―ペストウイルス(RVウイルス)という麻疹に似たウイルスに感染させた後、解熱剤を与えるとウイルスが100倍に増え(最高は1000倍)、7羽中6羽のウサギは死亡しました。しかし、解熱剤を与えなかったウサギは6羽中1羽のみでした。 アセトアミノフェンは、日本小児科学会で安全な解熱剤とされていますが、解熱効果が弱いので、使い過ぎに注意が必要、また肝障害に注意が必要です。ロキソニンなどの非ステロイド消炎鎮痛剤はミトコンドリア障害を起こします(日本薬物動態学会セッション)。近年、ミトコンドリアは自然免疫に重要な働きをすることが知られるようになってきました。 つまり、ウイルス感染症で解熱剤を使うのは有益ではない。治りを遅くする恐れがあるということになりそうです。 風邪・コロナ・インフルエンザ(ウイルス感染症)を治せるの自分の自然免疫(ミトコンドリアの力)だけ!! 日頃の養生はもちろん大切ですが、漢方薬・サプリメントを上手に利用して、ウイルスに負けない身体を作りましょう!!! ちなみに牛黄は「余分な熱だけ取る」という現代医学にはない高貴薬です!!
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2022.11.23
ファーマシーそま通信 2022秋号 私たちのオススメ 「若返りホルモン」DHEAとは!!! 兒玉眞理子 DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)とは、副腎皮 質より分泌されるホルモンの一種です。DHEAは男性ホルモンや女性ホルモンをはじめ、約50種類のホルモンに形を変えることが可能です。 DHEAは様々な健康効果が報告されており、特に健康長寿の人では血中濃度が高かったことから、通称「アンチエイジングホルモン」や「若返りホルモン」などとも呼ばれています。 DHEAの働きとしては例えば動脈硬化や糖尿病の予防、骨量や妊娠機能の維持、炎症を抑える働きなど多岐にわたります。特に女性ホルモンが持つ、身体を守るための様々な働きと近い役割を持つことから、女性ホルモンの分泌量が少なくなったポスト更年期世代の健康維持に一層重要なホルモンです。 DHEAは、海外では「若返りサプリ」などの呼び名でサプリメントとして販売されていますが、日本では医薬区分であるため、DHEA自体をサプリメントに配合することができません。体内でのDHEAは通常20歳頃をピークとして加齢とともに減少していく傾向が見られます。生活習慣や日々の運動、質の良い睡眠や食事などにより、DHEAの分泌量を増やすことができるといわれていますが、その一助としてアグリマックスの摂取をおススメします。 アグリマックスは、体内でのDHEAの産生促進を確認している唯一の大豆イソフラボン原料です。。更年期障害を持つ日本人女性40名を対象とし、イソフラボン20~40㎎/日となる量のアグリマックスを8週間以上投与した結果、血中のDHEA濃度は3倍にまで増加することが確認されました。 他に、「LDLコレステロールを下げ、HDLコレステロールを上げる」「内臓脂肪・皮下脂肪レベルを下げる」「骨量を改善する」「卵巣機能を維持する(抗ミュラー管ホルモンを増加する)」「炎症を抑制する」といった研究が発表されています。 アグリマックスは『AGMAX』の独自の原料です。更年期の方も、ポスト更年期の方も、身体を若々しく保つために『AGMAX』おススメです!!! 〜食物繊維を摂ろう~ 兒玉眞理子 食物繊維は、食べ物の中に含まれ、人の消化酵素で消化することができない物質です。野菜やキノコ、豆、海藻などに豊富に含まれています。食事量のカサマシによるカロリー低減や、便通改善の目的に摂取する方が多いですが、それらにとどまらない働きがあります。 「糖尿病が気になる方は、食事の際、野菜から食べると良い」という栄養学のお話を何年か前にそま通信に載せました。近頃は「ベジタブル・ファースト」という言葉になって、食べる順をご存知の方も多いと思います。 野菜から食べると、野菜に含まれている食物繊維が水を吸収して膨らむことで満腹感を高めて食べ過ぎを防いだり、糖の吸収を緩やかにする効果などがあります。この働きだけでも食物繊維を摂る意義は大きいですが、継続して摂取すると、更なる働きが期待できます。 まず、食物繊維を日常的に摂取することで、腸内環境が整えられます。すると、腸内細菌によって短鎖脂肪酸と呼ばれる物質の産生が誘導されます。短鎖脂肪酸は、食欲の抑制や、血糖値の抑制に関わるインシュリンの分泌、炎症の抑制、腸粘膜の機能維持に働くことが分かっています。 また、食物繊維が豊富な食習慣は、糖尿病などの生活習慣病や循環器疾患、一部の癌の発症リスクを低下させることが分かっています。 <では、どれくらい食物繊維を摂れば良いでしょうか?> 日本人の食事摂取基準(2020年版)では、1日の食物繊維摂取目標量は女性18g、男性21g以上とされています。しかし、現在の日本成人の食物繊維摂取量の中央値は約14gにすぎず、大きく不足しています。ただ、食物繊維の健康増進効果を最大限に発揮させるためには、この目標値でも不足していることはご存知でしょうか? 欧米の研究では、14g/1000kcalの摂取量で最も大きな生活習慣病予防効果が観察されたことから、アメリカ・カナダの食事摂取基準では、この量を目標としています。 日本においてもこの基準を参考にし、1日24g、できれば14g/1000kcal以上を目標値とすることが検討されたものの、現在の摂取量を鑑み、実現可能な目標として男性21g、女性18gの数値が設定されたという経緯があるようです。目標値をクリアされている方も摂取量をさらに増やしても良いでしょう。 <食物繊維もバランスよく!> 食物繊維は、大きく分けると水に溶けると粘度を増しゼリー状になる水溶性食物繊維と水分を吸収して膨らむ不溶性食物繊維に分けられます。不溶性食物繊維の摂り過ぎは便秘の原因にもなりますので、どちらか一方を摂取するのではなく、バランスよく摂ることが大切です。 代表例 不溶性 食物繊維を多く含む キノコ類(キクラゲなど)、豆類(大豆など) 野菜(ブロッコリー、キャベツなど) 水溶性 食物繊維を多く含む 海藻類(ワカメ、メカブなど)、大麦、 果物(リンゴ、モモなど) 〜野菜をよく食べている人は全死亡リスクが低下!~ 【国立がん研究センターの多目的コホート研究「Journal of Nutrition」(2022年6月28日WEB先行公開)からの成果】 果物と野菜は、ビタミン、ミネラル、食物繊維、カロテノイド、ポリフェノールなどが豊富であり、主に欧米人で行われた前向きコホート研究では、果物や野菜の摂取量が多いと全死因による死亡や循環器疾患による死亡のリスクが低いことが報告されています。 一方アジア人は、食習慣、その他の生活習慣、遺伝的背景が欧米人と異なり、野菜や果物の摂取と死亡リスクとの関係はまだよくわかっておらず、国内の大規模調査で裏付けされたのは今回が初めてとのことです。 国立研究開発法人国立がん研究センターと横浜市立大学などで構成される研究グループが40~69歳の9万5千人を対象に、アンケート調査を行い、約20年間追跡した調査結果をもとに、果物と野菜の摂取量と死亡リスクとの関連を調べました。その結果、果物・摂取量が少ないグループに比べ、果物摂取量が多いグループでは全死亡リスクが約8-9%低く、野菜摂取量が多いグループでは全死亡リスクが約7-8%低いことがわかりました。中でも、果物摂取量が多いグループでは、心血管イベントの死亡リスクが約9%低いという結果でした。 今回の研究では、果物・野菜の摂取量が多ければ多いほどリスクが下がるという結果ではありませんでした。 本研究で用いた食事摂取頻度調査票から摂取量を正確に推定することは困難です。 しかし、一部の集団で行われたより詳細な食事記録の 摂取量に当てはめて推定すると、野菜は300g以上、果 物は140g以上摂取することが望ましいと考えられまし た。 一方、欧米を中心とした過去のコホート研究では、果物や野菜の摂取は、がん死亡や呼吸器疾患死亡の低下ともに関連を認めていましたが、本研究ではそれらの関連を認めませんでした。今回のコホート研究では呼吸器疾患死亡が少なかったために、関連を認めなかった可能性があります。また、欧米人と比較してがん罹患率が異なることや、アジア人では、がんの原因に感染症が多いことが、関連を認めなかった理由と考えられます。 ※コホート研究とは、特定の要因に暴露した集団と暴露していない集団を一定期間追跡し、疾患の罹患率や死亡率を比較することで、要因と疾患との関連を調べる観察研究です。 参考:国立研究開発法人国立がん研究センター プレスリリース ~自律神経のバランスが健康を左右する~ 兒玉眞理子 体調が悪くて病院に行くと、お医者さんから病名や治療法をはっきりと説明してもらえないことがあります。そのような不調を不定愁訴と言います。そして自律神経失調症という原因不明の症状に分類されるのです。 神経を大まかに分けると、感覚神経、運動神経、自律神経の3つに分けられます。視覚、聴覚、嗅覚、触覚は感覚神経によるものです。実際に身体を動かすのが運動神経です。おにぎりを手に取って口に運び、咀嚼するのは運動神経です。飲み込んだおにぎりは胃腸で消化されますが、胃腸を動かすのは自律神経です。 自律神経は、私たちが自分の意志ではコントロールできない、消化・吸収、解毒、排泄、体温や脈拍の調節、睡眠時の呼吸、血液循環、ホルモンの分泌など、数え切れないほど多くの生命活動を担ってくれています。 自律神経は交感神経と副交感神経に分けられ、交感神経はアクセル、副交感神経はブレーキの役割です。現代人は過労やストレスで交感神経が緊張しがちです。そして疲労をごまかすために、交感神経を刺激するカフェインを含むコーヒーやドリンク剤などを飲むことで、1日中アクセルを踏んでいるような状態に陥っています。 自律神経に関する著書が多数ある、順天堂大学医学部の小林弘幸氏は、実は「自律神経の調整の鍵は副交感神経にある」と、書いておられます。 順天堂大学が行った大規模調査の結果、男性は30歳を、女性は40歳を過ぎたころに急激な体力の衰えを感じる方が多く、その方々は心身をリラックスさせる副交感神経の働きがガクッと低下していたのです。 副交感神経の低下=回復力の低下なので、疲労が抜けない方が増えるそうです。 副交感神経の低下により自律神経のバランスが乱れると、人生の質は10年で15%低下するそうです。自律神経の乱れによって起こる身体の不調は多岐にわたります。慢性疲労、更年期障害、高血糖症、高血圧症、感染症、アレルギー、便秘などのリスクが高まります。 さらに現代人は心身に活力をもたらす交感神経も低下している方が多く、全体のレベルが低い状態で、かつバランスも乱れていると指摘しておられます。 生活習慣を変えることはもちろん大切ですが、なかなかそうは行かないもの。交感神経、副交感神経のいずれにも働く紅蔘、十蒸十曝黒人参をおススメします。
続きを読むファーマシ―そま通信2022夏号
2022.06.03
ファーマシーそま通信 2022夏号 私たちのオススメ ☆入浴のススメ☆ 新見祥恵 日本人はお風呂が好きですね。でも忙しい現代では便利なシャワーが普及していることもあり「一日の疲れをお風呂で取る」という習慣が減っているように感じます。入浴にはいいことがたくさんあります。今一度お風呂の良さを再確認して、入浴を心がけてみませんか? まず、入浴すると体に3つの物理作用が働くことをご存知でしょうか。 ①温熱作用 温かいお湯に浸かって体が温まることで血管が拡がり血行が良くなります。筋肉が緩んで関節の緊張が和らぎます。高温浴(42〜44℃)の場合は交感神経の緊張を促し活動的に、微温浴(35〜38℃)の場合は副交感神経が優位になって精神的に安らぎ落ち着いた気分になります。 効果:疲労回復、リラックス、快眠、肩凝り・腰痛の緩和など ②静水圧作用 体全体に水圧がかかることで血液の流れが良くなります。これは滞っていた血液が心臓に戻されることで心臓の働きが活発になるためです。リンパ液の流れも良くなります。 効果:血流改善、新陳代謝の向上、肌の健康保持、足のむくみ解消など ③浮力作用 水の中では浮力を受けて体が軽くなります。首まで浸かると体重がおよそ1/10になります。そのため水やお湯の中では全身を支えている筋肉が重力から開放され関節もほぐれます。体が軽くなることで全身がゆったりとリラックスした状態になります。 効果:腰痛の緩和、リラックスなど ≪ 次ページへ続く ≫ お湯に浸かるメリットはたくさんありますね。これらのことをふまえた目的別のおすすめ入浴法、どうぞご参考になさってください。 ストレスを解消したい時 40℃くらいのお湯にゆっくりと浸かるとよい。 安眠したい時 寝る2時間くらい前に38〜40℃のお湯に30分くらい浸かるとよい。布団に入る頃にちょうど体温が下がってくるため、寝つきが良くなる。ただし、体温が下がってくるタイミングは人 によって違いがあります。 これからひと仕事する時 42〜43℃の熱めのお湯に短時間浸かる。交感神経を刺激して心身の緊張を高めるため、活動的な気分になれる。ただし長湯は厳禁! 肌を美しくしたい時 40℃前後のぬるめのお湯に浸かる。湯温が高いと保湿成分が皮膚から溶け出して乾燥の原因になる。お風呂上がりの保湿ケアをしっかりと。 いいことがたくさんある入浴ですが、気をつけなければいけないこともあります。お湯に浸かる時間に比例して心臓や肺への負担が大きくなることと、長風呂でたくさん汗をかくと脱水症状を起こす危険があることです。一般的にお湯に浸かる時間が30分を超えると体への負担が大きくなると言われているので注意が必要です。心臓や肺に疾患のある方は温度は38℃くらいで湯量はみぞおちの辺りまで(半身浴)にする方が良いでしょう。 ここで入浴効果をさらに高めるのに効果的なのが入浴剤です。古くから人々は天然の温泉を利用して病気やケガの治療に役立て、端午の節句の菖蒲湯や冬至の柚子湯のように薬用植物を用いた薬湯に浸かる慣習を受け継いできました。今では目的別に数多くの入浴剤が市販され、選ぶのも楽しみの一つとなっています。そこで、ファーマシーそまで取り扱っている入浴剤をご紹介いたします。 『プロマグマ』 本物の温泉水(別府海地獄温泉水)を粉末化して配合したマリンブルーの薬用入浴剤です。有効成分が温浴効果を高め、血行を促進します。優雅な香りも特徴です。 『マムズケア』 大自然の岩石から天然ミネラル元素を効率よく抽出したスキンケア入浴液です。新陳代謝を高め発汗作用を促して菌の繁殖を抑制することで素肌を清潔で健康な状態にします。100%天然成分で無香料・無添加。微香・微色は天然成分特有のものです。 『アトピスマイル』 有効成分「ライスパワーNo. 1-D」配合の薬用入浴液。「ライスパワーNo. 1-D」は日本で初めて認可を受けた米由来の入浴剤用医薬部外品有効成分です。高いスキンケア効果と温浴効果を実現します。天然香料(森林の香り)のみを使用しています。 『バスミンリンS』 酵素・生薬・天然植物エキス配合の薬用入浴剤です。タンパク質分解酵素が洗浄効果を高め、生薬(柚子・レモン・ウンシュウミカン末)が温浴効果を高めて血行を促進し、6種の天然植物エキスが肌のうるおいを守ります。フローラルの香りで色はきれいなグリーンです。 『バスコーソ』 北海道産の針葉樹(主にトドマツ)のオガクズに発酵素材(大豆粉、米糠)と大高酵素(植物エキス発酵液)を加えて培養し、さらに有効成分(塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム)を配合し木綿の布袋に詰めた酵素浴剤です。布袋ごと湯船に入れて煎出して使います。身体を芯から温め、お肌もスベスベになります。天然素材で作られており、使用後の中身はプランターや庭土に混ぜて自然に還元することができる、からだと環境にやさしいユニークな入浴剤です。 ※お取り寄せ商品となります 暑くなるにつれて汗による肌トラブルが増えていきます。またクーラーによる冷えにも注意が必要です。肉体疲労やストレスは季節を問いません。暑い日でも入浴を心がけて健やかな毎日をお過ごしください。 (参考:日本浴用剤工業会、大阪市ええことづくめ、アース製薬など) ☆注目の油! オメガ7オイル、パルミトレイン酸☆ ―細胞膜を柔らかくして若さを取り戻すー 坂本良恵 油にはサラダ油のように液体のものと、牛脂のように固体のものがあります。液体の油には不飽和脂肪酸が多く含まれており、固体の油には飽和脂肪酸が多く含まれています。 私たちの細胞の表面を覆っている細胞膜の代表的な成分も、「脂質」(油)です。 生体の膜を作る脂質は、不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸の両方を持っていますが、その比率によって、膜の流動性、柔軟性が変化するといわれています。膜が流動性を持った柔らかいものであるためには、不飽和脂肪酸が多く必要になります。 細胞膜平面上の流動性は生命活動において非常に重要で、たとえば、低温で活動する動物では、低温でも柔らかさを確保して生命活動を活発にするために、不飽和脂肪酸の割合が多いことが知られています。 皆さん、よく耳にされる、DHA、EPA、リノール酸、リノレン酸など、オメガ3,オメガ6、オメガ9とよばれている油が、この不飽和脂肪酸です。 最近、第4のオメガオイルとして、オメガ7(パルミトレイン酸)の効果が注目されています。 当薬局でも、それぞれのオイルの含まれた商品、また、オメガ7が豊富に含まれているサージという果実を使用した商品が用意されています。 サージの果実から取り出したオイルはオメガ3,6,7,9まで全4種類の不飽和脂肪酸、さらにビタミン、フラボノイドなど多種類の栄養素を備えており、他の植物の果実にはないとてもめずらしいものです。なかでもオメガ7(パルミトレイン酸)はマカデミアナッツの数倍多く含まれているそうです。 オメガ7(パルミトレイン酸)は必須脂肪酸(体の中で作り出せないために、食事の際に取り入れなければならないもの)ではないため、重要視されていなかったものですが、最近研究も進み、数々の健康、美髪、アンチエイジング効果の実証が報告されているようです。 『ホンサージ』(サージオイル)、『シンサージ』(サージフラボノイド)、『セサージクリーム』には、このオメガ7(パルミトレイン酸)が豊富に含まれています。(取り寄せ商品となるものもございます)。 2021年夏号でお話ししたとおり、私も赤い粒の『ホンサージ』を飲みだして1年近くになります。 ☆『ホンサージ』を服用しだして、9か月したころ、化粧品店のお肌診断で、透明度約90パーセントとなりました。今まで経験したことがなく、とても嬉しかったです。 ☆頭髪がしっかりしてきて、さらに肌の美白効果も感じられます。 ☆このカプセルを潰して、中のオイルを、繰り返すアトピー性皮膚炎の部分に塗ると、かゆみや炎症が2,3回でおさまりました。 このようにとてもわかりやすく効果が現れました。 数々の栄養成分を持ち、細胞を柔軟に保ち、血管を柔らかくする効果から、血流アップにつながって、諸々の効果がでているのではないでしょうか。 美容健康に大切なオイル、ぜひお試しください!!
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